小説 言の葉の庭 (角川文庫)

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  • KADOKAWA/メディアファクトリー
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  • Amazon.co.jp ・本 (400ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784041026151

感想・レビュー・書評

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  • こういった作品に宝石のような瑞々しい愛おしさを感じながら、やっぱり自分は日本人なんだなと思う。言葉が落ちてきて胆の中から、溢れて止まらないくらいの感情が生まれていく。

  • 雨の音、出会い、怒り、全てが輝いている。そんな小説だった。





    2017.04.16読了

  • 万葉集が大好きな私には、とてもぐっとくる本だった。
    まだアニメをみたことないんだけど…よりみたくなった。
    私も雨はわりと好きで…低気圧で頭痛くなるけど、降ってるのをみるのも、カラフルな傘が歩いているのをみるのも好き。
    そんな雨の中で出会うなんて本当に素敵。とっても続きが知りたいけどね。
    本当にここにでてくる万葉集全部大好きなやつで、大学で勉強したの思い出したww
    なにより新海監督のあとがきがすごくよくて!!!
    小説にずっと片想いをしているって名言すぎて!!
    POPにそのまま使うよ、私はきっと!笑
    あんまりあとがきとか読まないんだけど、このあとがき本当にすき。この気持ちをもった人だから作れる物語があるんだなと思った。私もいつまでも本に片想いをし続けたいし、片想いさせてくれる本に出会いたい。

  • 今も昔も変わらずに言葉にならない思いを必死に言葉に託す。
    相反する気持ちは本当は同じところにあってそれは言葉にできない、だけど言葉に託すしかない。
    埋没したい個性ほど前に前にと露わになってしまう。
    そんな自分は本当に誰かに求められているのか、誰かと繋がることはできるのか。
    そんな不安を感じるのは目に見えているのはその人の一面でしかないから。
    同じように自分が見せているのも自分の一部でしかない。
    それなのに全てを理解してほしいと願ってしまう。
    だけど一瞬の繋がっているあの瞬間、あの景色を求めて生きている気がする。
    それはあの東屋で足に触れた瞬間であり、裸足で雨の中マンションの階段を駆け下りたあの瞬間だと思う。
    映画ではわからなかった視点で描かれる小説はより世界観を楽しめた。

  • 映像の原作、ではなく、ノベライズだということを自分の中で強調しておきたい。

    映像だと簡単に嫌いになれた伊藤先生や翔子や孝雄の母親のことも、本で描かれることで愛着を持ってしまった。それぞれがそれぞれの事情を抱え、誰もが愛おしくて嫌いになれない。特にお母さんの怜美。立派に母親やってる、でもやはり若い女の部分は捨てきれずに孝雄の恋相手の年齢を見抜くところがかっこいい。

    君の名は。のネタがちょくちょくここから来ていることに感動。

  • 「君の名は。」が良かったので今度は「言の葉の庭」を。光の庭での二人のシーンがとても綺麗でもっとずっと雨が降り続いてくれればいいのにと思うほどでした。雪野さんは秋月くんに「救われていた」と言うけれどそれは秋月くんも同じじゃないかな。秋月くんが作ってくれた靴を履いて二人で歩いて行ってほしいと思うけどどうなるかな?恋愛じゃなくてもいいから二人の関係がこれからも続いてほしい。

  • 前回秒速5センチメートルを読んで、他の新海誠監督の作品を読んでみたいと思って、分厚くて読む気が出ず積読されていたのを出してみた。
    自分はまだ言の葉の庭のアニメーションをちゃんと見たことがない。でも、あとがきにもあったように映画では描けなかった登場人物の心情やアニメーションでは表に出ない人物の過去が描かれていて深かった。
    サヤちんとテッシーの登場には驚かされた。
    ずっと孝雄のシーンは孝雄視点で見ていたので最初の方は「雪野」と表記されていたのに伊藤先生の下りで、「由香里」って誰やと思って見ていたから合致したときにはびっくりした。そして、特に伊藤先生と相澤祥子の過去には胸が締め付けられた。なんか、みんな笑っちゃうくらい抱えすぎて面白かった。(面白いは失礼か、、笑)
    最初、孝雄はキスした女を無視して去るシーンに「え、クズやん」と思っていたけど、最後は雪野先生を守ったりしてちょっと精神的にあの頃よりかは成熟したのかなと思った。
    たしかに、時系列は難しいけど第9話の告白した孝雄に対して、雪野先生の感情の「叶わないと分かっているけど一線を超えたらいけない切ない想いとか大人としての行動に逆らえない辛さ」に共感した。中高生って若い先生とか近所のお兄さん(お姉さん)に憧れる時期あるよねぇ、、と思った。

  • 新海誠の作品で一番好き。
    ピュアな恋心、片想いの美しさに胸を打たれる。

  • 一つ一つの文章からその時の情景が思い浮かび、物語に引き込まれる。
    何度も再読して、アニメも一緒に観るほど好きな作品。

  • 新海誠作品で一番好きな物語。
    映画から見たけど本にはさらに細かいことが書いてる
    登場人物も沢山いて面白い
    新海誠さんの物事を説明する時の文が物凄く好き
    誰かのスーツに染み込んだナフタリンの匂い、とか
    読んだだけで孝雄の嫌悪感が伝わってくる
    主人公孝雄の年相応の悩みとか葛藤に共感できる
    いろんな登場人物の視点から書かれてるのでどの人物にも感情移入が出来る。ただし牧野お前だけは許すまじ
    章ごとに和歌?が書かれてて全部覚えたくなってノートに書いてしまうくらい人物の心情に合ってた!
    あと目次がすごくすごく好きです
    約束のない逢瀬って素敵ですね。
    雨が好きな私のお気に入り作品です

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著者プロフィール

1973年生まれ、長野県出身。
2002年、ほとんど個人で制作した短編作品『ほしのこえ』でデビュー。
2016年『君の名は。』、2019年『天気の子』、2022年『すずめの戸締まり』公開、監督として国内外で高い評価と支持を受けている。

「2023年 『すずめの戸締まり(1)』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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