運命の剣 のきばしら (PHP文芸文庫)

  • PHP研究所 (1999年2月1日発売)
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本棚登録 : 126
感想 : 15
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 1本の刀をテーマにしたリレー小説。連作集としての良さはあまり感じられず。1作ずつで見ても好きだった短編は少なかった。
 鳴海氏の『犬死将軍』は良作。こちらは馬借と無名な侍の比叡山越えから始まり、どう嘉吉の乱に繋がるのかという構成が巧み。赤松満祐の動機にもって入ってほしいと思ったが(解説で動機は主人公に暗殺を強いられた、とあり、そこでそうだったかと思い至った程度に印象がなかった…)、暗殺シーンの描写と結末、義教と徳川綱吉を類似させる考察も面白いと思った。
 もう1作は宮本氏の『明治烈婦剣』。こちらは最近、宮本氏の短編集「武商諜人」で読んだばかり。再読でもやはり良かった。ストーリーは勿論、人物造詣が秀逸だと感じた。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 未設定
感想投稿日 : 2024年2月3日
読了日 : 2024年1月30日
本棚登録日 : 2024年1月30日

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