塩の街 (角川文庫 あ 48-3)

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  • Amazon.co.jp ・本 (448ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784043898039

感想・レビュー・書評

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  • 大好きな一冊。
    有川作品はやっぱりこれが一番好き。
    ラノベの域は完全に超えてます

  • 泣けるんだ。ただ、すごく。静かに。

  • 主人公は、高校生の女の子と、自衛隊のパイロット。

    普通の世界なら出会う筈のない二人と
    その周りを取り巻く人たちのお話。

    SFな世界観、展開にドキドキワクワクさせられつつ、
    甘酸っぱい恋愛に乙女心をがっちり掴まれます。
    そして、泣けます。
    初めて読んだときはあるシーンで涙がぼろぼろ出てしまいました。

    切ないシーンや苦しいシーンもあるけれど、
    読み終わったあとは、爽やかな気分になれること間違いなしです。

    ちなみに私はそれぞれの章のタイトルが素敵だと思います。
    作者がこだわったという一枚だけ入れられた挿絵も見所。

    番外編など楽しめるし読みやすいし、
    とってもとってもオススメです。

  • 有川浩のデビュー作にして後に続く自衛隊三部作の初作。

    思いっきりSFなんですがでも完璧な恋愛小説です。
    「塩害」というすごく非現実的なサイエンス・フィクションな設定なのですが、冒頭の二人の塩害による死を見送り・看取ることでこの設定がすんなりと受け入れられます。
    そしてヒロインの孤独と絶望、秋庭と知り合うことによって生まれた恋心にどんどんシンクロしていきました。

    かなりの分量ですが、残り2/5は後日談やスピンオフ作品の短篇集なので、読み始めたら一気に読み進めてしまいました。
    元からラノベの受賞作品なのでそこここにラノベらしさはあるのですが、ハードカバーにするにあたって本編に関してはかなり改稿したようで、知らずに読めばラノベだとは気づかないかもしれません。

    続編ふたつがどう転ぶのがわかりませんが次を読むのが楽しみです。

  • 世界が終わる瞬間まで、人々は恋をしていた。

    この、帯に惹かれて自衛隊三部作購入。以前、図書館で読んだのに・・・。

    秋庭さんと、真奈ちゃんが素敵です。文庫本で買ったのでその後が面白かったなあ・・・と。

    印象深かったのが、グリーングリーンの歌詞。そんな深い意味があるんなんてはじめて知りましたが…。

  • 1つ目のエピソードから心をわしづかみされました。
    これから3部作制覇してゆきたいと思います。

  • もし、好きな人が死んで世界が生き延びるのと、好きな人と一緒に世界の終わりを迎えるの、私だったらどっちがいいかな。
    有川先生はそんなことをあとがきに書いてました。
    同じように私もそんなことを考えてみました。真奈ちゃんみたいに好きな人を全力で守れるか。生命の危機にさらされたとき、きっとその人の本性が表れるのだと思います。

  • 「俺さぁ、すっげえ後悔してさぁ。俺、もっと大人だったらスマートに旨いよって言えたのかなって、今でもすっげ後悔してさ。卒業してから一度も会ってないけど、後悔しててさ。」
    「安心しろ。十歳年食ったってそう変わりゃしねえよ。やっぱり照れてうまく言えてない。そういうもんだ。」
    「幸せだったらいいんじゃない?器とかはどうでもさ。」
    「好きな人を失う代わりに世界が救われるのと、世界が滅びる代わりに好きな人と最期を迎えられるのと、自分ならどっちを選ぶかなぁと、ただそれだけで走り出したお話でした。」

  • 何回読んでも泣いちゃいます。
    不器用な優しさとか本当の気持ちとか・・・。

    世界が変わらなかったら伝えられなかった想いとかってその人の心の底からの本音なんだろうなって思いました。

    伝えたいことは今伝えなきゃねって当たり前のことの大事さを再確認させられるようなお話でした。

  •  第9版読了。


     電撃文庫版を読了して数年。ひさびさに角川文庫版として再読した。


     結末がどんな展開かも忘れていたが、当時の自分は正直あまり好きじゃない作品だった。


     しかし、改めて再読してみるとまんざらでもない内容だということに気づきながら「ああ、自分も歳をとったんだなあ…」なんて気づく。


     初見で「見えていなかった」いろいろなことが、数年経過した今になって「見えるようになった」ことがある出来事は、何かしらの本を再読したことにかぎったわけじゃない。


     むしろ本編結末が「ああ、ここで終わったのかあ…」と、名残惜しさを感じつつ「その後」が描かれているのを蛇足と思うべきかどうか迷うところ。


     まさに作品の完全版にふさわしい一冊だと感じました。


     あとは個人の嗜好の問題だけど、作者の描く登場キャラクターの人柄は、すでにここから出来上がりつつあったんだなあ…なんてしみじみ思いました(^-^;;

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著者プロフィール

高知県生まれ。2004年『塩の街』で「電撃小説大賞」大賞を受賞し、デビュー。同作と『空の中』『海の底』の「自衛隊』3部作、その他、「図書館戦争」シリーズをはじめ、『阪急電車』『旅猫リポート』『明日の子供たち』『アンマーとぼくら』等がある。

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