コインロッカー・ベイビーズ(上) (講談社文庫)

著者 :
  • 講談社
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本棚登録 : 5340
感想 : 505
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  • Amazon.co.jp ・本 (258ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784061831582

感想・レビュー・書評

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  • 村上龍の本を中学生以来に読んだ。「69」以来の彼の本、常々辛くて全てに噛みついてる印象。「女は赤ん坊の腹を押しそのすぐ下の性器を口に含んだ。いつも吸っているアメリカ製の薄荷入り煙草より細くて生魚の味がした。」からはじまる物語、いきなりガツンときた。実は村上春樹の書いたもんだと勘違いして手に取ったこの本、の割に彼の無駄に甘ったるい倦怠感たっぷりの印象がないと思ったら、春樹じゃなくて龍の方だったという。道理でズカズカ破壊していくわけだ。そういえば途中で一瞬出てくる10歳前後の顔に穴が空いてる少年。象の皮を貼ってそれを腐らせたいうだって、なんだか縄文時代の神様の像を思い出させた。あのアネモネを助けた子どうなったんだろう。久々にエンターテイメントたっぷりの文学を読んだ気がした。最近はそれこそぬるま湯に浸りっぱなしの日常を心理を描いたもんしかとっつかなくなってたし。ブックオフで使った100円が何倍にもなって返ってきた。

  • 【240】

  • 村上龍初読。
    コインロッカーに捨てられ、生き延びた孤児はその年キクとハシだけだった。自閉傾向のある2人は心音を聞かせる治療を受け、双子を希望する里親に預けられた2人は兄弟として育つ。キクが高跳びの大会に出場した日、ハシは家出する。東京に探しに行ったキクと里親の和代だが、和代は頭を打ち死亡する。キクは、ハシの行方と死んでしまった映画館に住んでたガゼルの言っていた「ダチュラ」を探しに上京する。アネモネに出会う。ダチュラがあるかもしれない「マーケット」でハシと再会する。ホモを自覚し、女装し、歌手になろうとしていた。
    カラギ島の近くに沈められたらしいダチュラを取る準備をアネモネと進めるキクとデビューするハシ。クリスマス、生みの親と対面する生中継を設定されるハシは逃げるが、それを探しに行ったキクはその生みの親がキクのものであったとハシに教えられる、混乱の中彼女を撃ち殺す。

  • 劇薬みたいな話。
    コインロッカーへ捨てられ、施設で育った二人のネガティブなパワーが恐ろしい。スラムみたいな暗さのある世界。
    下巻も気になります。

  • 下巻を早く読みたい。この先どうなるのか全然よめない。上巻の最後!ええーーーーー!

  • 20150817

  • 普段は推理小説でしかドキドキ出来ません。でもこれはものすごく入り込んでしまいました!推理小説以外でこんなに興奮したのは本当に何年ぶりかというほどです。途中の薬島の描写は村上節が強くて読み進めるのに少々苦労しましたが、少年期と二人が袂を分かってからは本当に入り込みました。早く下巻が読みたくてたまりません。

  • 村上龍さんの著作は、どうも苦手なんですが、又吉さんの推薦していたのを思いだして、読んでみました。やっぱり苦手だなあと実感。なんだか、胸がざわつく感じが、しんどく感じてしまうんです。年を取ったのかなあ。

  • なぜかムショーに読みたくなって再読。とんでもないエネルギーの蠢き。胸がざわざわ騒ぐ。この息苦しさからの解放はあるのか? やっぱ龍はすげーや。下巻へ。

  • 保守的な世界で生きてきた自分にとっては刺激的な世界の話。一種の憧れ。

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著者プロフィール

一九五二年、長崎県佐世保市生まれ。 武蔵野美術大学中退。大学在学中の七六年に「限りなく透明に近いブルー」で群像新人文学賞、芥川賞を受賞。八一年に『コインロッカー・ベイビーズ』で野間文芸新人賞、九八年に『イン ザ・ミソスープ』で読売文学賞、二〇〇〇年に『共生虫』で谷崎潤一郎賞、〇五年に『半島を出よ』で野間文芸賞、毎日出版文化賞を受賞。経済トーク番組「カンブリア宮殿」(テレビ東京)のインタビュアーもつとめる。

「2020年 『すべての男は消耗品である。 最終巻』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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