さみしさの周波数 (角川スニーカー文庫 134-3)

著者 :
  • KADOKAWA
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  • Amazon.co.jp ・本 (205ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784044253035

感想・レビュー・書評

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  • 短編集。未来予報は切ないけどもほんわかするお話。フィルムの中の少女は少しぞっとするお話。この中で一番好きな話は、最後の失われた物語。事故で全身マヒになり、右腕しか動かせなくなった主人公の話。右手の上でピアノを演奏するというところが、なんとも素敵だった。切ない話だけども、やっぱりどこか暖かい。

  • 手を握る泥棒の物語がいい

  • 今までに読んだことのあるモノを含まれた短編集。
    しかし、スニーカー文庫さんよぉ。
    この美化しまくりの挿絵はいらんぜよ!

    で、未来予報が未読でした。
    天気予報みたいにアテにならない未来予報。
    未来は決まっていないことの隣り合わせで、
    ひとつの選択が大きな決断になる、
    みたいな、そんなニュアンスでしたが、
    なかなかハッピーエンドにならんねぇ。
    この人の物語は。

  • タイトルめちゃめちゃ「せつない系」狙ってるよなー(このタイトル、「電波塔の少年」が頭に浮かんで仕方がない)。だけど「せつない系」なのって、「未来予報」だけじゃないの? 他のもせつなくないことはないけれど……ちょっと違う気が。
    「フィルムの中の少女」。最終的にはそれほど怖くないんだけれど、序盤はめちゃめちゃ怖いっ! さすが。「失はれた物語」もすごい。なんでこんなものが書けるの?
    だけど個人的に一番好きなのは「手を握る泥棒の物語」。いや、つるつるの脳味噌でこんなものが書けるとは思わないけれど(笑)。雰囲気がいいよねえ。

  • 何度か読み返した本、忘れた頃にまたもう一度読んでみると感じ方がかわる。

    乙一さんの作品はどれも不思議なほど魅力的で、色んな人々が立ち代り入れ替わり乙一さんの作品の中で生きて、悩んで、迷って・・・そんな風に呼吸している気がする

  • 切なくて透明。泣きそうになります。

  • 友達にすすめられて初めて読んだ乙一作品。

    乙一(オツイチ)さんの魅力って、なんと語ったらいいのでしょうか。

    切ない系もどろどろの残酷系も、
    ポップで歯切れのいい作品も、どれも
    同じ人物が書いたと思えない、
    さまざまな顔を持ち合わせているようでいて、
    どれも自然体であるような・・・。

    ものすごく練られた小説のようでいて
    一晩で書いたに違いないと思わせてしまう
    努力の跡を感じさせない天才肌。
    赤子の手をひねるように簡単に読者をはめてしまう
    乙一マジック。

    ライトノベルは敬遠していたのですが、
    収められた4本の短編がなんともバランスよくて、
    乙一の魅力を「こんなのもあるよ」「こういうのもできるよ」
    といわんばかりに次々と出してくる。

    これはもう、はまりました。

    それ以来、
    乙一の新刊を見つけては買い、
    また新たな乙一の深みにどんどんはまっていく生活。

    その出会いは、
    私の読書歴にまさに革命を与える出来事でした。

    表紙の美しいイラストもとても気に入っています。

  • ○未来予報 あした、晴れればいい。
    ○手を握る泥棒の物語
    ○フィルムの中の少女
    ○失はれた物語

    一番気に入ったのは失はれた物語かな。
    事故で右手以外のすべての感覚を失ってしまうお話です。
    伝える手段がないってもどかしいです。

  • 「未来予報 あした、晴れればいい。」の冒頭で、古寺が死を予言して書きとめていたノートを「デスノートか?」と一瞬思ってしまいましたが。
    内容は切ないですね。
    個人的には主人公の僕の心境に共感を覚えました。
    だから、清水の言葉に自分も救われたような気がします。
    この作品を読めて、良かったです。
    「フィルムの中の少女」はホラーです。
    読んでくと、怖かったです。
    でも、読み終わった後には怖さは無くなっていました。
    この作品は文章が全て語り口調なので、後半になると少々読むのが辛くなってきましたが、展開は良かったです。
    「手を握る泥棒の物語」「失はれた物語」は既に読んでいた「失はれた物語」に収録されていたものでした。
    どちらも良いです。
    満足度は★★★★☆。
    作者のあとがきは面白いです。
    著者紹介の文章もかなり面白いです。

  • まさに「せつない」しばりで書かれた本。
    それでいて乙一ワールドは健在。
    短編集なんだけど、個人的には最初と最後の話がよかった。
    「こんな結末って…でもだからこそこの話が成立するわけで…もどかしい!」
    と、まさにせつない心を呼び起こしてくれます。
    …いくらなんでも「切ない」を書きすぎたかな?笑

    二個目がちょっと先が読めてしまったので、1点減点でした。

  • せつない…

  • フィルムの中の少女が好き。

  • かなしくないのに
    心が「泣かせてください」とすがりついてくる
    そんな読後感

    たまには心に正直になってみませんか?

    じゃないと、また、あのときと同じ過ちを犯すのでしょうね。

  • 乙一にしては……な感じ
    あんまり入り込めなかったな(._. )

    「あなたがいてよかった。だから、泣かないで生きていて。
    まだこれから陽のあたる人生をあなたは歩むのだから」

    それでもこの台詞は素敵
    本作で一番心に残りました

  • 切なかった

  • 読んだことあったはずだけど覚えてなかったので読んでみました

    「未来予報」
    あーこういうのなんかわかる!わたしも今でも聞いてないのに近況とかお母さん経由で伝わってくる男の子とか女の子とかいて、
    もうずいぶん会ってないし、ふだん気にもしてないけど、
    きっと死んじゃったり「もう会えない」ってなったらかなり寂しいんだろうなあ・・ちょっと連絡とろうかな

    「手を握る泥棒の話」
    まぬけだなーとは思うけど、ほほえましいというかなんというか

    「フィルムの中の少女」
    こわっ!と思ったけど、気の毒な話だった。
    一人称独り言語り文(なんていうのかな?)はちょっと苦手かも

    「失はれる物語」
    ひいいいこわい~!!!!
    もし目が見えなくなったら、とか耳聞こえなくなったら嫌だなあ
    半身不随も困るし、寝たきりとか食事制限ですらいやだなあ
    と普段健康ライフを満喫してるので、こういうお話はリアルに怖いというか絶望でした。
    せめて自殺の希望くらい主張できないのは・・ちょっとひどいよなあ恐ろしい

  • 初期以外のものでは良かったと思えた作品。
    毒々しさが抜けたものの、乙一のトリックは良い。

  • 保存

  • 今乙一の本をよく読んでます。この人って絶望的な話を書くよね…。優しそうに見えて絶望的な話。好きなのか嫌いなのか分からない。でも面白い。

  • 青春。

  • 購入者:治

  • 切ない…
    フィルムは、ホラー苦手な私にはとても怖かったけど、最後はやっぱり乙一さんだった

  • 乙一さんの圧倒的な才能が楽しめます。

  • 周波数って言葉がまた。

  • これも乙一さんぽいなって思った本。ぞくにいう白乙一。


  • またまた乙一先生の本。

    全体的にゆっくりとしたイメージ。
    ふわふわした話の進みで、読んでいて眠くなった。

    それでも切なさは変わらない。さすがです。

    でも、他の乙一本の方が好きだなー

  • 乙一の本来
    未来予報が良かった

  • 失はれた物語がよかったです。これこそせつない話でした、安易な救いのない終わりがリアルで苦しい。でもこの結末が最良であることがせつない。

    笑ったのはあとがきでした、缶詰^^ 菓子パンの壁紙^^^^^^^

  • 前の本がグロすぎたので、癒しとばかりに読んでみた。

    癒された。

    ありがとう友人よ。貸してくれて。感謝。

  • 「手を握る泥棒の話」と「失はれた物語」は、「失はれる物語」で読んだので、「未来予報」と「フィルムの中の少女」だけ読みました。「フィルムの中の少女」は、ホラーな雰囲気がとてもよかった。そして、最後の結末にほっとした。

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著者プロフィール

1996年、『夏と花火と私の死体』で第6回ジャンプ小説・ノンフィクション大賞を受賞しデビュー。2002年『GOTH リストカット事件』で第3回本格ミステリ大賞を受賞。他著に『失はれる物語』など。

「2022年 『さよならに反する現象』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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