シャングリ・ラ 下 (角川文庫)

著者 :
  • KADOKAWA
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  • Amazon.co.jp ・本 (528ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784043647057

感想・レビュー・書評

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  • 近未来、かつての地上で荒々しい森の片隅に身を寄せあって住む貧しい人々対超高層建築に退避したごく一部のエリートの、炭素経済を介した抗争の物語。だと思ってたら最終的に妖怪大戦争だった。肉体的・人格的にまともなのってチャンと、年齢考慮して香凛くらいじゃないか。ラーメンに寿司とハンバーグを入れてしまったようなとっ散らかりっぷりに。筒井康隆が解説に苦労してるのがわかる。確かに、人には勧めにくいなあ。

  • いみじくも、解説として巻末に筒井康隆さんが「この作品の長所でもあり欠点でもあるところは、全てにわたって過剰であるということだ。」と述べている通り、展開がちょっと有り得なさ過ぎます。

    でも、そういう世界なんだ、これは漫画みたいなものなんだ!と思いながら読み進めると、その中に感動もスリルも面白さもありました。

    漫画があるようですが、確かに漫画としてはとても面白いかも、と思いました。

  • 下巻はひたすら戦いの巻だった。

    ふつうの一般人なのに、なんども九死に一生を得ている人が多くて、最後の方は食傷気味。ちょっと創竜伝っぽいな、と思った。

    もうちょっと戦いを整理してあった方が読みやすかったかな。実際はこんな風に小競り合いが頻発するのが普通の戦場なのかもしれないけれど。

  • 世界観にびっくり。細かいこと言うとリアリティないところ多いけど、泣かせるし考えさせるし怖くなる。勢いで読ませます。

  • 炭素経済にシフトした日本を舞台に繰り広げられるSFアクション。
    下巻はオカマ最強説全開です。

  • ―――21世紀半ば。熱帯化した東京には巨大積層都市・アトラスがそびえていた。
    さまざまなものを犠牲に進められるアトラスの建築に秘められた驚愕の謎とは--

    新規開拓です
    地球温暖化がシャレにならないレベルまで進行した後
    世界は資本主義から炭素経済に移行する。

    炭素経済のしくみとか、「普遍的な価値」は存在せず
    時代によって価値を見出したものに投資する
    とか興味をそそられる部分もあるんですが……

    いかんせんファンタジー色が強くて
    「んなアホな」っていう展開が目につくのと
    終盤が若干ご都合主義かなぁ、ってことで3つにしました

    まぁこのへんは人を選ぶんでしょう

  • いや、むっちゃくちゃのありえない展開だったけど、面白い!
    これは面白いね!

  • 電子書籍で読了。

    地球温暖化の影響により熱帯化した近未来の東京を舞台に、超巨大建物・アトラスへ移住した支配層と森林化の進む地上に取り残されたゲリラ達の戦い等を描いたSF小説。

    とは言っても、途中からストーリーはどんどん脱線というか別な方向に進み、最後には東京という都市自体の成り立ちや歴史がテーマとして浮上。超スピーディーで荒唐無稽なストーリー展開といい、登場人物達の極端にデフォルメされたキャラクター設定といい、アニメを無理やり小説という器で読まされた印象で、小説ならではの深みや良さが感じられなかった点は、個人的にやや残念だった。

  •  設定は面白いことがたくさん詰まっているのに、はちゃめちゃすぎる。笑 何度も死んだように見せかけるゾンビのようなキャラクターが多くて、死んだっぽい描写があっても、どうせまた「死んでなかった」ってオチで出てくるんでしょ…。というかんじ。苦笑。

  • 解説の筒井康隆氏が指摘しているとおり、かなり過剰です。いろんな要素がてんこ盛りに盛り込まれ過ぎていて、次から次に話が展開していきますし、辻褄の合わない部分も山のようにありますので、読んでいてとても疲れました。「んなアホなぁ!」と突っ込んだこと数知れず(笑)。
    ただ純粋に娯楽小説として捉えれば、現代的なテーマを真正面から捉えたスピード感溢れる極上のエンターテインメント小説だと思います。
    ページ数も多いので疲れましたが、私自身はとても楽しめました。

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著者プロフィール

池上永一
一九七〇年沖縄県那覇市生まれ、のち石垣島へ。九四年、早稲田大学在学中に『バガージマヌパナス』で第六回日本ファンタジーノベル大賞を受賞しデビュー。九七年刊の『風車祭』が直木賞候補に。二〇〇八年刊の『テンペスト』はベストセラーとなり、一一年の舞台化をはじめ、連続テレビドラマ、映画にもなった。一七年『ヒストリア』で第八回山田風太郎賞を受賞。他の著書に『シャングリ・ラ』『レキオス』『ぼくのキャノン』『統ばる島』『トロイメライ』『黙示録』などがある。

「2023年 『海神の島』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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