里山資本主義 日本経済は「安心の原理」で動く (角川新書)
- KADOKAWA (2013年7月11日発売)
- Amazon.co.jp ・本 (312ページ)
- / ISBN・EAN: 9784041105122
感想・レビュー・書評
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あまり面白く感じなかった。途中退出してしまったので誤っている点はあるかと思うが。
それは以下の3点によるものだと思う。
①里山に日本の人口1億3千万を養うだけの能力があるように思えない。現に過去の大国だった国の周辺は木々が刈り取られ砂漠が広がっている。
②医療など最先端の医療を受けるにはやはり最先端の技術が必要で、それには多額の費用が必要だ。里山主義では医療は行わない?
③現代資本主義のアンチテーゼとして掲げたのかも知れないが、いくらなんでもノスタルジックに里山を考え過ぎ。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
2014.3記。
「里山資本主義」とはナイスネーミングだと思うが、その中身は結構多義的と感じた。
一つには、「エコ循環社会」みたいな要素。
薪でご飯を炊く、とかバイオマス発電とか。
二つには、過疎の村に広い意味での「自給自足」を部分的にでも持ち込むことによって、新たな「生きがい」「助け合い」を呼び起こすこと(お年寄りが作った野菜を地域通貨に交換して、コミュニティが回復する、とか)。
そして、三つには新しい産業が地域で生まれうる(木造建築の技術革新によって、林業は十分に競争力のある作業になりうる、とか)といった要素。
著者は、こういったこと「だけ」で今の高度資本主義社会を代替できるなどとは言っていない。あくまで、現在の枠組みの「バックアップ」だと言っている。でもまあ、こうした里山ライクな取り組みは、「マネー資本主義の先頭集団にだけ許されたぜいたく」ではないのか、という疑念も消えないのだった。 -
報徳思想の至誠、推譲に通ずる考え方・実践に共感。昨年、本に出てくる方に直接お会いする機会を得て感動しました。
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資本主義に代表される、どんどん働き収入を増やすことで「豊か」になるマッチョな経済。
これに疑問を投げかけているのが、筆者が主張する里山資本主義である。
真庭市の林業モデルに代表するような、支出を収入に変えるアイデア。
世界のエネルギー価格相場に影響を受けない、持続可能で安定な経済の形成。
資本主義によるマッチョな経済だけでなく、里山資本主義によるしたたかな経済も形成することによって、「豊かな」暮らしが形成されるのではないだろうか。 -
"大量消費を推奨する成長を核とした経済で、この国は続けていくべきなのでしょうか?
エネルギーを大量に消費する生活に浸っているけど、一端立ち止まって生活スタイルも考えてみよう。
という問いかけをしている本。
もう一度、日本国内の全ての地域で、きちんと経済が循環する仕組みを考えてみよう。
都市だけではなく、地方でも、現有の自然資産、自然資源を定義しなおして、アイデア出せば、地域の経済は循環していくという事例を紹介し、国家経済についても論考している。
考えてみれば日本の国土の70%は山。荒廃した森林もきちんと人が手を入れていくことで、循環型の環境を作れるし、木材は燃料、建材など様々な用途に活用できる。
都市に暮らすことしかしらない私には目からうろこの、わくわくする話が多く、心が揺れた。" -
個々の話はおもしろいのだが、「マネー資本主義」との対比で、「里山資本主義」という言葉を用いている。
ちょっとな~という感じ。 -
中央集権的な時代の中、地方は劣等感を抱えながら貧しさに耐えていく、
という発想から、地方にある物を活かし、地方でしかできないことをやっていこう、
と自発的に動くことを推奨している。
そこで成功している人々の話を織り交ぜながら構成されている。 -
本書では木材等の例を取り上げていたが、地域によっては、その土地に見合ったもので同じような発想ができるかも知れないと感じさせてくれる本であった。
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マネーに依存しないサブシステムの再構築
・森や人間関係といったお金で買えない資産に、最新テクノロジーを加味して活用する
・地元産食材にこだわった料理・・・生産に使用した燃料も地元産、調理に使った燃料も地元産
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貨幣換算できない物々交換
食料と燃料はできるだけ自己調達&地元調達
一社多役(分業しない、得意不得意はあってもみんなができる)
毎日牛乳の味が変わることがブランド