大学4年間の経済学が10時間でざっと学べる

著者 :
  • KADOKAWA/中経出版
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  • Amazon.co.jp ・本 (239ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784046011688

感想・レビュー・書評

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  • 「日経新聞は読んだ方がいい(らしい)。」とは言われても、経済って何? という人には…
    何となく。とりあえず。
    経済用語を知っておきたい人にオススメの1冊!

  • 数ページ読んで本を閉じた。
    帯に書かれたように、本当にこの本がベストセラーなのか疑う。
    まず、初心者向けの解説書ではない。かといって、専門書というほどの内容でもない。かなり本書の立ち位置は微妙。あえて言うなら、大学は経済学部だったけど今は勉強したこと忘れちゃったという人向けの、復習本という感じだろう。それ以外本書の使い方が分からない。

  • 借りたもの。
    経済学で使われる用語を、ほぼ見開き1ページにまとめた本。
    文章は完結に表現されている。…理解が出来なかったのは私の理解力の問題か……

    前半の用語からは、経済学の着眼点が多岐にわたり、それらの見方によってグラフが異なること、それらグラフから求められていることは、交差する地点――そこが最もバランスが取れていることを意味する――を目指していることだった。

    前半を読んでいると、頭が飽和状態になってしまって……
    後半の要素が一番身近な問題を簡潔にしていて、理解しやすい。

    経済学だけでなく、社会心理学的な用語も出てくる。
    モラル・ハザードなど。当たり前だが、これも経済に影響をあたえる。

    個人的には「成長戦略」という、常に右肩あがりの経済モデルだけでなく、「循環型経済」による地盤の立て直しが先ではないかと思っているのだが、それについてはかすりもしないので、わからなかった。

  • 十分難しかった。

  •  詳細なレビューはこちらです↓
    http://maemuki-blog.com/?p=9451

  • 速読。東大の元教授が書いた本。この手のタイトルにしては、説明がちゃんとしていてわかりやすいと思う。活字が小さいけど(笑)。ざっと経済学を復習するには良い本だと思う。

  • タイトルが非常に秀逸です。これほどまでに本の実体をしっかりと言い当てているタイトルの本には、あまりお目にかかったことがない。

    肝心なのは大学4年間の経済学が「ざっと」学べる、という点。唯一、タイトルと現実とが合わないのが「10時間で」ってところ。

    つまるところ、「ざっと」以上に「きちんと」理解したいと思うなら、この本では無理です。さらに言うなら、大学で1年間だけでもいいからミクロ経済とマクロ経済の基礎をやってないと、そもそも太刀打ちすることすら難しい。
    経済学をしっかり学び、理解したいなら、もっと細かくて丁寧な解説がなされた、分厚い経済学のテキストを買ったほうがよいでしょう。

    解説があまり詳しくなされていない割に、さらっと専門的な数式が出てきてしまったりするので、経済学の入門書的な位置付けで読むのはお勧めしません。
    大学でそれなりに経済学をやったけど、深いところまでは履修しなかったという人が、「あぁ、こんなことやったな」「自分が履修しなかった部分ではこういう話が出てたのか」ぐらいの姿勢で読むのが良いのではないかと思います。

  • 20160723

  • 経済学では「何事も相対的な関係性によって決まる」と考える。
    そして経済学は、あらゆる人の幸せを望む学問だ。

    第一部 経済学とは何か
    ①ミクロ経済学とマクロ経済学
    1 そもそも経済学とは何か
     「一番安い買い物をしたい」=合理的
     行動は「インセンティブ」によって決まる
    2 ミクロ経済学とマクロ経済学
     マクロ経済学とは何か
    3 希少性と価格
     モノの値段は需要と供給で決まる
    4 機会費用
     費用には目に見えないものもある

    第二部 ミクロ経済学
    ②ミクロ経済学の基本
    1 価格と需要と供給の関係
     リンゴを何個買えば得になる?
     限界コストとは何か
     限界メリットとは何か
     最適な消費行動とは
     価格が上がると需要は下がる
    2 需要曲線
     可処分所得が増えるとリンゴの需要は増える
    3 供給曲線
     賃金が上がるとリンゴの供給は減る
    4 需要・供給の弾力性
     需要の弾力性とは
     弾力的な財、非弾力的な財
     供給の弾力性とは

    ③消費者はどう行動するのか
    1 家計の消費
     限界効用逓減(ていげん)の法則
     ビール1杯の満足度は、だんだん減っていく
     リンゴとミカンで考える家計の効用最大化
    2 所得効果
     米は正常財、麦は劣等財
    3 価格変化と代替効果
     飢饉でジャガイモ以外の食べ物が値下がりした?
     代替財と補完財

    ④企業はどう行動するのか
    1 企業の目的
     企業の目的は長期的に利益を出すこと
    2 生産関数
     限界生産逓減の法則
    3 費用曲線
     生産量が増加すると、総費用も増加する
    4 利潤の最大化
     「限界収入=限界費用」が利潤最大点

    ⑤市場の機能と価格メカニズム
    1 完全競争
     完全競争市場とは何か
    2 価格調整
     プライス・テーカー
     市場均衡点がないケースもある
     需要曲線、供給曲線の形が通常と異なる場合も
    3 競り人
     総需要量、総供給量がぴたりと一致するまで、競る
    4 市場取引の利益
     企業の利益、家計の利益
    5 資源配分の効率性と厚生経済学の基本定理
     アダム・スミスの「見えざる手」
     社会全体のために、個人が損をする

    ⑥所得分配の決まり方
    1 要素価格の決定
     労働需要を式で表すと
     資本市場の均衡
    2 レント
     寄生などで生まれる資産からの収入=「準レント」
    3 家計間での分配
     格差社会を経済学から見る
    4 再分配政策
     所得が100万円か1000万円かが運で決まるなら
     再分配政策のデメリット

    ⑦独占と規制
    1 独占企業の行動
     独占企業は価格を自由に決められる
    2 独占企業の利潤が最大となるのは
     独占企業の利潤最大値
     限界の概念で独占企業の利潤を考えると……
    3 独占度
     独占企業は限界費用以上の価格を付ける
     規模の経済性と自然独占
    4 異なる市場での価格差別
     市場ごとに価格を変えることで、儲けが増える

    ⑧寡占市場
    1寡占と複占
     同質財と差別財
    2ゲーム理論
     寡占市場はゲーム理論で動く
    3囚人のディレンマ
     黙秘と自白と、どちらが得か
     囚人のディレンマを数理的に考えると
    4カルテル
     カルテルはなぜ生まれるのか
     抜け駆けの誘惑
    5繰り返しゲームとフォーク定理
     1回限りと繰り返しでゲームはどう変わるか
     フォークの定理

    ⑨外部性と市場の失敗
    1市場の失敗
     市場の外部性の代表例は、公害
     外部不経済のモデル分析
    2外部経済の内部化
     ピグー課税の代表は「環境税」
    3コースの定理
     民間の支出により「市場の失敗」を克服
    4公共財とは何か
     公共財につきまとう「ただ乗り」問題

    ⑩不完全情報の世界
    1情報と経済分析
     「情報が非対称」だと市場の失敗が起こる
    2モラル・ハザード
     「火事が起きても保険でカバーすればいいや」
     「大きいものはつぶさない」がモラル・ハザードを引き起こす
    3逆選択
     逆選択でよい企業が市場から閉め出される
     逆選択への対応策

    第三部 マクロ経済学
    ⑪マクロ経済学の基本
    1マクロ経済活動のとらえ方
     マクロ経済活動の結果は、付加価値
     SNAの仕組み
    2GDP(国内総生産)とは何か
     フローとストック
     GDPには生産機械の価値の目減り分が含まれる
    3GDPに含まれないものは?
     政府活動の付加価値は、GDPに含まれる
    4三面等価の原則
     GDPには限界もある
    5物価指数
     物価指数のうち、どれを見るべきか

    ⑫GDPはどう決まるのか
    1需要とケインズ経済学
     ケインズ経済学は不況のときに有効
    2ケインズ経済学 国民所有の決定メカニズム
     有効需要の原理のメカニズム
    3財市場と貨幣市場の均衡
     一般均衡IS-LMモデル
     失業者はなぜ生まれるのか
     ケインズ経済学が説明する「非自発的失業者」

    ⑬マクロ経済主体の行動
    1家計の消費行動
     人はどんなとき貯蓄し、どんなとき消費するか
    2企業の投資行動
     資本をどこまで投資するのが得か?
    3政府の存在
     予算は政府の経済活動を集計したもの
    4政府の役割
     ①資源配分機能
     ②所得再分配機能
     ③安定化機能
     ④将来世代への配慮

    ⑭財政政策
    1乗数効果
     財政支出は経済にどう影響するか
     減税乗数と均衡予算乗数
    2自動安定化装置
     税や社会保障はマクロ経済を安定させる
    3財政政策のIS-LM分析
     クラウディング・アウト
     極端なケース
    4財政赤字
     国の「収入ー生活費」が赤字だとピンチ!
    5公債発行
     日本国債は60年で返さねばならない
    6公債を返すのは誰か
     リカードの中立命題
     バローの中立命題
     世代会計とは何か
     損得は何で決めればいい?

    ⑮金融政策
    1貨幣の役割
     お金は便利な道具
    2金融
     お金を貸すには「情報」がポイント
     金融政策の効果
    3ハイパワード・マネーと信用創造
     信用創造とは
    4中央銀行の役割
     価格政策(基準金利政策)とはなにか
     数量政策とは何か
    5信用不安と金融秩序
     信用不安を防ぐための仕組み
    6金融政策の考え方
     人々は将来の物価を予測できるのか?

    ⑯景気と失業
    1雇用と労働市場の均衡
     どんなときに失業は生まれるのか?
    2一般物価水準と雇用
     総需要関数
     総供給曲線と総需要曲線の均衡
     財政・金融政策の効果
    3わが国の労働市場
     循環的失業と構造的失業
    4長時間労働
     長時間労働には経済合理性がある

    ⑰インフレとデフレ
    1インフレ
     インフレ供給曲線とインフレ需要曲線
     マクロ一般均衡モデルのインフレ率とGDP
    2インフレ期待
     インフレ期待とインフレ需要曲線
     財政金融政策ではGDPは増加しない?
    3よいインフレと悪いインフレ
     不況下で起きるインフレは悪いインフレ
    4バブル経済とその崩壊
     バブルは投機と同じゲーム

    ⑱経済成長
    1高度成長と成長の鈍化
     1990年代~の「失われた20年」
    2成長モデルと成長の収束
     内生産的成長モデルと技術進歩
    3政府の大きさと経済成長率
     大きな政府には公共投資の拡大はマイナス

    ⑲国際経済
    1貿易の利益
     貿易により、社会の利益が増える
    2比較優位の原則
     得意分野に特化する方が、全体として利益が大きい
     貿易は得になる
    3国際収支と為替レート
     2つの為替レート制度
     貿易と財市場の均衡
    4円高・円安の功罪
     円高で外国に生産拠点が移動する
    5経済統合と通貨統合
     ユーロ導入のメリット、デメリット

    ⑳マクロ経済政策
    1政策の遅れ
     遅れは仕方がないのか
     ルールか裁量か
     あとから状況が変わる場合も……
    2政治と経済の関係
     選挙か、党派の主張か
    3政治的景気循環論
     政権交代と経済政策
    4政府の信頼性
     マクロ政策は民間需要を誘発できるかが鍵

  • 今まで経済学に一切触れてこなかった人間にとっては中々難解です..(´・ω・`)  頑張って読み進めたいと思います。

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著者プロフィール

井堀利宏(いほり・としひろ)
1952年、岡山県生まれ。政策研究大学院大学名誉教授。東京大学名誉教授。専門は財政学・公共経済学・経済政策。
東京大学経済学部経済学科卒業、ジョンズ・ホプキンス大学博士課程修了(Ph.D取得)。東京都立大学経済学部助教授、大阪大学経済学部助教授、東京大学経済学部助教授、同大学教授、同大学院経済学研究科教授を経て2015年同大学名誉教授。同年4月より政策研究大学院大学教授、2017年4月に同特別教授、2022年4月より現職。
著書に『大学4年間の経済学が10時間でざっと学べる』(KADOKAWA)、『政治と経済の関係が3時間でわかる教養としての政治経済学』(総合法令出版)『入門経済学』(新世社)など多数。

「2022年 『サクッとわかるビジネス教養  経済学』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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