新編日本古典文学全集 (31) 栄花物語 (1)

  • 小学館 (1995年7月19日発売)
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感想 : 2
5

挿絵つきの解説がとっても読みやすく、助かります。
もちろん本文と、現代語訳がついています。

本文ですが、確かに何人か、違う人が書いているような趣です。
紫式部日記がそのまま入っているのは有名ですが。伊周配流のところも、ずいぶん達意の文章で、ほかとは文体が違いますようです。

あと、藤原行成の娘(道長の子・長家の室となった人)について、すごくショックなことが書いてあり、読んでて辛くなりました。

とくに権力の中枢にあった人ではないので、作り話をわざわざ作って載せるほどのこともなかろうと思います。おそらく当時実際にそういう噂があったのではないかと思うとやりきれないです。

 この娘さんは、かなり年少のころから長家に嫁したはずなんですが、その当時から、行成を若くしたような字を書いていたそうで。「更級日記」の筆者もこの人のかいた字を手本にしてたと書いてあります。天才ってすごいですね。藤原佐理の娘さんも手本を書いていたようで、父親の才能って娘の方に出ると言うのは本当のようです。

のんきな話をして恐縮でした。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 赤染衛門
感想投稿日 : 2019年8月26日
読了日 : 2019年8月26日
本棚登録日 : 2019年7月15日

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