無花果とムーン

著者 :
  • 角川書店(角川グループパブリッシング)
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  • Amazon.co.jp ・本 (349ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784041103210

感想・レビュー・書評

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  • 月夜は血のつながっていない兄の死とその理由を受け止められず、どんどん生と死の境界まで引きずられていく。アーモンド入りのアイスの味は、甘い死の味。最後は月夜をまわりの人たちがひき止める。なんだかんだいってこの世界は優しい。

  • 気がついたら本当にギリギリの場所に立っていて、全ての常識も日常もブッ飛ばしてしまう感覚。
    引き上げられた時の安堵と絶望。

    それでも生きて行く。愛する事。




    そんな感覚を言葉に出来るなんて凄い。大好きな作品です。

  • 10代の自意識過剰っぷりが憎たらしいくらい描かれている物語。
    よくあるストーリーなら、そんな女の子が身内の死によって、周囲の人とのつながりを大事にするように…なんて流れになるけど、そんなことは一切なく、月夜は最後まで自分のことしか考えない(笑)。
    それでも普通の女子なら所属してるグループくらいは大事にするものだけど、こんなに身勝手で今後は大丈夫なの?という感じ。
    読んでて腹立つけど、確かに自分のことばっかり考えてる時代ってあったよね、と昔を思い出してみる。

  • 酒井さんの表紙でヤンデレ妹か…!?と思ったけど、そうじゃなかった。
    紫の目とか宇宙人の町とか移民のトラックとか日本でいてそうじゃないような、不思議な設定が面白かったです。

  • 苺苺苺苺苺先輩が登場人物のなかで一番好き!月夜(妹)が奈落(兄)を思う気持ちが切ない(;o;)血が繋がっていないから起きた悲劇とも言える(--;)紫の瞳の謎やその後の事がすご〜く気になるけれど、この終わりで良かった気もする(^^)何だか長野まゆみさんの作品を思い出して、読みたくなった!

  • 紫の瞳を持つ“もらわれっ子”の女子高生が主人公。
    大好きなお兄ちゃんが死んで、深い悲しみと後悔の淵に立つ彼女の周りで不思議なことが起こり始める。
    桜庭さんのファンタジー方面の作品。

    女の子の語り口で話が進むので、文体が軽くてかわいらしい。
    だけど、桜庭さん特有の毒も充満していて、甘いだけじゃない。
    グロさは全然ない。

    今まで読んだ桜庭さんの作品からは、嫌悪感だったり欲情だったり胸キュンだったり、何かしらの強い衝動を受けてきたけど、この作品では、ほとんど心を動かされなかった。
    退屈だった。

    萌え系アニメとかで見てみたい。

  • 義理の兄をなくしたショックの中、立ち直り、拾われっこであるコンプレックスを克服していく少女の話。
    亡くなった兄、彼女の気持ちを思うをとても切なくなります。

  • 簡単に言うと・・・
    周囲の人たちを通して、主人公が一人の人間の死を受け止めるまでのお話。

    • 猫丸(nyancomaru)さん
      「人間の死を受け止めるまでのお話。 」
      ありゃ一行で纏めちゃったヨ、、、
      酒井駒子の絵に惹かれて、読んだのですが、、、独特の感覚が凄いなぁ~...
      「人間の死を受け止めるまでのお話。 」
      ありゃ一行で纏めちゃったヨ、、、
      酒井駒子の絵に惹かれて、読んだのですが、、、独特の感覚が凄いなぁ~と思いました。。。
      2013/03/01
  • 「幽霊はいた!」
    「おまえの心の中に、だ!」
    「忘れたふりはもうよそう、愛する者のために休むことなく、そして呼吸のようにたえまなく祈り続けよう。」

    ラノベ感覚だけれど、忘れられない一冊になりました。
    駒子さんの表紙もいいし。

  • 何だかよく分からん…と読み進めていたが、中盤で「ああ、無花果ってそういう事なのね」と作者のネーミングセンスに唸った。
    これは長い間、読書していなかった故の偏見だが、一人称の「あたし」の口語文体は新井素子を思い出してしまった。
    まあ、面白かった。

    • 猫丸(nyancomaru)さん
      「ネーミングセンスに唸った」
      酒井駒子の絵に惹かれて、読みたいと思っているのですが、楽しみがまた一つ増えました!
      「ネーミングセンスに唸った」
      酒井駒子の絵に惹かれて、読みたいと思っているのですが、楽しみがまた一つ増えました!
      2012/11/07
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著者プロフィール

1971年島根県生まれ。99年、ファミ通エンタテインメント大賞小説部門佳作を受賞しデビュー。2007年『赤朽葉家の伝説』で日本推理作家協会賞、08年『私の男』で直木賞を受賞。著書『少女を埋める』他多数

「2023年 『彼女が言わなかったすべてのこと』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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