ミミズクと夜の王 (電撃文庫)

著者 :
  • KADOKAWA
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本棚登録 : 674
感想 : 37
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  • Amazon.co.jp ・本 (274ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784048667760

感想・レビュー・書評

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  • 10代ならではの作品!
    単純で、読みやすかったです。
    解説でも書かれているように、「昔々あるところに…」と小さな子へ語るような物語。

    少し背伸びしたような文体だけれども、決して教訓的でなく、心に湧き出た物語を素直に書き留めただけなんだと、その真っ直ぐな様子に、文章にケチつけるのも無粋に感じてしまいます。
    寝る前に読むのに最適で、心地良く、染み込むように優しく、ほっとするようなお話でした。

  • 正直に言おう、泣いた。

    奴隷として生まれ、盗賊の村で人以下の扱いを受けてきたミミズクと、彼女を冷たい言葉で突き放しながらも、不器用な優しさで包んでいたフクロウ。

    でもある日、王国の聖騎士がフクロウを捉えに来る。

    記憶を亡くし、初めて愛を知り、優しくされるミミズク。でも彼女は記憶を取り戻すことを望み、そして思い出した過去を抱きしめてフクロウの救出に向かう。

    ミミズクの過去があまりにも過酷なものだったために、どこか壊れたような天真爛漫さをもつミミズクがだんだんいとおしくなってきた。

    フクロウからしたら敵役の王国の人々も、実はとても優しい。色んな示唆に富んだ良い話だった。

    フクロウの言う通り、ミミズクはきっとフクロウよりも早く死ぬだろう。でも、それでも生きていける思い出をたくさん作ってほしい。

  • 有川浩も解説で書いているように、「奇をてらわない」「まっすぐ」な小説なのだけど、その美しさが印象に残る。

  • 全体的に物悲しいファンタジー
    最後はハッピーエンドで終わるからいいものの、このまま終わったら嫌だなと途中どんよりとした気分になった。
    パターントいえばパターンではあるんだけれど。
    人の幸せの形はそれぞれとわかっていても、それでも自分と違うものは否定しがちな人の心って嫌だね。

  • ミミズクと夜の王が電撃大賞を受賞したと見て購入した本。何年か前に読了。
    ジャンルはライトノベルだけれど、ライトノベルらしくない。絵本のような話と雰囲気。
    詩的な文章が世界観にとてもあっていて、文章に美しさを感じたのは初めてだった。
    今でも憧れる文章だし、紅玉いづきさんの文章が好きだから、紅玉いづきさんの文章に似ていると自分が思う作家さんを読む日々。

  • 基本的にラノベは感想書かない自分ルールなんですが(微妙なラインのものも多いですけど)

    この本に興味を持ったのは、何かの雑誌の書評で「この本には通常のラノベ的表紙は必要ないのでそうしなかった」という編集者だか誰かの話を読んだからです。記憶で書いてるのでちょっと違うかもしれませんが。
    まあともかく。それはまさにその通りだと思いました。もしそうされていたら、多分ここまで引き込まれなかったと思います。
    絵はなくとも想像でどこまでも鮮やかに広く描かれているこの本がとても好きです。
    よかった。

  • 素敵なお話。切ない。

  • ミミズクとフクロウのように、寄り添えたら素敵だね。

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著者プロフィール

1984年、石川県金沢市出身。金沢大学文学部卒業。『ミミズクと夜の王』で第13回電撃小説大賞・大賞を受賞し、デビュー。その後も、逆境を跳ね返し、我がものとしていく少女たちを描き、強固な支持を得ている。

「2022年 『雪蟷螂 完全版』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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