椿山課長の七日間

著者 :
  • 朝日新聞出版
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本棚登録 : 508
感想 : 112
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  • Amazon.co.jp ・本 (378ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784022577863

感想・レビュー・書評

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  • 泣かされた。
    鼻水ででろでろになり、目の周りが真っ赤に腫れた。
    文学的価値があるかどうかは知らない。
    ただ、温かい涙を思い切り流せる作品であるというだけで、じゅうぶん読んだ甲斐があった。
    よくできた話だと思う。
    浅田作品、できれば全部読みたくなった。

  • おじいちゃんの生き方がいいなぁ。男前すぎ

  • 46歳のデパートマン・椿山。ある晩、接待の最中に命を落としてしまう。冥土に行った彼は仕事のこと、家庭のこと、あまりにも心残りがあることを訴え 特例で初七日まで現世に戻ることになった・・・・という話。どこかで読んだことあるなという感じのファンタジー。少々出来過ぎな面はあるけどエンタメと思って読めば面白いかな。 冥土のマヤさん、すごく軽いノリなんで最初はエラく引き気味で読んでたけどだんだん慣れた(笑)浅田さんの考えた死後の世界は結構面白かった。よみがえりキットのバッグなんてドラえもんのポケットみたい。

  • (2002.04.16読了)(新聞連載)
    (「MARC」データベースより)amazon
    やり残したことが多すぎる。このまま成仏するわけにはいかない! 突然死した冴えない中年課長・椿山は、美女の肉体を借りて七日間だけ「現世」に舞い戻るが…。『朝日新聞』夕刊連載の単行本化。

  • 久しぶりに心から
    「読んで良かった・・・」と思えた一冊。
    浅田次郎の作品ってどうしてこうも暖かいんだろう。
    「家族」や「愛」を根本的なテーマとしているからか
    読んでいて、本当に癒されるし、考えさせられる。
    浅田次郎を改めてすごいと思いました。

    椿山課長の父親が、亡き妻にあてた伝言の所で
    ポロポロ涙が溢れてきました。
    最初から非現実的な展開ではなるけれど
    全くもって抵抗を感じさせない文章力?
    ずっと大切にしたい一冊の仲間入りです。
    ただ、全ての人にとってハッピーエンドを望んでしまう私は、やはり武田さんと椿山課長の父親の最後がとても残念。けれど、ああいう結末にしたのも深い意味があるんだろうなあ・・・

    自分にとって大切な人に読んでもらいたい一冊。
    文句なしで星5つです★★★★★

  • なくなった主人公達、現世に未練がある。私も今死んだら未練は残るだろう。安心してあの世に行くために、実はこんな状況もあるのかも知れない、と思うと楽しい。

  • 〈内容〉やり残したことが多すぎる。このまま“成仏”するわけにはいかない。突然死した冴えない中年課長は、美女の肉体を借りて七日間だけ“現世”に舞い戻った。

  • 現世に未練を残して突然死んでしまったデパートマンの椿山ら3人の人間が冥土から時間限定で現世に戻り、知らなかった事実を突きつけられたりするというストーリー。娯楽作として、ファンタジー作品として楽しめるものだと思います。

  • デパートマンである椿山課長が接待中に突然死してしまう。あの世からやり残した数々の事を整理する為に、期限付き、条件付きで現世に戻り、同僚の、妻の、子の、父の思いを訪ねていくのだが、知らぬままでいた方が幸せではなかったのかと思うような展開。同時期に亡くなった他の2人も現世に戻りそれぞれの思いを果たそうとする。何の関わりもないような3人が繋がって交錯しながら大団円と進む。誰かに焦点を合わせて感情移入するとたちまちホロっとさせられてしまうストーリーでした。

     現実には、やり残したことがあるからと現世に戻ってくることなど出来ないのだから、やはり一日一日を精一杯生きていかなくっちゃと思った事ですが、言う程に簡単ではない。けれども、大震災以降、明日の保証はないのだと自分に言い聞かせて最善を尽くしているつもり...。

     就寝前の少しの読書タイムが今日を過ごした幸せの証の時間。この時間があれば、私は思い残す事がないかな。なんてね。

  • 笑いあり涙ありの本が読みたくて久しぶりに浅田次郎さんの本を読みました。期待を裏切らなかったです。笑いあり、涙ありで・・・ラストは泣きっぱなしでしたが、読んで良かったという満足感が得られる作品だと思いました。こういう読んだ後味が良い本ってなかなかめぐり合えないから貴重。

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著者プロフィール

1951年東京生まれ。1995年『地下鉄に乗って』で「吉川英治文学新人賞」、97年『鉄道員』で「直木賞」を受賞。2000年『壬生義士伝』で「柴田錬三郎賞」、06年『お腹召しませ』で「中央公論文芸賞」「司馬遼太郎賞」、08年『中原の虹』で「吉川英治文学賞」、10年『終わらざる夏』で「毎日出版文化賞」を受賞する。16年『帰郷』で「大佛次郎賞」、19年「菊池寛賞」を受賞。15年「紫綬褒章」を受章する。その他、「蒼穹の昴」シリーズと人気作を発表する。

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