- Amazon.co.jp ・本 (400ページ)
- / ISBN・EAN: 9784041003855
感想・レビュー・書評
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罪をゆるす。
自分に対しては逃げ、人に対しては気にするのがめんどくさい。私はそんな考えしか持っていなかった。
陽子や啓造はもちろん、その他心情の中まで詳細に描かれない人物たち全てがそれぞれに悩み、模索し、変われない自分を嘆く。
陽子はなぜ結末のような心持ちになったのだろう。啓造のカラスと蛇しかり、陽子の流氷しかり。何事からも学び感じることなのか。
聖書からのヒント(命令?)も一因か。
とにかく色々なことを考え、考えさせられた本書に感謝しています。
解説にもあった、人間の分析のみならず、分析の結果からどう生きていけばいいのかまで、踏み込んだ内容に、負けてられない、自分もそんなものを創り出したい、と感じた。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
あまり覚えてはいないなあ。
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それが罪であると意識出来ない罪、原罪について考えさせられた。
自分が正しいと思う時、相手を見下す心がそこにはある。...のように、幾度と自分はどうかと問いたくなる言葉がでてきた。
自分の思想の一つとして聖書に目を通してみたいと思った。 -
20140317
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20140214
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先が気になって一気に読んだ。
罪を赦すのは簡単なことではないが、囚われて生きるよりは楽な気がする。 -
久しぶりに登場人物に近づいて一緒に煩悶するような読書をした気がする。
素晴らしい。何と細やかで行き届いた描写で、息を飲むような展開があるのだろう。しばらくしてから立ち戻らざるをえない。2013年ベスト。 -
とても読みやすく、日本語の扱いも美しい。本筋ではないが「戦争の本当の恐ろしさは、人を人で無くしてしまうところ」という表現が深く刺さった。