スタンフォード式 最高の睡眠 [Kindle]

著者 :
  • サンマーク出版
3.73
  • (53)
  • (108)
  • (86)
  • (14)
  • (3)
本棚登録 : 1001
感想 : 123
本ページはアフィリエイトプログラムによる収益を得ています
  • Amazon.co.jp ・電子書籍 (209ページ)

感想・レビュー・書評

並び替え
表示形式
表示件数
絞り込み
  • 眠り始めた最初の90分のノンレム睡眠は睡眠全体の中でも最も深い眠りになる。
    なので最初のノンレム睡眠である90分をいかに深くするかということが良質な睡眠のためのポイントとなる。
    睡眠時間が長いに越したことはないか長い睡眠時間が取れないのであれば初めの90分の質をいかに上げるかということが重要。

    睡眠の質を良くするために重要なポイントは体温と脳。この二つをよくすることを意識するとスリープモードに切り替わりより深く眠ることができるようになる。そして翌日は頭が冴えパフォーマンスも向上する。

    眠る時の体温のポイントとしては体の内部の体温を下げ手足の皮膚温度を上げることでその二つの温度の差を縮めること。これにより眠り始めの90分の質を上げることに近づく。
    寝る前の体温調節に1番ちょうどいい方法は寝る90分前に入浴を済ませること。そうすることで体の内部の体温は下がってきて足の温度との差が縮まりスムーズに寝ることができる。
    忙しくて寝る90分前に入浴を済ませることが難しい場合は体の内部の温度が上がりすぎないように緩い入浴かシャワーで済ませるのが良い。
    さらに効果がある方法は足湯をすること。足湯で足の血行を良くして熱放散を促せば入浴と同様の効果がある。シャワーでも OK なので寝る前に重点的に温めるという方法が良い。

    脳が興奮していると体温も下がりにくいので寝る前には脳のスイッチを切って眠り始めを快適にしていくことが重要。
    寝る前にパソコンやスマホなどの脳を刺激してしまうと良い睡眠が取りづらくなりがちになる。
    団長で頭を使わずリラックスして楽しめることをするのが良い。退屈は普段はあまり歓迎されないが睡眠にとってはとても良いことである。
    退屈なことにより脳のスイッチが Off になり深い眠りがやってくる。


    大量のアルコールは睡眠の質を下げる。しかし度数が強くても量が少なければその心配は少ない。
    ウォッカなどのアルコールの度数が強いお酒を一口飲んで目を閉じるのは入眠にもいいらしい。少量であれば寝つきも良くなるし睡眠の質を下げない。目安は体重にもよるが日本酒換算で1から1.5合ぐらいであれば良質な睡眠を促すことができる。

    睡眠の特性として後ろにずらすのは簡単で前にずらすのは困難ということがある。

  • 質の高い睡眠について改めて勉強する一冊となった。睡眠は量ではなく、最初の90分が非常に重要であることが一番大事な勉強となった。
    さらに、睡眠の時間については「後ろにずらすのは簡単だが、前にずらすのは難しい」というのは新たな発見になった。就寝時間の前倒しは基本的にはできない、その認識で睡眠時間をコントロールしていきたいと思う。
    さらに、自分は口呼吸になってしまうときがあるが、それも睡眠の質を低くしてしまう可能性もあるため、覚醒時から意識的に鼻呼吸のくせをつけていきたいと思う。
    そして、夕食は必ずとる、夜の豆電球は肥満や脂質代謝異常につながる、入浴を15分する、など寝る前の時間の過ごし方を見直して、最初の90分が毎日最高の90分につながるように自分の生活をコントロールしていきたいと思う。

  • 役に立つ情報が多くて読んで良かった
    今日から実際に生活に取り入れてみようと思う

  • ショートスリーパーは存在しますがレアケース。普通の人は睡眠は7時間確保するべきだと述べられていました。

  • いろいろな説があるけど、スタンフォードの最新情報が書かれているから役に立つ情報が多かった。
    早速お風呂に入ることをできるだけしたい。
    やってみると寝起きが良くて寝た感もあって驚いた。
    今年は睡眠の質を良くしたい。

  • ポイント
    ①睡眠は「量」よりも「質」である。
    ・最初の90分間のノンレム睡眠をいかに深く眠るかが睡眠の質を左右する。しかし最低6時間以上は眠るべし。
    ②入眠をスムーズにして、深く眠る・質を高める鍵は「体温」と「脳」。
    ○体温:深部体温(体の内部の体温)と皮膚温度(手足の温度)の差が縮まることが重要。
    ⇨差を縮める方法として「入浴」がポイント。40℃のお湯に15分浸かる。ベッドに入る90分前に入浴終了になるようにスケジュールを組む。(24時に寝るなら22時30分に入浴終了)
    ○脳:眠る状態にするため、脳を単調な状態にする。(何も考えない。スマホを見ない)
    ・その他に、睡眠ルーティンを作るのも良い。(同じ時間・ベッド・パジャマ・室温・証明・音楽を聞く場合は同じ単調な音楽。ベッド=寝る場所を意識する)
    ③睡眠と覚醒はセット。
    ・良い覚醒をもたらすポイントは「光」。
     ⇨光の刺激が脳を活性化させる。起きたら天気によらず数分程度でいいので太陽の光を浴びるようにする。
    ・起床のアラームをセットする場合は2つの時間でセットする。
     ⇨朝はレム睡眠のタイミングで起床するのがベストだが、個人によってスリープサイクルは異なり、レム睡眠のタイミングを調べるのは困難。
     ただ、朝方であればレム睡眠→ノンレム睡眠の切り替えが20分前後で行われるので、アラームをかける場合は2つの時間でセットすると良い。
    (ex.7時に起きる場合:6時40分と7時にセットする。※6時40分のアラームは音は小さく、短い長さのアラームでよい。)

    to do
    ①ベッドに入る90分前に入浴が終わるようスケジュールを組む。
    ②朝起きたらまず太陽の光を浴びるよう習慣作る。
    ③アラームは2つの時間でセットする。

  • 睡眠障害について身近な病気となり、ちゃんと読んだ。改めて睡眠のメカニズムがよく理解出来た。病気に関わらず、これをちゃんと理解し、実践に活かすことがとても大切

  • 資料ID:98161848
    請求記号:491.371||N
    配置場所:工枚特集④
    (※配置場所は、レビュー投稿時のものです。)

    ☆特集展示「歴代ベストセラー特集」☆
    年間ベストセラーの中から、TVやSNSで話題になったビジネス書や、映画化された文芸書などを集めました。

  • ~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
    短眠(=睡眠負債)は死を招く。
    よく眠ることでドミノ式に人生を制することができる。
    睡眠サイクルの最初90分が鍵(ドミノの最初の牌)である。
    ~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

    「世界一の睡眠研究所」といえばスタンフォード大学睡眠研究所。


    飲酒運転は危険だと知られている。
    その「飲酒運転以上に危険」なのが「睡眠不足で運転」することだ。

    睡眠不足でも、本人にはきちんと起きていると自覚がある。
    にもかかわらず、実際には「機能不全」であり、
    さらには「マイクロスリープ(数秒の居眠り)」をしているという。

    睡眠不足の人は、その人の本来の状態ではない。
    いうなれば、飲酒、薬物使用、居眠りの3点セット状態である。
    医者なら助けられたはずの患者を死なせてしまう。
    釣り人なら楽しいはずの夜釣りで溺れ死ぬ。

    睡眠不足は
    ・パフォーマンスを下げる。
    ・肥満、糖尿病、高血圧、アルツハイマー型認知症などの病に直結すると考えられる。
    ・6年後の死亡率は1.3倍高い。
    ・自分も殺すし、他人も殺す。

    アメリカでは、睡眠不足による産業事故や健康問題により、
    700億ドル(7兆円以上)の損失が出ているという。


    実験では、睡眠不足の人がよく寝る(毎日10時間ベッドに入り続ける)と
    ・同じ食生活でもスリムになる!
    ・集中力と身体パフォーマンスが4.5%〜14%ほどアップ!*1
    ・記憶力もアップ!

    短い睡眠時間でたくさんアウトプットするのが良いという価値観は
    本当は害かもしれない。少なくとも他人にとっては害である。

    そもそも、短眠ができるか否かはDNSで決まる。
    短眠遺伝子なしの人に短眠が続くと「睡眠負債」がヤバイ。

    平均7時間半しか寝てないし、本当は毎日あと40分は寝たいなぁ...
    という場合、その睡眠負債を手っ取り早く返済するには
    ・毎日14時間ベッドに入り続ける
    ・それを3週間続けなければいかない

    返済するまでは「人生の飲酒運転」「人生の居眠り運転」ということだ。


    ではどうすればよいのか?

    「最初の90分の眠り」に手をつけよう。
    ここが良くなれば、つられて睡眠全体もよくなる。

    ・1年365日、起床と就寝時刻は毎日同じ。
    ・起きたら太陽光を浴びる。
    ・夕食を食べる。就寝までに消化が進むように時間的余裕をもって。
    ・就寝前に頭を使わない。寝る前は単調で退屈な時間を過ごす。
    ・室温と体温を調節する。
    など。実験的にあるていど効果が確かめられていることを習慣に取り入れる。
    とりあえず、無理のない、一生続けられそうなものから。

    スポーツ医学でも、今では、「睡眠こそが全ての基礎」と認識されつつある。
    無理な短眠を捨てて、自分にあった最高の睡眠を見出そう。
    そうすれば活力に満ちた最高の目覚め、最高のパフォーマンスが得られる。
    よく眠ることで、ドミノ式に色々なことに良い影響があらわれる。
    当然、1日1日を充実したものにできるだろう。しかも健康的で長生きできるのだ。

    「睡眠を制するものが人生を制する」といっても過言ではない。


    *1
    スタンフォードのバスケットボール選手にがっつり睡眠をとらせる実験をしたところ
    ・80メートル往復走が16.2秒 → 15.5秒 (4.5%の改善)
    ・フリースロー10本中8本成功 → 10本中8.9本成功 (11%の改善)
    ・3点スロー15本中10本成功 → 15本中11.4本成功 (14%の改善)

  • 「睡眠不足」ではなく「睡眠負債」
    気づかないうちにたまる眠りの借金、それが睡眠負債。自覚しないままに脳と体にダメージを与える危険因子が蓄積されていく。とても恐ろしい状態だが、あまりにも無頓着な人が多いのが現状だ。
    マイクロスリープ(瞬間的居眠り)は脳を守る防御反応といわれたりもする。つまり、防御反応が出るくらい睡眠負債は「脳に悪い」

     「最初の90分が眠りのゴールデンタイム」
     グロースホルモン(成長ホルモン)?が最も多く分泌されるのも、最初のノンレム睡眠が訪れたとき。

     黄金の90分で訪れる深い「ノンレム睡眠は、嫌な記憶を消去する。
     入眠初期や明け方の浅いノンレム睡眠では、体で覚える記憶(意識せずに覚えられる記憶)が固定される。

    入眠直後の最も深いノンレム睡眠の時に、海馬から大脳皮質に情報が移動し、記憶が保存されるという報告もある。

    体温は、「筋肉や内臓による熱生産」と、「手足からの放熱散」によって調節されている。深部体温は日中高くて夜間低いが、手足の温度(以下、皮膚温度)はその全く逆で、昼に低くて夜間高い。覚醒時には、通常深部体温の方が皮膚温度より2度 Cほど高い。皮膚温度が34度5分の人であれば、起きている時の深部体温は36度5分ということだ。健康な人の場合、入眠時には手足が温かくなる。皮膚温度が上がって熱を放散し、深部体温を下げているのだ。この時、皮膚温度と深部体温の差は2度℃以下に縮まっている。

    いったん皮膚温度を「上げ」、手足にたくさんある毛細血管から熱放散することで、効率的に深部体温を「下げて」いる。なぜ深部体温を下げているのかといえば、それこそ眠りへの入り口だからである。つまり、眠っている時は深部体温は下がり、皮膚温度は逆に上がっている。

    大切なのは皮膚温度と深部体温の差を縮めること。

    深部体温と皮膚温度をより縮める方法として紹介したのが、「入浴」だ。

    人間の体は自律神経の働きでホメオスタシス。(恒常性)が保たれているから、入浴による皮膚温度の変化はせいぜい0.8〜1.2°C程度.
    入浴はその深部体温をも動かす強力なスイッチ。

    寝る90分前に入浴をすませておけば、その後さらに深部体温が下がっていき、皮膚温度との差も縮まり、スムーズに入眠できる。

    温泉浴の方が普通浴よりも深部体温が大きく上がった。
    睡眠スイッチとしては、深部体温を大きく上げて下げられる「温泉」の方が協力。

    「30分未満の昼寝」をする人は「昼寝の習慣がない」人に比べて、認知症の発症率が約7分の1だった。
    「1時間以上昼寝する人」は、「昼寝の習慣がない」人に比べて発症率が2倍も高かった。「仮眠をとるなら20分程度」とするのが良さそうだ。

全123件中 61 - 70件を表示

著者プロフィール

スタンフォード大学医学部精神科教授、同大学睡眠生体リズム研究所(SCNラボ)所長。医師、医学博士、日本睡眠学会専門医。1955年生まれ、大阪府出身。大阪医科大学卒業。1987年大阪医科大学大学院在学中、スタンフォード大学医学部精神睡眠研究所に留学。突然眠りに落ちてしまう過眠症「ナルコレプシー」の原因究明に全力を注ぐ。1999年、グループの中心として、家族性のイヌ・ナルコレプシーにおける原因遺伝子発見、2000年にはヒトのナルコレプシーの発生メカニズムを突き止めた。2005年SCNラボ所長就任。株式会社プレインスリープ最高経営責任者(CEO)、兼最高医療責任者(CMO)。

「2021年 『眠れなくなるほど面白い 図解 睡眠の話』 で使われていた紹介文から引用しています。」

西野精治の作品

この本を読んでいる人は、こんな本も本棚に登録しています。

有効な左矢印 無効な左矢印
佐々木 圭一
ジャレド・ダイア...
有効な右矢印 無効な右矢印
  • 話題の本に出会えて、蔵書管理を手軽にできる!ブクログのアプリ AppStoreからダウンロード GooglePlayで手に入れよう
ツイートする
×