悪魔の手毬唄 (角川文庫)

著者 :
  • 角川書店(角川グループパブリッシング)
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  • Amazon.co.jp ・本 (496ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784041304020

感想・レビュー・書評

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  • 金田一耕助シリーズ4作目。面白かった〜。登場人物多いし、事件も多いし情報が多いのに謎が全然解けないので後半一気に読めた。
    全体的に雰囲気が似てる感じなんですね?田舎のお家の対立、痴情のもつれ、怪しい第三者、美男美女、、、華やかでワクワク読めますね。次は犬神家の一族読もうかな。

  • 登場人物、関係性、屋号などが覚えきれず行きつ戻りつしながら読んだため集中できなかった。
    相関図をメモしながら読めばよかったと後悔。

  • 最初お国ことばに読みにくくて苦戦。登場人物多いし、屋号もあるしで心が折れそうになったけど、諦めなくてよかった。やっぱり名作はおもしろいなぁ。

    辰蔵さんのキャラが良すぎる。常に酔っ払ってるし、特にワイン工場を案内する場面がいい。ワインを飲みまくった挙句、バランスが取れなくて尻餅をついてそのまま寝てしまうとか本当に最高。辰蔵さんの日常を観察したらおもしろいんだろうなぁ。

    ちょっとしょっぱい閉め方も好き。魍魎の匣を思い出した。

  • 鬼首村で伝わる手毬唄になぞらえて起こる連続殺人事件。
    舞台は岡山の村、季節は8月。

    とても面白かったです。先が気になるので、どんどん読んでしまいました。
    田舎の村独特の熱気や閉塞感がありありと伝わってきました。風習なんかも、本当にありそうに感じてしまいます。

    自分の読解力ではよく分からなかった点が二点。

    昭和7年の死体はなぜ火葬されたか?(犯人が強く勧めた?)
    犯人が投身したのは、初めから決めていたことなのか、里子を殺めたことによるのか?

    もう一度、読み返してみよう。

  • 金田一耕助の事件を未然に防げないという特徴が十二分に発揮されている作品
    これは他の探偵ものでは味わえないですよね……笑

  •  1959(昭和34)年作品。金田一耕助もので、テレビドラマ化もされてやや有名なものだが、横溝正史の戦後の傑作群の中では後ろの方に位置する。『幽霊男』(1954)はちょっと粗雑な作品で、作風が変わってきてしまったかなという感じだったが、本書はこれよりも後で、『白と黒』(1961)のほんの少し前だ。
     金田一耕助ものの長編の場合、大量の人物が登場してくる場合が多い。私は人の名前を覚えるのが苦手だ。リアルでも小説を読む場合でも。ゾラの『ナナ』なんて、冒頭から圧倒的にたくさんの人名が出てきて、それを全然覚えられないから後々困ってしまうのだ。
     最近はこのように人物の沢山出てくる場合には、メモを取りながら読むようにしている。名前と、年齢、人物同士の相関などを簡単に書く。本書もこれを書かなければさっぱり訳が分からなくなったことだろう。創元推理文庫あたりでは登場人物の一覧が巻頭に載っていて便利なのだが。
     ややこしい人物配置さえ把握できれば、この小説はよどみなく楽しんで読むことが出来る。横溝正史作品の魅力は、文章の流れの良さにあるのではないだろうかと今回感じた。刺激となるような出来事も適度に起こってくるし、この小説ストリームに没頭さえられる体験はなかなか充実している。
     本作は怪奇趣味はさほど無いけれども、じゅうぶんに面白かったと言える。シリーズ中の良作である。

  •  楽しみにしていた横溝作品。とにかく3人以上死ぬ、若者が犠牲になることが多い所が横溝作品の特徴かな。相変わらずやり切れないとは思うが、仕方ないとは思えない動機だった。時代が違うので、殺人の選択肢しかなかったかもしれないが。しかし、こんな手近で不倫しまくるとは。
     昭和七年の事件の真相など、作者の思惑通りにミスリードさせられた。正直見立て殺人にする意味はまったくなかったと思うが、面白かったので良し。今回は最後の殺人を阻止できて、思わず金田一に拍手。

  • 「犬神家の一族」「八つ墓村」が面白くて、買いました。今作は、後半の金田一耕助の推理が冴えていたように感じました。特に、二つ目の殺人の後、鬼首村手鞠唄の続きを推測して、次の殺人に備えるところから、物語に勢いが感じられて、最後まで一気に読めました。その一方で、地図がなく、文章の記述だけでは、村の地形や、位置関係がイメージできなかったのが不満に感じました。それでも、金田一耕助と磯川警部の息の合ったやりとりや、昭和三十年代の岡山の田舎の方言で交わされる村人の会話に違和感なく入り込めて、最後まで楽しめました。

  • ミステリーってあんまり読まないんだけど、これはすごく面白かった。

    『ぼっけぇきょうてぇ』と同じく、岡山県北部が舞台となっており、こちらも閉鎖的な集落のじめっとした雰囲気がめちゃくちゃ良い。
    つまり県北ってこういうところなのよ。
    岡山と兵庫の県境にある村が舞台ということで「あの辺りが舞台かな?」と想像しながら読むのも楽しかった。

    登場人物が多いので、途中から手帳に人物相関図などをメモしながら読んだ。
    ネットが身近でなかった子どものときに、手書きの攻略メモを作りながらゲームをプレイしていたあの感覚に近くて、これもかなり楽しかった。
    村の地図も作っていけばよかったと、終盤になって感じた。

    今度、八墓村も読んでみよう。

  • 何気なく本屋さんで手に取り、初めて読む金田一耕助ファイル。
    面白かった〜。

    犯人が誰かわからない不気味さ、夜に一人で読めない。

    推理小説なんてたくさんあるけどその淘汰を乗り越えてきた面白さなのかなと思った。

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著者プロフィール

1902 年5 月25 日、兵庫県生まれ。本名・正史(まさし)。
1921 年に「恐ろしき四月馬鹿」でデビュー。大阪薬学専門学
校卒業後は実家で薬剤師として働いていたが、江戸川乱歩の
呼びかけに応じて上京、博文館へ入社して編集者となる。32
年より専業作家となり、一時的な休筆期間はあるものの、晩
年まで旺盛な執筆活動を展開した。48 年、金田一耕助探偵譚
の第一作「本陣殺人事件」(46)で第1 回探偵作家クラブ賞長
編賞を受賞。1981 年12 月28 日、結腸ガンのため国立病院医
療センターで死去。

「2022年 『赤屋敷殺人事件』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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