冷静と情熱のあいだ Blu (角川文庫)

著者 :
  • KADOKAWA
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  • Amazon.co.jp ・本 (272ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784043599011

感想・レビュー・書評

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  • 同じタイトルで、同じ物語を、男の側から描いた作品。こちらのほうが地に足をつけた生活を送っているという印象だったのだが……。2作とも、過去になにがあったのか、1点を除いて明らかにしないので想像するしかない。だが、2人は過去に縛られて生きているようだ。それぞれの心の中で相手を美化し、理想化し、執着してそれに酔っている。さらに言えば、愛情ではなく肉欲である。女はそのことに気づいたようだが、男はさらにすがろうとする。マーヴ同様、芽実がかわいそうすぎる。ちなみに、西暦2000年は21世紀ではない。

  • 順正からの目線。
    何をするにも、あおいを思い出しすぎて
    衝撃の事実を知ってしまったからこその募る想いと
    実際会った後の虚無感が凄かった。
    あんなに分かりあったのに最後は気持ちを押し殺したまま会ってあっさりなんてなんか辛かったなぁ
    あおいサイドを読んでからまた読んだら変わるかな

    • 大野弘紀さん
      どうしても
      追いかけろ、順正。
      とか思ってしまう。

      でもそれは、一人の女性が自分を取り戻すまでを、追った、物語なのかも、しれなくて...
      どうしても
      追いかけろ、順正。
      とか思ってしまう。

      でもそれは、一人の女性が自分を取り戻すまでを、追った、物語なのかも、しれなくて。
      2019/10/22
  • 再読。
    若い頃読んだときに、江國香織のRossoよりもこちらのBluの方が印象が良かった記憶がありました。
    今回約20年ぶりに再読してみて、なるほどと再確認。
    赤→青の順番も良かったのか、綺麗に物語を補完できたし、気持ちよく物語を終えることができました。
    未来は決して最高のハッピーエンドではないかもしれないけれど、一歩踏み出した順正が何かを掴むことを祈ってやみません。
    彼の行動力が、あおいを救ってくれますように。
    この似た者同士は、一緒にいた方がいい。
    因みにフィレンツェが舞台だったのはこちらでした。

  • 原作、映画ともに大好きな作品♡
    フィレンツェにも行きました

  • ネタバレがある・・・

    順正の気持ちがとてもよく書かれていて本当に良い。昔の恋人とその恋愛を忘れたいけど忘れられない、新しい恋をしても忘れられずに今の恋人を傷つけてしまう。

    8年の歳月は予想以上に大きく、再会の3日では埋めきれず、そしてあおいはそれまでとても幸せな日々を過ごしてた、というのが切なすぎる。

    順正の先生であるジョバンナの真意というか、気持ちなどをもっと知りたかった気もする。なぜそんなに順正に嫉妬したり、作品を壊したり、最後は自殺に至るまで、なぜそこまで追い込まれたのか。

    最後はのシーンの後はどうなるんだろうか。ROSSOを読んだり映画を見たら分かるのか。ROSSOを読んで映画を見てから他の人のレビューを読んでみたいと思う。

    多分初めて辻仁成の小説を読んだと思うけど、とても読みやすいし。他にどういう話を書いているのか全然知らないけど、他も読んでみたいかも。でもどうやって江國香織と二人で書いたんだろう。この小説自体は、昔付き合っていた人が一番好きな小説と言っていたので読んでみたけどよかった。

  • 人生において大切なものとは何か?正直でいようとする順正もアオイも、生き方もなんだか共感出来た。rossoから読みbluを読み、正解でした。
    そっかやっと順正はアオイの性格を理解したのね…と。
    ユーロスター!

  • 何年もの間、一人の人を忘れられない。
    何年ものこんなにも好きなのに、どうしようもない、っていう思い。
    読みたかったどんぴしゃだった。
    前に読んだサヨナライツカのときは、何だかくさいなぁって思ったけど、情熱的な辻仁成さんの本が読みたくなって読んだ。
    よかった。

  • 今でも元恋人・あおいを忘れられない順正。環境が変わっても、現在や未来に目を向けられず、依然として過去を引きずりながら生きている。二人は八年前の約束を守って再会するが、その三日後、あおいは順正に別れを告げる。そこで終わりかと思ったけれど違った。感涙。

  • 暗い。
    なんでこんなに暗いんだ!とびっくりする位後ろ向き。
    ひたむきに葵を思ってる、と言えば聞こえは良いけど、他に彼女作ってるし、なんで彼女が去ったのか知ろうとしてない気がしてイライラした。

  • 年に一回は必ず読み返す。特にこのblueがすき。

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著者プロフィール

東京生まれ。1989年「ピアニシモ」で第13回すばる文学賞を受賞。以後、作家、ミュージシャン、映画監督など幅広いジャンルで活躍している。97年「海峡の光」で第116回芥川賞、99年『白仏』の仏語版「Le Bouddha blanc」でフランスの代表的な文学賞であるフェミナ賞の外国小説賞を日本人として初めて受賞。『十年後の恋』『真夜中の子供』『なぜ、生きているのかと考えてみるのが今かもしれない』『父 Mon Pere』他、著書多数。近刊に『父ちゃんの料理教室』『ちょっと方向を変えてみる 七転び八起きのぼくから154のエール』『パリの"食べる"スープ 一皿で幸せになれる!』がある。パリ在住。


「2022年 『パリの空の下で、息子とぼくの3000日』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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