三体 [Kindle]

  • 早川書房
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感想・レビュー・書評

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  • 「宇宙の最後の秘密がすべて明かされたとき、人類はそれでも生存しつづけられるだろうか」

    希望が枯渇した世界。
    少女が見上げた漆黒。

    宇宙は、誰も裏切らない科学だ。
    法則こそ一縷の望み。

    漆黒も無論、少女を見ていた。

    何光年先の眼が?
    それは自分で確かめろ。

    /////

    「またのログインをお待ちしています」

    文化大革命に父を殺された娘
    不可解なVRゲーム「三体」
    巨大な掌を思わせる「レーダー峰」
    科学を殺す「三体問題」
    有識者を襲う謎の「カウントダウン」…

    強靭な理論と妄想の流星群が降り注ぐ化け物SF三部作〈接触編〉。控えめに言って半端ねぇコレ…次、次!

  • なんとチャレンジングな小説!
    レーダー峰での巨大な電界出現を体験するシーン…Wi-Fiや5Gの危うさを思った。
    科学技術革命は一種の病変「癌」であり、その爆発的発達は、宿主の栄養を枯渇し、蝕み、死亡させる。
    遺伝子組み換え製品を食べ続けた人間の行く末と、自然界への影響。
    都市に作られた「中華田園」コミュニティ、それは都会のゴミから食料含むすべての必需品を調達する。
    「乱紀」に「脱水体」、アイデア満載。
    地球外からやってくる危機に対してすら人類はまとまれない。よくいって多様性が人類の本質なのかなあ。
    次元に興味を持った。

  • ヒューゴー賞をアジア人で初めて受賞。ネビュラ賞も最終候補まで残っている久々の化け物SF小説。
    一作目はざっくりまとめるとSFサスペンスもの。科学を超越した力に翻弄される人々。謎が謎を呼び、やがて強大な黒幕が判明する。
    往年のSF文学というか、アーサー・C・クラークみたいな王道の迫力とワクワク感がある。幼年期の終わりとか宇宙のランデブーとか。

    小説「三体」について決してWikipediaを見てはいけないが「三体問題」自体は古くから研究されていた分野らしくて、知っておいてもいいと思う。要するに、重力が相互作用する3つの星の運行は本質的に予測できない。みたいな。

    オーディオブックで聞きながら通勤したけど、声優、祐仙勇さんの朗読がよかった。
    むちゃくちゃ登場人物多いけど、過剰にキャラクターを作りすぎず、感情を声色で表現することで誰の発言かわかる。落語のよう。読書とも映画とも違う面白さがあるなあ。

  • 読み進む毎にどんどんスケールが大きくなっていく!

    ゲームの三体世界には、もう目眩。

  • 数学セミナーで知った。

    まさか、ここで?という箇所が何度もあった。珠玉の名作。

  • かなりのボリュームだが、スムーズに読み進められた。
    面白い世界が綴られているものの、終盤、長々とネタばらしした割にあっさりと終わってしまい、少し拍子抜け。

  • 「三体」(劉 慈欣 :大盛 望/光吉さくら/ワン・チャイ 訳、監修 : 立原透耶)を読んだ。
    「三体Ⅱ黒暗森林」を読む前にちょっと復習をしておこうと思ってパラパラっと流し読みのつもりが、結局引き込まれて最初から最後までしっかりと読み返してしまった。
    あー面白かった。
    さあ「 II 」読むぞ!

    「三体」(劉 慈欣 :大盛 望/光吉さくら/ワン・チャイ 訳、監修 : 立原透耶)を読んだ。
    長い!
    しかもこれ三部作だって!
    後ろの二冊はもっと長いらしい!
    話の中身は(文系なのでSFとしての道具立てのすごさはよくわからんが)たしかに面白いわ。
    意表を突かれた感が半端ではない。

  • 壮大なスケールのSF小説だった。文革を始めとする中国の政治事情だけでなく、物理、天文、コンピュータサイエンス等の知識がふんだんに盛り込まれている。サスペンス調で謎解きを交えて上手く展開できていた。組織内政治の描写も上手くなされていた点も印象的だった。

  • 話題のSF大作『三体』。長編(しかも三部作の第一部)だったけど、ほぼ一気に読んでしまった。

    人類と異星人とのファーストコンタクトがあるとすれば、確かにこういう感じかもしれないと思った。すごい想像力だ。

  • すっごいSFですよ、これは。あのオバマ大統領も就任中に読み、これを読んでいれば、つまらない政界のことから気を紛らせられると語ったそうな。
    さて、訳者に大森望氏が入っていることにあれ?と思う人はSF通だろう。英語からの訳者じゃないの?と。まあそこは込み入った事情があり、あとがきに詳しいが、中国語を解さない大森氏が訳者になるということもあるのだ。
    で、それはともかく、このSFはすごい。
    何がすごいって、そのスケールと、SF足りうる仕掛け、とそして文章というか、描いている世界観の美しさ。
    ストーリーはそのモチーフとして、アーサー・C・クラークの「地球幼年期の終り」があるでしょう、と思っていたらそれは案の定というか、著者のお気に入り作家のようだ。クラークさん、生きているうちに会えず残念。
    ともあれ、これは地球幼年期と同じく、地球と異なる世界からの住人の初めての邂逅を描く作品です。そういうのが好きな人は是非。
    冒頭、こんな始まり?と思わせる、あの中国の文革時代の話から読ませます。

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著者プロフィール

1963年、山西省陽泉生まれ。発電所でエンジニアとして働くかたわら、SF短篇を執筆。2008年に刊行された『三体』で人気に火が付き、“三体”三部作(『三体』『黒暗森林』『死神永生』)は中国で2100万部以上を売り上げた。2014年にはケン・リュウ訳の英訳版が刊行され、2015年、アジア人作家として初めてSF最大の賞であるヒューゴー賞を受賞。2019年には日本語訳版が刊行され、11万部を超える大ヒット。

「2023年 『神様の介護係』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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