椿山課長の七日間

著者 :
  • 朝日新聞出版
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  • Amazon.co.jp ・本 (378ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784022577863

感想・レビュー・書評

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  • 全てにおいて
    あまり深みがない気がした。

    きれいにまとまっていて
    すんなり、何も考えずに
    読めるけど
    特に何も残らない。

    でも冥土がこんな簡単なシステムだったら、
    「神様に賄賂を贈り
    天国へのパスポートをねだる」
    現世の宗教なんて意味がなくて
    死んだあと脱力笑いにかられそう。

  • ころっと死んでしまった椿山課長。やり残したことがあるからと現世に戻ってそれを叶えようとしますが・・・。コメディなのかと思いきや、それだけではなく、設定は作りこまれており、読み応えはありました。笑って、泣いて、楽しませてもらえました。

  • 「面白い」の一言です。

  • コメディ調で面白いのだけど、何故か、泣けて泣けて仕方なかった。<br>ラストがとても爽やか。

  • 浅田次郎らしい、ちょっと泣けるドタバタ小説。死んだ椿山課長が死後に知った真実と犯していた罪。

  •  突然に死んでしまった椿山課長が、やり残したことを果たしてこの世にきっちりお別れするために、姿を変えて現世に戻る7日間のお話。
     語られる現実は妙に汚れていて見るのが辛いものではあるけれど、最後には色んなしがらみが綺麗にまとめられて、ほっこりした優しい気持ちになれます。

  • 死後 人間は この世でも極楽でもない【中陰役所】なる場所で そのまま極楽へ行くか 現世での罪を反省して極楽へ行くか それ相応の理由によって現世に逆そうされれるかを審査される。
    この物語は ここで 逆送を果たした三人の現世での行動のリポートである。
    但し、生きていた頃とは真逆のキャラクターで蘇り 期限は死んだ時からきっちり七日間。
    設定からして コメディタッチなのだが 心に染みるあれこれは やはり浅田流。

    ほのぼのと温かい涙を流しつつ読了。
    やっぱり正直に生きるのがいちばん!と肝に銘じる。

  • ちょっとほろりとするような、そんな本。

  • 浅田次郎の椿山課長の七日間を読みました。デパートに勤めている椿山課長がバーゲンセールの準備の過労のため、あっけなく死んでしまいます。三途の川原で、椿山課長は現世にやり残したことがあるので、と申告して期限付きでこの世に戻ってきます。戻ってきたこの世で、かりそめの姿の椿山課長が見たものは...私もしがない担当課長なので他人事とは思えません。浅田次郎のくだらないギャグに笑わせられながら、自分の人生を振り返ってしまいます。ちょうど人間ドックの期間に読んでしまったので、長男にいろいろ言い残しておかないといけないなあ、とか真剣に考えてしまいました。

  • 百貨店の「初夏のグランドバザール」のために奔走する婦人服売場担当課長の椿山和昭は脳溢血であっけなく他界してしまった。
    極楽浄土するための講習参加を強制される椿山。だが彼には遣り残したことが多くあり、素直に成仏を受け入れるわけには行かない。しかも邪淫の罪まで課せられている。邪淫の罪の撤回と遣り残したことを遂げるために彼は特別逆送を申し出た。望み通り逆送を手に入れた椿山。しかしその期間は7日間。おまけに戻った姿は、和山椿というキャリアウーマンの女性の姿だった……。


    あの世から呼ばれる名前が戒名には笑った。逆送されたのは椿山だけではなく、ほかに二人いて、その三人が現世で奔走する姿は文句無く面白い。もう少し長く書いてほしいと思うのは読み手のエゴですかね。
    この手の浅田著は好きだなぁ。ほろりとする部分も必ずあるし。でも漫画ちっくですけどね。
    それにつけても「こわいことになる」ってのはどんなことなんでしょうか。とっても気になります(悩)

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著者プロフィール

1951年東京生まれ。1995年『地下鉄に乗って』で「吉川英治文学新人賞」、97年『鉄道員』で「直木賞」を受賞。2000年『壬生義士伝』で「柴田錬三郎賞」、06年『お腹召しませ』で「中央公論文芸賞」「司馬遼太郎賞」、08年『中原の虹』で「吉川英治文学賞」、10年『終わらざる夏』で「毎日出版文化賞」を受賞する。16年『帰郷』で「大佛次郎賞」、19年「菊池寛賞」を受賞。15年「紫綬褒章」を受章する。その他、「蒼穹の昴」シリーズと人気作を発表する。

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