塩の街 (角川文庫 あ 48-3)
- 角川書店(角川グループパブリッシング) (2010年1月23日発売)
- Amazon.co.jp ・本 (448ページ)
- / ISBN・EAN: 9784043898039
感想・レビュー・書評
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正と秋庭、2人の自衛隊員が仕事と愛する人で揺れ動く姿が印象的でした。ノブオのルポにあった「彼らが世界を救ったとしたら、彼女のためだけに救ったのだ。彼女がその世界にいるから。その世界に彼女が生きているから。」と言う文章は『塩の街』の肝がぎゅっと詰まっていて、物語が終わってしまう寂しさより、心が満たされた気持ちになりました。
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あの日、 突然降ってきた結晶 それは私たちの愛する人、 愛してくれた人を奪った...
「世界とか、救ってみたくない?」
塩害”それは世界各地に1夜にして
降ってきた結晶が引き起こした。 "塩害にかかると指の先から臓器まで、全てが塩になってしまう。
"塩害により愛する家族を失った真奈と 自衛隊の元エースパイロット秋庭 本来巡り合うはずのない2人は出会う。 そんな2人に訪れる世界を救うという誘い 有川浩が送る、世界をかけたストーリー -
入江は本当にサイコ味を感じる人物だったけど、秋山を信じていたからこそ真奈と一緒にあの塩部屋(?)で待っていたんじゃないかなぁ…と。
最初に綺麗な海を探していた遼一がすごく忘れられないし1番泣いた。
塩害がなかったら結ばれなかったかもしれない運命でもあり、塩害があっても短い時間しか目を合わせられない会話できない。それでも綺麗な海で最後に一緒に溶け合う…
読んだ時、圧倒的に綺麗な情景が浮かんだけど、気持ちは辛かった感覚がある。 -
自衛隊が好きで読んでみたのですが……
なにが面白いのかわからんかった
電撃からなら理解できるけど、角川から出てる文庫という前提なら読んでて恥ずかしい会話多すぎだわい -
有川浩さんのデビュー作であり、自衛隊三部作の一つ。
巨大な塩の結晶が飛来し、人が塩の塊になる謎の現象に立ち向かう戦闘機乗りの秋庭と女子高生の真奈に焦点を当て、愛は世界を救うという壮大なテーマを元に進む物語。
目に見えないウイルスと戦うコロナ禍の今にも通ずる物があり、自分を守りたいという利己的な考えに逃げて、甘えてしまう気持ちや、愛する人を守る為に戦う強い気持ちなど、様々な登場人物達の人間らしい感情が溢れ出ていました。個性豊かな登場人物達が繰り広げる人間ドラマがとても良かったです。
秋庭と真奈の関係性もピュアで素敵ですが、野坂と由美のお互いに背を預けられるような、補い合っている関係性が個人的には好きでした。 -
これがデビュー作って、、
知ってたけど、有川浩は天才だ。
強さと儚さ
という二つの言葉が頭にぽんっと浮かんだ。
大学卒業するまでに、ハードカバーで自衛隊三部作買いたいなぁ。
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これまで読んでいた有川浩のイメージじゃなくて、ちょっと怖かった
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有川浩の作品の中ではかなり現実離れしたもの。
現実離れしてるのに、会話文多めのテンポの良さで読みやすい。そして、いつもながら甘酸っぱい展開。
…ただ、やはり現実味のない分薄っぺらく感じたかも。