リアルプリンセス

  • ポプラ社 (2017年1月12日発売)
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本棚登録 : 644
感想 : 82
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プリンセスが出てくる童話をモチーフに、というところは共通しているのですが、色々な書き方があるものだなぁと感心しました。
童話っぽさを残しつつ、設定を現代風にしたもの(歩く12人の女)、知らずに読めば普通の小説なんだけど、要所要所で童話をモチーフにしていることを感じさせるもの(ラプンツェルの思い出)など。どの書き方もそれぞれ面白かったし、作家さんの個性が出ていたと思います。

勢いがあって面白かったのが『鍋かぶり』。読んだ後にほっこりして好きだったのは『歩く12人の女』と『あの人は海を捨てた』(こちらはほっこりというよりじーんときた)。意外性があったのは『夢のあと』。
だけど、一番印象的だったのはやっぱり『ラプンツェルの思い出』かな。島本理生さんの作品って独特の雰囲気があるので(切なくて、少し残酷な感じ)。

『正直な彼女』だけ元の童話がわからなくて、調べたら『エンドウ豆の上に寝たお姫様』だとか。
あー、言われてみればそうか。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 小説
感想投稿日 : 2017年2月15日
読了日 : 2017年2月14日
本棚登録日 : 2017年2月15日

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