- Amazon.co.jp ・本 (590ページ)
- / ISBN・EAN: 9784048741835
感想・レビュー・書評
-
詳細をみるコメント0件をすべて表示
-
壮大なスケールの映画を観ている様でした。
コンピューターや有機化学などの専門用語が出てくる所は難しくてなかなか頭に入ってきませんでしたが、そこはサラッと読み流してなんとなくのイメージで。
人類の進化はすでに完結していると思っているけど、もしかしたらまだ進化の途中かもしれない、超人類が誕生する可能性もある…なんだか現実におこりそうで、久しぶりにハラハラ・ドキドキ・ワクワクしながら読むことができました。
アフリカでの武力勢力との戦いは、目を背けたくなるほど生々しくて心が痛みました。戦争をしたって何にも生まれないのに、どうして人は争いを繰り返すのでしょうね。
フィクションなんですけど、なんだか色々と考えさせられるものがありました。 -
約600頁に及ぶ長編。
政治問題と創薬に関する科学の知識、専門用語が多数散りばめられ、話の大筋をつかむまではいささか苦労したが、中盤からの怒涛の展開で一気に読むことができた。
難しい専門用語を話半分で読み進めても、ほぼ問題はない。むしろ少し知識を得られたような奇妙な達成感さえあった。
自分の知らないところで本当に起こっているかもしれない高揚感とどうせ知ることはないだろうという虚無感が混じるとてもおもしろい作品だった。
この地球の未来を見れないのが大変惜しい。 -
アプローチの仕方は違うけれど、戦争については、「永遠の0」と対になっているような気がします。言いたいことは共通している。けれども作者の下した結論は相容れない物になっています。
南京虐殺の記述があるだけで「左翼」のレッテルを貼ることしかできず、読むことを放棄した人たちは哀れだと思いますね。 -
面白いです。ハリウッド的だってよく聞いてたけど、まさしくその通り。ドキドキ感、疾走感、スケールの大きさは半端ない。その代わり、ちょっとリアリティーとかそういうのには欠けますが、娯楽という意味では申し分ないお話でした。読んでるその瞬間が面白い!みたいなタイプの本。
-
「ちょっとリアリティーとか」
だって、それを追求したら、もっと暗くなってしまうじゃないですか!ご都合主義バンザイですヨ。。。「ちょっとリアリティーとか」
だって、それを追求したら、もっと暗くなってしまうじゃないですか!ご都合主義バンザイですヨ。。。2013/08/22 -
>コメントありがとうございます。確かに、この題材で追求したら鬱一直線ですね・・・!現実感と引き換えにドキドキ感を味わえたんだと納得です。>コメントありがとうございます。確かに、この題材で追求したら鬱一直線ですね・・・!現実感と引き換えにドキドキ感を味わえたんだと納得です。2013/08/23
-
-
ようやく読了。
メインに扱われる人類進化や薬学がかなり難解であるが故に
一見とてーもムツカシイ、敬遠してしまいがちな本。
しかし、それらの部分を流し読みしても興奮冷めやらぬ、エンターテイメント小説。
クライマックスに差し掛かるにつれて、頁を捲る手が止まりません。 -
巨大な国家権力にいとも簡単に葬られる尊い命。蹂躙された人命の先にあるのは愚にもつかない保身とエゴ。我々の知らないところで陰謀がとぐろを巻いて罪もない小市民を陥れる。時には不条理きわまる殺戮にまで巻き込む。腐った輩への怒りは頂点に達するも同時に正義の鉄槌も下される。人知を超えた未知なるものが掌の中で玩弄するように圧倒する。溜飲を大きく下げる痛快があった。ストーリーはのっけからトップスピード。しかも最後まで速度を緩めることなくフルスロットル。ハリウッド映画を思わせる壮大なスケールで極上のエンタテインメントを堪能した。
-
今まで読んだどの本より、のめり込んでしまいました。
最後に近づくに連れて終わらないで欲しいと感じた、素晴らしい作品です。 -
全理系人間に送るSFエンターテイメント、と言っていいのかな。理系男子にはたまらんシュチュエーションですね。
あらすじを脳内で振り返れば壮大なSFモノなんですが、そのリアリティーに驚嘆します。著者は相当勉強して書いてますね。村上龍に読んで欲しい本かもしれません。
☆5がついた大きな理由は、これだけリアリティーを追求したSF大作で、「人間一人一人の道徳心が世界を支えているのだ」という実感が湧いたからですね。科学技術や医療・軍事テクノロジーがいくら発達したとしても、「銃が人を殺すのではなく、人が人を殺すのだ」という側面は変わりません。