ヨルガオ殺人事件 下 〈カササギ殺人事件〉シリーズ (創元推理文庫) [Kindle]

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感想・レビュー・書評

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  • やっぱり来てくれたんだねアンドレアス!!!!

    いやおもろい。ただおもろい。

  • シリーズ2作目。元編集者スーザンが、失踪した娘を捜す夫婦から依頼され、8年前の事件を紐解いてゆく。鍵は自身が編集した、アラン・コンウェイのミステリー小説にある…と言う、複雑なストーリー展開。前半は遅々として進まない印象だが、後半は一気に読める。犯罪は残酷なのだが、ホロヴィッツ特有の軽快な文章が、気軽な娯楽作品に仕上がっている。謎解きも面白い。

  • 図書館で。
    カササギ殺人事件の続き。アラン・デュカス氏も殺害され、アティカスピュントシリーズも完結した後にどうやって続くのかと思ったら、導入が上手だなぁ。そして思っている以上に客商売も人を使うのも大変だよね、とそのあたりのリアルさにも頷いたり。

    8年前に起きた事件と、その真相を知ったらしき女性の失踪事件がどう繋がるのか、と思ったら結構ガッツリつながっていた。それにしても2回も完全犯罪をやり遂げそうになった犯人もすごいなぁ。個人的には乳母が広告代理店の受付をしていて被害者と知り合いだった、という辺りは別にあってもなくても良いんじゃないかな、とは思いました。この辺りで読者をミスリードさせるための情報なのかな?後、乳母が最初からヒロインを憎んでいたのは何故なんだろう?不思議だ。

    とは言え収まるところに収まる、謎解きという意味では良いミステリーでした。本当に、変な男をひっかけたな、という感想かもしれない。
    続巻が出るならばそれも楽しみ。確かに彼らのホテル、コロナで大打撃を受けるのでは…とちょっと心配でもあったり。一つ不満があるとすれば、主人公のパートナーの男性が出来すぎていて反対に不気味。なんだか女性にとっての都合の良いヒーローすぎる感じが。

  • またもやスーザンに、アランのせいで災難が降りかかる物語。
    とはいえ、そもそも担当編集者の時から今回まで、アランのおかげで金にはなってる。
    スーザンは、しょうがないから、それで良しと考えるしかないか。
    事件の原因及び現状の理由として、やはり今回もセクシャリティの問題があるわけたが、あまりそこには触れたくない。
    ただ、アランの元恋人の陽気な青年は、スーザン同様、結構好きだ。
    しかも、彼はまた今回も重要な情報をもたらしてくれる。
    作中作に探偵助手として登場させられている彼だが、今回の作中作にはまだ登場していない。
    それにも、意味があったとは。
    前作同様、作中作と現状の事件と、2つも楽しめるお得感。
    なんと、今回もヒーローは健在だ。
    アンドレアスは、必ずスーザンの窮地に駆けつけて救出する。
    このご都合展開は、名探偵みんなを集めてさてと言い、と同じくらいに来た来た感があるのがいいなぁ。
    崖の上で犯人問い詰めるビジュアルで再生されつつある・・・
    もちろん、作中作の名探偵は、みんな集めてさてと言ってくれる。
    こういうお約束は楽しい。
    まだ、このシリーズには続きがあるらしく、早く刊行してほしい。

  • カササギより面白かった。
    カササギはアランがあまりに嫌な奴すぎて。

    ヨルガオはみんなある意味、「普通」。いいところもあれば悪いところもある。普通の人たち。

    真犯人は結局、ゲイだったのかな。
    何か、この作者、ゲイの人に厳しい。

  • 読みやすくサクサク進んだ、特に下巻は誰が犯人なのか気になって一気読み。カササギよりは好き。

  • 『『カササギ殺人事件』から2年。クレタ島でホテルを経営する元編集者のわたしを、英国から裕福な夫妻が訪ねてくる。彼らが所有するホテルで8年前に起きた殺人事件の真相をある本で見つけた──そう連絡してきた直後に娘が失踪したというのだ。その本とは名探偵〈アティカス・ピュント〉シリーズの『愚行の代償』。かつてわたしが編集したミステリだった……。巨匠クリスティへの完璧なオマージュ作品×英国のホテルで起きた殺人事件。『カササギ殺人事件』の続編にして、至高の犯人当てミステリ登場!』

    <ネタバレ感想要注意>


    『カササギ殺人事件』の編集者が主人公。名探偵〈アティカス・ピュント〉シリーズの『愚行の代償』が舞台としたホテルのオーナーが殺人と失踪事件の解決の依頼にくる。理由は『愚行の代償』に事件解決のヒントがあることを期待してのことだ。
    作中作としてその『愚行の代償』が独立した小説として出てくる。こちらのほうが面白かっかも。電話線のコードで殺された有名女優。実は夫婦で浮気をしていて、その揉め事で首を締めたのだが、死んだかと思ったら実は生きていて、助けを求めた医者がやってきて、もう一度殺害したもの。死んだと思って実は生きていたというのはよくある手ではあるが鮮やか。それに関係して起きた殺人事件の犯人はなんと探偵の秘書。探偵の身内が犯人というのも珍しい。スッキリしてこちらの方が面白いかも。
    その本の冒頭の捧げる二人の名前をあげたことで、犯人が分かってしまうというのがこのミステリの一番のネタ。献辞にトリックが入っているという例はないのでは。といっても犯人は凡庸。男色関係のもつれによる犯行である。

  • カササギ事件の続編。前作同様に、2つのサスペンスを組み合わせたストーリ展開には引き込まれる。続編にも期待したい。

  • 2021/09/15

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著者プロフィール

Anthony Horowitz
イギリスの作家。1979年、冒険小説『Enter Frederick K. Bower』でデビューし、YA(ヤングアダルト)作品「女王陛下の少年スパイ!アレックス」シリーズ(集英社)がベストセラーとなる。ドラマ『刑事フォイル』の脚本、コナン・ドイル財団公認の「シャーロック・ホームズ」シリーズの新作『シャーロック・ホームズ 絹の家』(KADOKAWA)なども手掛ける。アガサ・クリスティへのオマージュ作『カササギ殺人事件』は、日本でも「このミステリーがすごい!」「本屋大賞〈翻訳小説部門〉」の1位に選ばれるなど、史上初の7冠に輝く。続く『メインテーマは殺人』『その裁きは死』『ヨルガオ殺人事件』(以上、東京創元社)も主要ミステリランキングで首位を取り、4年連続制覇を達成した。


「2022年 『ホロヴィッツ ホラー』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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