- Amazon.co.jp ・本 (378ページ)
- / ISBN・EAN: 9784022577863
感想・レビュー・書評
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読み終えて爽快感のある一冊。笑わせてくれるし、泣かしてくれる。不慮の死を遂げた椿山課長とヤクザの親分と小学生が思い残した心残りを晴らす為に、期限付きで別の姿で甦る。知りたかった真実、知らない方が良かった真実を目の当たりにするけど、いずれにしても真実故の重みがそこにある。それにしても、亡くなった主人公達がみんな人格者。私はまだまだ修行が足りません。
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設定は面白いんだけど終わり方が微妙
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椿山課長が突然死をしてしまう.7日間だけ姿を変えて戻ってくるが.結末も今ひとつ.
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「蒼穹の昴」を完読出来なかった私としては、作者に失礼してしまった罪悪感で、著者の本と縁が無いと思っていましたが、映画の封切りをきっかけに、手にとって見ました。通勤時間にすらりすらりと引き込まれ、降りるべき駅を乗り過ごしてしまいました。
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入院するにあたって、娘が図書館で本を借りダメしてくる。 「お母さん、私の手術中にでも読んだら?おもしろいよ。でも、あの世へ行く話だから、ちょっとお母さんにはきついかもね」と娘が私にも借りてきてくれた本がこれ。 え〜っ。あの世?さすがに、手術中は読む気がしなかったけど、一段落してから読む。 新聞連載だったとかで、軽いノリで読める。そこここに笑いとペーソスがちりばめられていて一気に読んでしまう。 あの世の入り口はまさに自動車免許の更新センターごときで講習を受けて、改心、反省すれば誰でも天国に行ける。次々とエスカレーターに乗って・・。 しかし主人公とヤクザのおじさんと少年は、この世への決別がつけられず、 1週間の期限付きで戻ってくる、というストーリーだ。 まあ私は間違いなく講習を受けなくてはならない組だろう。(身に覚えあり?でも邪淫に溺れた講習ではないよ) 知らない間に自分が周りの人を傷つけている。その人を知っているつもりでもその人の悲しみとか、孤独とか本当は何も知らないのではないか。 生きている間に、人間孝行せないかんな。
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高卒でデパートに就職した出世頭の男
卸先の人との飲み会で倒れる
目が覚めると天国だった
自分の罪は邪淫。同期の女性の思いに
気がつかなかった。7日間だけ戻り
確認する。彼氏はできたと言うのは嘘
マンションは二人で住むために最後に
訪れたままだった。
美人の妻は部下と浮気。息子は部下の
子。息子は知っていたが父は呆けたふりをしていた。同期の女性にあやまっていた。共に戻ったヤクザは復讐と
本人となのった。子供は本当の親に
会った時になのった。ヤクザは地獄へ
子供は父がかわった。
椿山は28歳の美人、ヤクザは弁護士
子供は女の子に形を変えた。 -
やくざも人殺しも出てくるのに、結局本当に悪い人は一人もいない、思いっきり性善説な物語。
そうとうの悪事を働いてあの世に行った人も、講習を聞いてボタン一つ押せば天国に行けるという設定がおもしろかった。
浅田さんはとても人間が好きなんだろうなぁ、と思いました。
最後はもう、号泣でした。
泣きたい人におすすめ。 -
映画化されるとのことで、かなり前に予約していたのですが、2006年11月18日公開されました。主人公は過労死したわけですから、悲惨ですよね。死後の世界の方がなんだか幸せそうなのが残念です。新聞連載であったためか、ストーリー展開がとっちらかった感じなのはいまいちでした。図書館予約数は28(06/11/20現在)です。
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浅田次郎の、コメディ系作風と泣かせ系作風をうまく融合させた感じ。
ただ、結末が納得できない。 -
浅田次郎さんの本は初読でした。すべてがあるべき所に収斂する、すんなりまとまっている印象。読んでる間に漏れた笑いも涙も暖かでした。やり残したことなんて本当はないのかもしれない。それでもただすべてに感謝を。