続氷点(下) (角川文庫)

著者 :
  • KADOKAWA
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感想 : 98
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  • Amazon.co.jp ・本 (400ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784041003855

感想・レビュー・書評

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  • 2009/12/8

  • 好きとは感情であり、愛とは意志である

    自分が人の命を奪っている間に命を生んでくれて感謝している

    あなたたちの中で、罪のないものだけがこの女に石を投げなさい

    氷点の中でも一番感動した。

  • 上巻から一転、下巻は展開が早くなる。氷点で感じたあのスリルをもう一度味わうことができる。

    運命は確実に、ある時の1つの決断に左右され、1つの罪は必ず自分に返って来る。氷点を読んで、その想いは私の中でより一層強くなった。

    キリスト教でいう罪が頭で理解できている今、この歳だからこそ、原罪だとか物語の意味がよくわかる。それぞれの年代で、それぞれの理解で読むことのできる本だと思った。

  • 弥吉の話や北原のことも含めて、全体的にすごく重い話でした。
    四冊目ともなると、さすがに陽子と啓造の心の葛藤というか哲学が重すぎて途中から疲れる。徹も陽子しか眼中になくて怖いし、夏枝も相変わらず救いようのないほど大人げなくて、読んでいて痛々しい。けど、辻口家で一番人間らしく(悪い意味で)生きているのは夏枝じゃないかと思った。

    弥吉の戦争の話も、不意打ちだったので辛い。戦争で亡くなった方の命を無駄にしない為にも、どんな手段を使ってでも侵略は防いでほしいなと思っていたけど、それは戦争を見ていないから言えることなのかもしれない。実際に戦争には行っていなくても、戦争の時代を見てきた人だからこそ書ける話なのかなと思った。

  • なんだかんだで考えさせられる作品だった

  • 叔母から借りた。P368

  • 原罪とは、「生きるうちに知らず知らず背負ってしまう罪」、「罪をそれと自覚できない罪」なのだろう。
    そして罪とは、たとえ相手が赦すと言ったとしても、消えることのないものなのだとしたら。
    それを「ゆるす」ことのできる存在とはなんなのか。
    陽子がその存在に気づいた終幕は、静かでいて劇的。
    網走の流氷が燃えるところを、私もぜひ見てみたい。

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著者プロフィール

1922年4月、北海道旭川市生まれ。1959年、三浦光世と結婚。1964年、朝日新聞の1000万円懸賞小説に『氷点』で入選し作家活動に入る。その後も『塩狩峠』『道ありき』『泥流地帯』『母』『銃口』など数多くの小説、エッセイ等を発表した。1998年、旭川市に三浦綾子記念文学館が開館。1999年10月、逝去。

「2023年 『横書き・総ルビ 氷点(下)』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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