- Amazon.co.jp ・本 (590ページ)
- / ISBN・EAN: 9784048741835
感想・レビュー・書評
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面白い。面白すぎる。
はじめから終わりまでずっと読ませる。
ミストリ好きにもたまらないカラクリが綴じ込まれている。
テーマも大きい。
人は生きるべき種族なのかと問いかける。
アクションもある。
冷徹な現実を目を覆いたくなる描写で叩きつけてくる。
ひさびさに読み応えのあるワクワクしっぱなしの作品でした! -
まだ2024年2月ですが、今年ナンバーワンの面白さ。
10年前に刊行された本だけどめちゃくちゃ面白い。最後までドキドキさせられて終わりも良かった。
当時の創薬はまだまだ低分子化合物の合成がメジャーだったし、ちょっとボロアパートにトランスジェニックマウスとかいる辺りがウヘッ!!とかなりましたがGIFTっていう創薬のためのソフトの完璧さにめっちゃワクワクして単純に高野さんコレは凄すぎるよ。
他方、内戦や傭兵といった章(日本のシーンとアフリカのシーンそしてペンタゴンのシーンが交互に挿入される)はこれがリアルなのか!?経験したことないからわからないけど臨場感ハンパなくて心拍あがりまくるー。
こんな面白い本あるんだー、はぁ。やっぱり本は止められない。 -
医薬品開発の関する物語だと聞いていたので、ある程度読み始めに内容を予測する。ジェノサイド?ジェノタイプ?とイメージが錯綜した。人類の進化という話になっているので、同じミスリードをする輩がいるかも知れず。(いないか)。
新人類が生まれる可能性と、土地柄。自然の淘汰、人間の淘汰。先祖がえりなのか、進化なのか、が生まれたときには、どうするのか?現代の医学では、どう評価し、何を行う?そのまま育っても、社会が順応しない?昔ほど、他者に優しい社会では、なくなっている。弱者は、まれびととして保護育成されるべきなのかもしれない。
もう一方の伏線となる、米国監視システムのこと、エンシュロン。技術は、ここまで進んでいるのか!と大変勉強になった。何が使われているのか良く分からないが、スゴイ、ヤバイ、と思う。それと共に人類を、代表するべく、米国大統領とは、馬鹿の代名詞であることが、明らかにされている。どうして、これほどに戦争好きな国民性なのだろうか?
エンシュロンの監視は、拡大する。コンピュータを使わない現代の姿が、創造できないごとく。大国である、米国には、PCを基から制御する仕組みを構築できる可能性が高い。閉鎖的な仕組み、一企業による独占は、この業種では良くないことなのかもしれない。国家が行えば、正義となる。オープンソースでも、同様なことがありえるのかもしれないが?情報とはまさに、容易に、操作可能なものなのかもしれない。
薬の化合物の検証、これほど短時間では同定することは、無理であろうと思われる。
登場人物が多いため、各人のキャラ立ちが悪いと思う。
物語の構成は、大風呂敷の後の収束が、出来ていない。どうしても、ラストの幕引きが、駆け足になってしまう気がする。 -
この小説は「壮大なスケール」という言葉のハードルを段違いに上げた。そして「ジェノサイド」の反意語に「祈り」という言葉を付け加えた。アフリカと日本。命を守るための命懸けの二つの戦いが交差するとき、新しい世界の扉が開く。これは読まずに今年面白かった本は語れない。
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2012/08/10
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文句なしに面白い。
ハリウッド映画を観ているようで、途中から一気読みだった。
特にホワイトハウスでの駆け引きが面白かった。
権力も知識も正しく使ってこそ。
エマが愛情深い人に育てられてよかった。 -
映画を見ているようなハラハラ感で、長編だけどぐいぐい読んでしまった。
13階段がとても面白かったので、読んでみたけど今まで知らなかったのが悔しいくらいこの作者さんが好きだ! -
今、この瞬間を切り取った先100年。
ほとんどの人間は存在していない。
それでも人は殺さずにはいられない。 -
面白かった!!壮大なスケールのエンターテイメント&SF?ミステリー?
ウイルス系と思いきや人類の進化をテーマに、人間の愚かさをジェノサイドという行為であぶりだした作品。
ぐいぐいと引き込まれ、臨場感、迫力あるストーリ展開で、日本、コンゴ、アメリカとシーンが切り替わり、そのスピード感も楽しめます。そして、後半はハラハラドキドキ。どうなる?どうなる?といったところで、先を読み進め、とても楽しめる小説でした。
そう、まるでハリウッド映画を見ているかのような小説でした。
一点、とても残念なのは「反日」描写があちこちで出てくること。気持ちよいものではありません。韓国と日本の間の感情ふくめ、民族紛争の愚かさを味わらせるための技法なのか...でも、傭兵として描かれている日本人像もいやな感じが残りました。その辺の読後感がちょっとマイナス。
さらに、あちこちでジェノサイド(大量殺戮)のシーンが現れます。とても残酷なシーンで嫌悪感を感じるところもありました。
しかし、これに関しては、作品に必要なシーンだと思っています。
そういった戦争、戦闘の悲惨さ残忍さと相反する形で、命を救うためにすべてをかける主人公たちの行為が引き立ちます。
納得のベストセラー小説でした。
きっと映画化されるのでは?と思います。
さて、この小説を読んでいる最中に明らかになったエドワード・スノーデンさんの事件。
アメリカ情報機関が電子メール含めてインターネットの情報を収集していた話。本作の中でも盗聴、情報解析が出てきますが、やっぱりアメリカってすべての情報を覗き見ていたのねって思いました!
なんてタイムリーなときに読んでいたんでしょう(笑)
ということで、残虐シーン、反日シーンありながらも、お勧め。
映画ならR15指定だな。