100万回生きたねこ (講談社の創作絵本)

著者 :
  • 講談社
4.22
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本棚登録 : 10822
感想 : 1382
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  • Amazon.co.jp ・本 (31ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784061272743

感想・レビュー・書評

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  • 人間に飼われていた時のとらねこは100パーセント受動的。100万人もの人に飼われて各地を回って、それで沢山の経験をしたことを自慢するだけしか能のないねこだった。でも白猫と出会ったことで彼の人生、いや猫生は一変。恋愛というのは何て能動的な行動なのか。こどもには「100万回生きた」という非現実のフレーズが刺さるだろう。大人には「猫生」の意味が刺さるだろう。深い深い話だった。

  • 佐野洋子さんの絵本。わたしが大好きな谷川俊太郎さんと結婚し、離婚し、唯一、いろんな考えをぶつかり合わせた人なんじゃないかと思う。哲学的で、生きるポイントを外さない。絵本の沈黙と言葉をしっかりと使いこなしている。わからない人にはわからないかもしれないが、決してその限られた世界を諦めていない。何度も語り続けたい一冊だ。

    情熱を込めて生き抜いたなら、きっと、その瞬間、これでよかったと思えるんだと思う。それは正しさじゃない。より大きなスピリットを震わせる何かそのものなのだ。

  • 誰を愛し誰に愛されたかが一番大切な事だったんだね。

  • 好きな作品すぎて。
    ずっと欲しくて、古本で購入。

    なんか、感想を書くことすら憚られるような、すごくすごく、優しくて悲しい作品。
    読み終えた後、ちょっと、放心です。

    何回生き返っても自分のその状況がずっと嫌いだったのに。

    自由になって、威張って。

    でも、本当にたいせつなものを見つけて、全部どうでも良くなって、その人さえいたらいいと思い、相手の死を悲しみ、死んでゆく。

    死んだことはきっと、彼の意思であり、幸福な瞬間だったのだろうな。


    2015.9.23
    何てすてきな絵本なんだろう。
    絵本なのに、一冊の小説を読んだような読後感、、。
    子どもの頃は正直よくわからなかったけれど、今になって、少しわかる。
    そして、いつか、出会いたい。

    • hs19501112さん
      この本、自分も大好きです。
      相方が妊娠中に、胎教として大きくなったお腹に向かって読み聞かせしてました。

      「いのち」や「いきる」、「生...
      この本、自分も大好きです。
      相方が妊娠中に、胎教として大きくなったお腹に向かって読み聞かせしてました。

      「いのち」や「いきる」、「生き方」とかについて考える…という読み方もできますが、自分は

      「なんか、素敵なラブストーリーだな」という印象を受けました。

      ※あ、、、、フォローありがとです。
      素敵な映画がたくさんの本棚、自分もフォローさせていただきます。
      2018/03/09
    • rachelさん
      hs19501112さま
      コメント、ありがとうございます^_^
      こちらの本、胎教として読み聞かせされていたとは、なんだか、ロマンチックです。...
      hs19501112さま
      コメント、ありがとうございます^_^
      こちらの本、胎教として読み聞かせされていたとは、なんだか、ロマンチックです。

      ラブストーリー、とお聞きして読み直してみましたが、本当ですね。
      人生とは…と固く考えがちな私は生き方に重ねがちでしたが、素敵なラブストーリーという視点も、しっくり来ました。

      また、一方的にフォローしてしまい失礼いたしました。
      コメントをいただき、フォローさせていただいた方にはこうやってご挨拶すれば良いのかと、新発見でした、新しい視点に感謝いたします!!

      こちらこそ、素敵な本棚だなと思いフォローさせていただきました。
      今後の読書生活の参考にさせていただければと思います。

      長くなりましたが、ブクログにて今後ともよろしくお願い申し上げます。
      2018/03/09
  • 「100万分の一回のねこ」を読み、絵本を再読。
    こんなにも深く感じいる絵本だったとは…
    こんなにも絵が力強く魅力的だったとは…

    10年前に読んだときはさらーっと流していた。今は私が変わったからかな。様々な思いが浮かぶ。

    また10年後に読んでみたい。
    きっとまた新しい発見があるだろう。

    本当に100万分の一通りにも読み方や感じ方があるんだろうな。余白や余韻があって、人それぞれに感じられるいい絵本。

    トラ猫は白い猫を愛したから死んだのかな。
    それとも愛を受け取ることが出来るようになったからかな。
    だってそれまでも飼い主に愛されていたもの。

    でも、「自分のねこ」を生きたからかな。
    自由に。

    一冊の絵本から様々な角度で人生を考えられる。
    子どもも大人も。

  • 6歳の息子が衝撃を受けていた。
    どなたかの考察を見て、白猫を愛したことで、ねこは今まで100万回愛されていたことを知って泣いたんじゃないかって解釈になるほどと腑に落ちました。猫の泣き顔がすごく印象に残っています。白猫は本当に綺麗。

  • なるほど、100万回生きたトラねこ も良き伴侶と良き家族に出逢うとそれ以上に生きることは必要なくなるのですねぇ♪ 1977年に佐野洋子さんの文 絵で出版以来の超ロングセラーに納得できました。

  • 何度読んでもしみる、切ない絵本。図書館の中を歩いていると、ふと読みたくなるのでした。もう何度目かわからないけれど、何度読んでもまた読みたくなる、僕が何かを語る必要なんてない、素敵な切ない物語です。

  • 生きてきた世界を離れることが、惜しいと思える、素敵な人生を送りたい。

  • 人を愛するということを教えてくれる絵本。愛することを学ぶために何度も生まれ変わってきた猫。唯一無二の愛に出逢えた時に、もう生まれかわらなくても良いのだと知る。深い。

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著者プロフィール

1938年、北京生まれ。絵本作家。ベストセラー『100万回生きたねこ』のほか『おじさんのかさ』、『ねえ とうさん』(日本絵本賞/小学館児童出版文化賞)など多数の絵本をのこした。
主なエッセイ集に、『私はそうは思わない』、『ふつうがえらい』、『シズコさん』、『神も仏もありませぬ』(小林秀雄賞)、『死ぬ気まんまん』などがある。
2010年11月逝去。

「2021年 『佐野洋子とっておき作品集』 で使われていた紹介文から引用しています。」

佐野洋子の作品

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