桜の森の満開の下 (講談社文芸文庫)

著者 :
  • 講談社
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本棚登録 : 2000
感想 : 227
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  • Amazon.co.jp ・本 (454ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784061960428

感想・レビュー・書評

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  • 昔、野田秀樹の『贋作 桜の森の満開の下』を観たことがある。この文庫の中の「桜の森の満開の下」と「夜長姫と耳男」をオマージュした演劇で、不思議な世界が魅力的だった。今回それらの短編を読んでみて、その感覚がまったく古臭くないのに驚く。豊臣秀吉や斉藤道三などの生涯をつづった歴史人物モノもあるが、不思議な印象の小編の方がより印象深かった。

  • 桜の森の満開の下も面白かったけど、夜長姫と耳男も好き。

  • これといい、梶井基次郎の『桜の樹の下には』といい、何だか桜という花には、人を狂わせる魔の力があるようです。高校生の時に大好きだった作品。

  • 安吾先生!
    実は氏の作品はほとんど全集で読んでいるので、何が何やらわかんないのだけど、これには表題作の他に夜長姫と耳男も入っているらしいので。
    究極の愛の物語。だと思っています。

  • 坂口安吾を最初に目にした作品。伝奇っぽい感触もあるが多分純文学に分類しておけば間違いはないだろう。桜というのは無条件に賞賛されるものだと思っていたので、序文からいきなりああで目が覚めるような心地がした。だからこそ余計に桜が美しく感じるという、なんとも著者にいいようにされている感覚がいい。男も女もまったく透明な人々でないのに、ラストシーンでは二人ともがあまりに美しく見えてしまう締めくくりに、この人の幻想性はすごいなあと素直に賞賛した。

  • 残酷なものや、恐ろしいものも
    また美しい。そういう力のある作品。

  • ぽろぽろ

  • 表題作について。美しい。美しいが恐ろしい。美しすぎて恐ろしい。あなたは桜の森の満開の下で、どのような情景を思い浮かべるだろうか。

  • 春になると読む本。

  • 坂口安吾の歴史小説集。私の好きな『二流の人』収録。

  • ついでに安吾も。「堕落論」が一番好きなのですが(恋愛論とかもよく引用していますが、私)有名なのはこれでしょうか。梶井の「桜の樹の下には」と一緒によく挙げられますね。このお話も大好きです。

  • 櫻の下に狂気が吹き荒れるっていうインスピレーションにしびれました。

    桜の下に死体が埋まってるって書いたのは坂口安吾じゃないんだぜー!
    モノは埋まってないんです。ただ観念が吹きすさぶんです。

  • 鬼才(なのか?)野田秀樹氏の演出でも有名な作品ですね。ポピュラーですが、安吾作品ではマイベスト。
    あたしの桜恐怖症(マジ話)は、絶対このせいです。夜桜の下を通ると、ついつい振り返ってしまいます。恐怖と耽美。男と女。罪と罰。深いです。

  • 安吾先生。ある程度おっきくなってから受け入れられるようになった、文体。凶気のさくらとなぜか印象がかぶる。

  • 「夜長姫と耳男」に中学生の時にであわなければ、今の私は居ないと思う。

  • 何度読んでも鳥肌が立つ。
    とにかく美しい。
    傑作です。名作です。

  • 日本人って桜に弱いよなー。好きよなー

  • 「毬谷 友子」が出演していた「夢の遊民社」が芝居にした元ネタ。
    これからあれが出来るのもすごいが、やはりこれからあれが出来るのだろう。

  • 洗練された安吾の世界。どこまでも抽象的な恋がこころを巣食う。

  • グロテスクだったり、色っぽかったり。でも、どこまでも透明できれい。

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著者プロフィール

(さかぐち・あんご)1906~1955
新潟県生まれ。東洋大学印度倫理学科卒。1931年、同人誌「言葉」に発表した「風博士」が牧野信一に絶賛され注目を集める。太平洋戦争中は執筆量が減るが、1946年に戦後の世相をシニカルに分析した評論「堕落論」と創作「白痴」を発表、“無頼派作家”として一躍時代の寵児となる。純文学だけでなく『不連続殺人事件』や『明治開化安吾捕物帖』などのミステリーも執筆。信長を近代合理主義者とする嚆矢となった『信長』、伝奇小説としても秀逸な「桜の森の満開の下」、「夜長姫と耳男」など時代・歴史小説の名作も少なくない。

「2022年 『小説集 徳川家康』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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