朝鮮紀行 (講談社学術文庫) [Kindle]

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感想・レビュー・書評

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  • 日本国紀でも紹介され、紀行文としても評価の高い本ですが、私にしては珍しく読了できませんでした。
    文章は訳書とは思えないほど、わかりやすいし、バードさんの観察の細かさに驚きもしましたが、何せ進まない…。
    最終的に2週間経過した時点で諦めました。
    私には合わない本だったということでしょう。決して本の価値を貶めるつもりはないし、全部読んでないので評価なしです(泣)

    • hibuさん
      松子さん

      ちょいちょい人の話聴いてないと怒られます。仕事柄、人の話を聴くことが多いので家では聴きたくない…。ここだけのホンネ笑笑

      本読ん...
      松子さん

      ちょいちょい人の話聴いてないと怒られます。仕事柄、人の話を聴くことが多いので家では聴きたくない…。ここだけのホンネ笑笑

      本読んでる時に話しかけられて舌打ちして炎上なんて日常茶飯事です。

      車通勤なので運転中は読むと死んじゃいます笑
      2022/07/27
    • 松子さん
      ぷふ、hibuさんのここだけの本音、
      しかと受け止めましたっ!
      でも、全公開のここだけ話ってやっぱりなんだか可笑しっ

      本が大好きなんですね...
      ぷふ、hibuさんのここだけの本音、
      しかと受け止めましたっ!
      でも、全公開のここだけ話ってやっぱりなんだか可笑しっ

      本が大好きなんですねぇ
      お話から伝わってきます
      運転中や運動中でも脳内に文章を直接送ってくれる機能があればいいのにと切に思います。

      こんなに好きな本が進まないということは…
      hibuさん、もしかして夏バテですか⁉︎
      毎日暑いのでお体気をつけてくださいね(^^)
      2022/07/27
    • hibuさん
      松子さん

      夏バテして夏痩せしてみたいですが…。

      無駄に元気です!
      松子さん

      夏バテして夏痩せしてみたいですが…。

      無駄に元気です!
      2022/07/28
  • 日本の近代史を学ぶ際に避けて通れないことが朝鮮との関係だ。その中でも、なぜ、日本が近代化に成功し、朝鮮が近代化に遅れたのか?それを解くカギを探したいと思い、この本を読むことにする。
    当時、実際に現地を周り、観察してきたことが事実であり、史実としても中立的で価値あるものだと思う。
    (政治については、著者の出身であるイギリスの視点からの捉え方が中心になるのだが)

    ・仏教は李王朝で16世紀には廃止されている。
    日本と比較して、これが精神、モラルという観点では大きいのかもしれない。
    当時の朝鮮は儒教、特に朱子学が浸透していたことで有名だが、裾野の広さ、という観点で仏教のような宗教が存在しなかったことは精神・道徳だけでなく、日本の寺子屋と識字率の高さとの関係のように近代化を遅らせた一つの要因になるのかもしれない。
    一方、朝鮮はシャーマニズムが浸透していて、ムダン(巫女)は有名。シャーマニズムについては、近代国家に必要な合理的な思考を弱める作用があったともいえる。シーマニズムについても、本著では詳細に記載があり、面白い。

    ・固定的、且つ優劣が大きい身分制度も近代化を遅らせた大きな要因となる。
    特に両班といわれる官僚組織=特権階級を『公認の吸血鬼』と形容している。
    『朝鮮には階級がふたつしかない。盗む側と盗まれる側である』
    また、この社会構造を支えてきたのが儒学(朱子学)であり、科挙制度でもある。
    科挙制度の弊害は清国でも同様だ。
    「両班は箸と本より重い物は持たない」と言われるが、明治国家は武士が官僚になっていった(江戸時代より)ことと比べても違いがあるのだろう。
    明治時代の官僚は公を重んじ、清貧なところがあった。

    ・一方、著者はロシア地区で会った勤勉で自発的な朝鮮人も取り上げており、朝鮮の怠惰な朝鮮人は過剰に搾取されていた結果、当然起こりえることとし、決して民族の資質ではないとしている。(著者は、朝鮮が旧習を捨てれば、大きく成長する潜在力があるとする)

    ・当然のことながら、当時の日本と朝鮮の関係が気になるところ。日本は、上述のような朝鮮の旧習を変え、自国の例に倣い、朝鮮の近代化を進めようと試みていたことが読み取れる。それ自体は客観的に見ても、外圧として正しかったのだろう。
    しかし、朝鮮人にとって日本人の評判が清国やロシアと比べても悪い。
    これは文禄・慶長の役における日本人の朝鮮人に対する酷い仕打ちも大きく影響しているようだ。耳塚を例として。
    また、日本は朝鮮を市場としても欧米を凌ぐ成功を収めていたことがわかる。
    まさに戦争、植民地支配の裏には経済的な利害が大きな要因として占めるのだ。

  • 李朝末期の朝鮮を旅をした英国婦人。イザベラ・バード。日本紀行を読んでから、景色の描写の巧みさ、事物の観察の細かさに驚いた。朝鮮紀行があることを知り、読んでみたかった。旅行中に大量のメモを書いたのだろうが、旅行記の中で、荷物を流されたり、水に濡らしたりとあったが、よく詳細な旅行記が書けたと驚く。
    李朝の腐敗した官僚達により多くの搾取を受ける農民達は、自分たちを養う最低限のものを得ればそれ以上の勤勉は放棄している。持てば役人から取られてしまうからである。これと比較して、ロシア領に移住した朝鮮人達は、働けば働くだけ自分たちのものになるため、住まいも衣服も食べ物も、母国の朝鮮人たちとは比べ物にならないほど立派である。民族の違いで無く、搾取の有無でこうも違うのか。
    ソウルの近くの麻浦から漢江を船で上流に遡る。途中荷物が水没したり、雨でずぶ濡れになったり、それでもへこたらず、川岸の奇麗な景色や古い石の像などを眺めて行くバードがすごい。
    李朝末期で、国王(高宗)や王妃(閔妃)に拝謁し、個人的に話もしている。英国婦人のバードには優しく接している。そしてバードは、日本人の閔妃暗殺の時期に居合わせている。臨場感ある記述でどのように日本人たちが宮中に侵入し王妃を殺害したかがわかる。
    日清戦争の結果、李朝朝鮮は清から独立して大韓帝国となり、日露戦争に勝利した日本は韓国併合の道へ。

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