キャロル [DVD]

監督 : トッド・ヘインズ 
出演 : ケイト・ブランシェット  ルーニー・マーラ  カイル・チャンドラー 
  • KADOKAWA / 角川書店
3.70
  • (52)
  • (99)
  • (87)
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  • (4)
本棚登録 : 596
感想 : 98
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  • Amazon.co.jp ・映画
  • / ISBN・EAN: 4988111250100

感想・レビュー・書評

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  • 原作は 1952年の The Price of Salt
    当初 クレア・モーガン名義で出されたが、 The Talented Mr. Ripley -- かの ”太陽がいっぱい” のオリジナルを書いた パトリシア・ハイスミスの作品。
    ハイスミス自身が、根っからのゲイであったことがモチーフになっているのであろう ....と、わかったのは後世のこと、1952年という時代は、この映画にも共通しており、切なさを濃く演出する。

    というような背景抜きにして観たら、ブランシェットがとってもステキ、でしかない話だと思う。
    1950年の NYブルジョワ層の 少し退廃感もあるエレガンスと、相手役のショップ店員や逃避行中のモーテルなどの庶民階級との対比が「それでも自分に嘘はつけないわ」を気高く見せるのでしょう。。ね。。。 
    全然面白くはないけど m(_ _)m

    どんな男よりも女よりも、こんな小さい娘を、と思ってしまうのでありました。

  • 完全にすき。
    静謐で上品な雰囲気をまとった映画。

    女優2人の演技が素晴らしいし、50年代の装いにどうしようもなく心が惹きつけられました。

  • 3.5点

  • 二人の女性が出会い、惹かれていく話。理屈抜きで「この人が好き」以外の理由はない。
    言葉以上に、視線だけで人の心は通うものなんだと知った。そして多くを語らないラスト、私はとても好きだ

  • ケイト・ブランシェットとルーニー・マーラがそれぞれアカデミー賞主演女優賞、助演女優賞にノミネートされた話題作で、批評家や映画ファンたちからの評価が高い、新たな愛の物語です。
    私も友人に勧められて映画館で観ました。

    1950年代ニューヨークを舞台に女性同士の美しい恋を描いた恋愛ドラマです。
    物語は、良き妻、良き母であることを求められて苦悩するキャロルの姿と、そんな彼女に近づこうと成長していくテレーズの姿をも映し出していきます。
    恋愛が始まるときのドキドキする感じや、恋する切なさなどが、とても繊細に描かれて、胸がぎゅっと苦しくなるような場面もありました。
    同性愛をテーマにした映画ですが、純愛として観ることのできる作品だと思います。

    キャロルがテレーズに 「心に従って生きなければ人生は無意味よ」と言うのですが、それを実践するには困難を伴いますよね。でも、だからこそ大切なものを得ることもできるのだと言うことを、この映画は訴えかけているように思いました。

    撮影は、あえて16ミリフィルムが使用されたそうです。
    キャロルの金髪や金色のアクセサリー、ミンクのコート、赤い口紅とマニキュア・・・そんな豪華で鮮やかな色合いも、賑やかな街並みも、どこか少しくすんだ色合いにみえて、1950年代初頭のニューヨークを効果的に見せています。
    映画館で観たことも要因ですが、現実から離れて、映画の世界を堪能することができました。

    また、「目は口ほどにものをいう」ということわざがありますが、この映画ではまさにそれを体感することができます。キャロルを演じるケイト・ブランシェットと、テレーズを演じるルーニー・マーラの、目の演技が素晴らしかったです。特にその目の演技が光る、ふたりの出会いのシーンと映画のラストシーンは印象的でした。
    ネタバレになるので詳しくは話せませんが、すごいですw

  • 請求記号:16D107(館内視聴のみ)

  • 1952年ニューヨーク。デパート店員のテレーズはおもちゃ売り場に現れた女性キャロルの美しさに心奪われる。忘れ物の手袋を郵送したお礼に食事に誘われる。キャロルから夫ハージと離婚の予定であり、4歳の娘の親権で揉めているときかされるテレーズ。テレーズは写真家になる夢を語り2人は親しくなる。
    旅行に出かけた2人は一線を超えるが、その証拠をハージの雇った探偵に抑えられてしまう。同性愛が精神疾患と考えられていた当時、親権争いが不利になると考えたキャロルはテレーズと別れ夫の元に戻る。テレーズは新聞社への転職を決める。自分を偽って生きることはできないと決めたキャロルは夫と別れる。一緒に住まないかとキャロルに誘われたテレーズは受け入れられず別れるが、愛していると気づきキャロルの元に向かう。
    同性愛への偏見に満ちていた時代、年齢も育ちも違う2人の女性が惹かれ合い結ばれる。ケイト・ブランシェットの美しさは鳥肌モノ。売り場に入ってきた途端にテレーズが目を奪われる美しさと気品と憂いを兼ね備えたキャロルはまさにハマリ役。キャロルにメロメロになるテレーズ役のルーニー・マーラもケイト・ブランシェットに負けない存在感と演技力を魅せる。不倫略奪愛なのに同性同士だと純愛にみえるのは不思議だが、映像の美しさにうっとりしてしまう。ファッションもインテリアもおしゃれー。

  • 最初と最後がつながる作品の秀作です。私の好きなフランス映画の1本に、雨の中の公衆電話で恋人に別れを告げるため呼び出しをする5秒くらいの間に、過去の二人の思い出が走馬灯のように流れ出し、最後は「アロー」で終わる1時間半くらいの映画、タイトルはもう忘れましたが、彼女の次の言葉がやはり「もう別れましょう」なのかそれとも心変わりしたのかわからないままのラストシーンに感心したものです。
    本作でもケイト・ブランシェットの貫禄の演技もさることながら、ルーニー・マーラのオードリー・ヘップバーンを意識した演技も素敵でした。

    キャロル』(原題:Carol)は、2015年にアメリカ合衆国とイギリスで公開されたドラマ映画である。監督はトッド・ヘインズが、主演はケイト・ブランシェットとルーニー・マーラの2人が務めた。原作はパトリシア・ハイスミスの小説『The Price of Salt』(1952年刊行)である。
    あらすじ:
    1950年代のニューヨーク。テレーズはデパートで働いていたが、将来は写真家になることを夢見ていた。クリスマスを目前に賑わうデパートの玩具売り場で、テレーズがキャロルという人妻に出会ったのはそんなときだ。稀に見る美しさと気品、そして寂しさを湛えた表情の持ち主である彼女に、テレーズは魂を奪われてしまう。
    キャロルは、ショーウィンドーに置き忘れた手袋をテレーズが届けたのをきっかけに、彼女を昼食に誘い、また自宅に迎える。恋人リチャードと逢うときにはない高揚感に震えるテレーズ。キャロルは彼女に、関係の冷めた夫ハージと娘の養育権問題で揉めていることを洩らした。それを機にふたりの関係は急速に濃密なものとなってゆく。
    だが、それを疎ましく思ったハージはキャロルから親権を奪う申し立てをする。元より親友のアビーと親密すぎる仲を保っていたことも含め、テレーズとの交際を重ねる彼女は母親に相応しくないというのだ。自暴自棄でテレーズに八つ当たりをしたキャロルだったが、深い詫びとともに審問の前に旅につきあってほしいと訴えた。テレーズはキャロルを責めることもなく同行に同意、キャロルがハンドルを握る車に乗り込む。
    そしてその道すがらモーテルで情を交わしたふたりは、接近してきた探偵から、情事の様子を録音したテープを依頼主たるハージに送りつけたことを告げられる。キャロルは旅の途中にも関わらず、情事のあとにテレーズを残して街に戻りハージらと対峙するが、逆に彼らの訴えを認める発言をするのだった。他方、テレーズとキャロルの関係は断ち切られたも同然となり、テレーズは写真撮影に没頭する日々を送る。だが、ふたりの情愛の残り火はまだ燃え尽きてはいなかった。(ウィキペディア)

  • アマプラで洋画で恋愛物みたいなーと思ったものの、うまく検索出来ず…以前気になってウォッチリストに入れてたロマスのこの作品を見た。
    恋愛ではあったけど、女性同士の恋愛だった。それ自体は全然構わないのだけど、昔の話だから女同士の恋愛は「おかしいもの」という扱われ方なので見たかったものとはズレていた…。
    それに女同士であろうと、配偶者いる状態なら不倫だからな…不倫も恋ではあるんだろうけど、恋愛ものとして見たくはないなぁと個人的には思う。

    というわけで、女同士で不倫の恋愛もの。
    アパートの販売員である主人公が、おもちゃ売り場に娘のクリスマスプレゼントを買いに来た女性・キャロルに目を奪われる。
    キャロルが忘れた手袋を郵送したことから交流が始まり、お互いに惹かれているのだがキャロルは離婚と親権で夫と揉めている最中。
    主人公自身も結婚を迫られる交際中の男性がいるなかで、2人はどう生きるのか…という恋愛ドラマ。

    主人公の女性、オードリーヘップバーンみたいな可憐な可愛らしさが良かった。
    キャロルは妖艶な魅力漂う美女で、2人の対比がまた美しい。
    キャロルは元々女性が好きみたいだけど、主人公は女性を好きになるのが初めてで、その戸惑いを彼氏にそれとなく(?)聞く流れがよかった。
    「男性を好きになったことは?」
    「そういう人の話なら聞くけど」
    「そういう人じゃなくて自分は?」(というような流れ)
    主人公は彼氏の事をそんなに好いてないし、キャロルも夫とは別れたがっている。
    でもどちらの男性もその人を好いていて口汚く喚いて止めようとするのが最高に醜くて邪魔だなぁと思っちゃう。
    ただ結ばれるのはちゃんと別れてからにしてほしいなーと思っちゃうけど。

    一度は子供のために離婚を諦めようとしたキャロルだったけど、耐え切れず子供の親権を諦め、代わりに面会できるよう求める。
    その後主人公に会い一緒に暮らしたいと話すが、彼女は多くを語らないままに別れる。
    主人公に既に別の恋人が出来たのだろうか、と思ってたけど最後にはキャロルの元へと向かうエンドで良かった。
    ただこの時の主人公の心境が分かりにく…ただ流されるだけだった彼女ではなくなった、という事なんだろうけど。

  • Amazonから引用。

    1952年、ニューヨーク。高級百貨店でアルバイトをするテレーズは、クリスマスで賑わう売り場で、そのひとを見た。
    鮮やかな金髪、艶めいた赤い唇、真っ白な肌、ゆったりした毛皮のコート。
    そのひともすぐにテレーズを見た。
    彼女の名はキャロル。
    このうえなく美しいそのひとにテレーズは憧れた。
    しかし、美しさに隠されたキャロルの本当の姿とは・・・・・・。
    不幸な結婚、偽りの人生、何より大切な娘を夫に奪われようとしていた。
    それを知ったとき、テレーズの憧れは思いもよらなかった感情へと変わってゆく・・・・・・。


    "自分を偽る生き方では私たちの存在意義がない"
    同性愛者を含むLGBTの方々は「病気」だと考えられていた時代に、この発言をすること自体と"自分らしくいきる"という決断をするのは並大抵のことではないだろうなと感じた。
    結果がどうなるかは分からないが、「自分に正直に生きる」ことを選んだ2人を見て、とても大切なことを改めて気付かせてもらえた。

    まだまだLGBTについて知らないことが沢山あるので、もっと理解を深める努力をしようと思う。

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