- Amazon.co.jp ・本 (258ページ)
- / ISBN・EAN: 9784061831582
感想・レビュー・書評
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赤ん坊の頃、コインロッカーに捨てられていたらしい
そんな不幸を自慢したいわけではないが
これから始まる物語にはとっかかりが必要だってんで
そいつをネタにメジャー歌手となる
生まれつき歌の才能はあったので、まずまずの成功をおさめるが
それに増長した彼は
体育が下手で、いつも兄貴に嫉妬していた惨めな過去を
すべて書き換えようとしてしまう
テレビの企画で押しつけられた母親との再会
そいつを自分の涙で美しく彩れば、なにもかも変えられるはずだった
たとえそれが本物の母ではないにしても詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
ぶっトンどる。
キクとハシのキャラクターがだんだん濃くなっていく。
下巻が楽しみ。 -
かき回してくれる
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綿矢りさと金原ひとみが、どちらも影響を受けた一冊として挙げているコインロッカー・ベイビーズ。
たしかにこれは物凄い小説だ…。
心臓が激しく鼓動し血液をそのすべてにめぐらしているようだった。
コインロッカーに捨てられ、それでも生きていく二人の少年キクとハシ。
乳児院での成長と、島での生活、そして上京してからの人生。
彼らの苦悩や葛藤、途方もない衝動にぐいぐいと引きずりこまれました。
何を思い、何を考え、何を求めて何を愛していくのかをずっと見守っていきたくなる。
恐ろしいんだけど、キクとハシの生命の力強さが救いになっています。
あのシーンで上巻が終わってしまって、下巻はどこに向かうのだろうか。
雨の描写が本当に素敵だった。 -
コインロッカーに捨てられたキクとハシの物語
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村上春樹が合わないならこっちの村上はどうだろう?という理由で読んだ。
どっちの村上も合わないなあという結果が出たが、あれから20年以上経っているので再読して確かめてみるのもいいかもしれない。