タイニー・タイニー・ハッピー (角川文庫)

著者 :
  • KADOKAWA
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本棚登録 : 5055
感想 : 678
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  • Amazon.co.jp ・本 (336ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784043944545

感想・レビュー・書評

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  • 大型ショッピングセンター「タイニー・タイニー・ハッピー」(通称タニハピ)を取り巻く人びとの泣いたり笑ったりまた泣いたりのお話が、毎回主人公を変えて描かれています。

    この本は、近所のTSUTAYAに併設されているTully'sで読んでいたのですが、読み終わるまでに色々な人が出入りして、そのひとりひとりにタニハピに出てくる人たちのようにそれぞれの人生があって悩みがあって幸せがあって…という思いになってしまい、何だかすごい瞬間に立ち会っているような、舞台の中心から舞台を見ているような気分になったので、そんな自分にとても驚きました(長いな)

    …実咲ちゃんもゆうも小山さんも笑ちゃんも若菜ちゃんも、みんなきっとこの現実世界にいると思ってます。

    それくらい物語が身近に感じられて、よくわかりました。


    …ただ、最後に実咲ちゃんが妊娠して良かったねエンドはすごく普通…。
    というか、すごく普通の、けっこう大きな幸せだと思う。

    何か、もう一ひねりほしかった。

    結局、私ら世代の幸せの果てはそこなのかと思っちゃった。

    普通じゃない小さな小さな幸せでも、それでもいいのよ。

    …と思えるエンドだったなら、☆5でした。


    でも、とっても面白かった!

    オススメしたいのはアラサの働いてる男女です。

  • 読みやすいけど、自分には軽すぎるかな、と思う。少女マンガってこんなテイスト?とか思う。女性ってこんなふうに考えてるのか、と思ったりした。登場人物の描き方は丁寧で、好感が持てた。

  • リアルな感じ。
    現実にありそうな人同士の出来事が、ショッピングモールを舞台に取り上げられている。

    この作家さんは、リアルな人の心情や計算を描くのが上手だなぁって思う。
    それでいて、最後はハッピーエンドになっていて嬉しい。
    現実にありそうな話と人の感情、心情がいくつも見れたのも良かった♪
    人好きな人にオススメな本です。

  • 飛鳥井千砂さん、三冊目。

    「アシンメトリー」「サムシングブルー」に比べると、さらりと読める軽い読後感。

    ショッピングセンターを舞台に交錯する人間模様。
    題名通り、小さな幸せが見つかる8つのお話。

    個人的には「ガトーショコラ」の話が好き♪ゆうちゃんが一番自分に似てる気がするから。

  • ショッピングセンター、タニハピでの恋愛。
    小さいハッピーがみんなにあって、楽しく読めた。

  • 大型ショッピングモール「タニハピ」が舞台の連作短編集。

  • 表紙がかわいらしかったので手に取った本、タイトル通りの内容だと思った。
    疲れている時に読みたくなるかな

  • 大型ショッピングセンター「タイニータイニーハッピー」で働く人、またその人たちを取り巻く人々を描いた恋愛中心の短編。タイトルの通り「小さな小さな幸せ」が詰まっていて、ちょっと幸せな気分になれます。

  • 「タイニー・タイニー・ハッピー」という大型ショッピングモールを舞台として、そこで働く人々やその人々にまつわる男女の仕事や恋愛に関する物語。連作短編集。

    登場人物がくるくると入れ替わり、それぞれの目線で物語を見ることができるという構成が面白い。

    さらっと読めるし、時々ほんわかとさせられて、日常生活の小さな小さな幸せを描くというテーマも好きで、内容はなかなか好印象だった。

    でも、短編集というのが著者の苦手分野だったのか?と思うほど、話のおとしどころ(話の持っていきどころ)が気持ち悪い。
    この作品で、新しいことに挑戦しようとか、こういうテーマで書こうっていうような雰囲気や意気込みは感じられるんだけど、なんだろう、どうも各章で話の後半になるにつれて「そりゃないぜ」っていう突込みが増えてくるというか…。
    うーん。
    小物が伏線になって、物語の味付け的な役割を果たしているところとか、すごく好きなんだよね。そういう上手さのある作家さんだなぁとは思う。
    思うんだけど、もうちょっと展開にひねりがあってもよかったかなぁと。
    それか、人物をもうちょっと減らして的をしぼって深く描いても面白かったんじゃないかなぁと思った。
    若干、ごちゃごちゃ感が最後まで残ってた気がする。

    この登場人物、好きだなぁとか、こういう感情って共感できるなぁとか、面白いところはいっぱいあるんだよなぁ。

    特に、大原姉さんが好きで、もっと彼女のエピソードも読んでみたかった。

  • 前評判ほどは私の中では盛り上がりませんでしたが
    読みやすくて身近に感じやすいお話だったと思います。

    そう。
    小さな世界(日常)の中で、次々起こる小さな出来事に
    喜んだり憤ったりしながら、それでも自分の中の小さな幸せを見つけていく。
    自分の感じる「幸せ」の軸にブレがなければいいってことだよね・・・。
    それは見失いたくないな。と思いながら読みました。

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著者プロフィール

1979年生まれ、愛知県出身。2005年 『はるがいったら』 で第18回小説すばる新人賞を受賞しデビュー。11年に上梓した 『タイニー・タイニー・ハッピー』 がベストセラーとなり注目を集めた。他の著書に 『君は素知らぬ顔で』(祥伝社文庫) 『女の子は、明日も。』 『砂に泳ぐ彼女』 など多数。

「2021年 『そのバケツでは水がくめない』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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