可愛い女(ひと)・犬を連れた奥さん 他一編 (岩波文庫)

  • 岩波書店
3.55
  • (29)
  • (49)
  • (77)
  • (12)
  • (1)
本棚登録 : 466
感想 : 56
本ページはアフィリエイトプログラムによる収益を得ています
  • Amazon.co.jp ・本 (144ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784003262238

感想・レビュー・書評

並び替え
表示形式
表示件数
絞り込み
  • バイト先の知り合いに教えてもらった本

    それぞれ簡潔であっさりしてるのに深い。
    「犬を連れた奥さん」を読んでゴーリキイが「リアリズムに最後のとどめをさすもの」といったらしいけどまさに。
    美しい。

    「もとの彼は、悲しい折々には頭に浮かんで来る手当たり次第の理屈でもって自分を慰めていたものだが、今の彼は理屈どころの騒ぎではなく、しみじみと深い同情を感じて、誠実でありたい、優しくありたいと願うのであった。……」

    「イオーニィチ」「可愛い女」もすき

  •  前回読んだのが、1997年3月だから、
     36歳でした。

     11年ぶりの再会です。

     36歳で読んだとき、とくに、「犬を連れた奥さん」の
     すごさは、きっと若いとわからんだろうな、と、
     感じたものです。

     たぶん、前回読んだときより、今のほうが、より、
     強く味わえたと思います。

     また10年たったら、どんな感じだろう。

     いずれにせよ、要は「25歳未満禁止」の小説ですね。

     こういう話を読んでいて、年齢を重ねるのは、むしろ
     すばらしいことだと、本当に思います。

  • ロシア文学にはまった契機的1冊。

    当時のロシア文学ってのは一部の特権階級的な人の世界みたいなところがあって、すんなり馴染むとはいかないけど、世界観が広がりますな。

  • 演出家の妻になると、夫と共に芝居について語り、材木商と結婚すれば会う人ごとに材木の話ばかり。獣医を恋人にもった魅力的なオーレンカは、恋人との別れと共に自分の意見までなくしてしまう。一人ぼっちになった彼女が見つけた最後の生きがいとは―。一人のかわいい女の姿を生き生きと描いた表題作など、作者が作家として最も円熟した晩年の中・短編7編を収録。

  • <07/1/9読了>
    「可愛い女」は「亭主の好きな赤烏帽子」みたいな亭主次第でどのようにでも染まる主体性のない女を寓話的に描いてそこそこ面白かったが、「犬を連れた奥さん」はそれぞれ連れ合いのある男女同士の不倫を描いて、どこがおもしろいかさっぱりわからなかった。

  • ロシア旅行のために購入したが、未読。

  • 読んだ後に重さがやってくる1冊。でもそこがチェーホフの良さのひとつ。

  • 初めて読んだチェーホフの短編集。落ちがないチェーホフの作品は、最初の印象が悪かった。しかしこれを読み終える頃には、チェーホフの毒にも慣れて笑えるように。どれも皮肉と哀愁が漂っている。

全56件中 41 - 50件を表示

著者プロフィール

一八六〇年、ロシア生まれ。モスクワ大学医学部を卒業し医師となる。一九〇四年、療養中のドイツで死去するまで、四四年の短い生涯に、数多くの名作を残す。若い頃、ユーモア短篇「ユモレスカ」を多く手がけた。代表作に、戯曲『かもめ』、『三人姉妹』、『ワーニャ伯父さん』、『桜の園』、小説『退屈な話』『六号病棟』『かわいい女』『犬を連れた奥さん』、ノンフィクション『サハリン島』など。

「2022年 『狩場の悲劇』 で使われていた紹介文から引用しています。」

チェーホフの作品

  • 話題の本に出会えて、蔵書管理を手軽にできる!ブクログのアプリ AppStoreからダウンロード GooglePlayで手に入れよう
ツイートする
×