日暮らし 下

著者 :
  • 講談社
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  • Amazon.co.jp ・本 (386ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784062127370

感想・レビュー・書評

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  • 心の中の鬼は誰もが棲む。
    だけどそれと対峙して、人は生きていかなければならない。
    鬼には負けてはならない。
    それを学んだ。
    葵さんの生き方は、尊敬できない。
    佐助さん夫婦は周りの素敵な人達に囲まれて
    幸せな家庭を作って欲しいと思った。
    続編が読みたい。
    弓乃助の養子縁組後の青年期とか。

  • 前作に比べて後味は悪くないって感じました。
    誰も彼も、地に足付けて暮らしていかなくっちゃなぁ。

  • 人情って、うざったく思われがちだけど、いいモンだな・・・と思わせてくれる。

  • 内容(「MARC」データベースより)
    「過去の嘘と隠し事」の目くらましに迷って悩む平四郎。夜ごとの悪夢でおねしょをしても、必死に「謎」と向き合う弓之助。ついに「真実」が現れる…。下町時代小説、いよいよ佳境へ。

  • 2010/07/23完讀

    ★★★☆

    それにしてもいい気分だ。釣り台に乗るのは癖になる。寝っ転がって、青空を仰いで、どこへでもぶらぶらと運んでいってもらえるのだから。
    みんな毎日をこんなふうに暮らせたらいいのになぁ。
    でも、そうはいかねんだよなぁ。
    一日、一日、積み上げるように。
    てめえで進んでいかないと。おまんまをいただいてさ。
    みんなそうやって日暮らしだ。
    積み上げてゆくだけなんだから、それはとても易しいことのはずなのに、ときどき、間違いが起こるのは何故だろう。
    自分が積んだものを、自分で崩したくなるのは何故だろう。
    崩したものを、元通りにしたくて悪あがきするのは何故だろう。
    (頁367-368)

    **
    (以下有雷!)

    如果以一本人情小說而言,下卷實在很棒。但如果以推理小說的角度而言,實在不甚滿意。

    這一整卷都是在追查殺害葵的兇手,不過作者有意無意中就讓兇手提早漏餡,然後又忙著去描寫其他人的事情,最後才又回到兇手。寺子屋的晴香老師,以前曾氣憤中殺了自己的母親,因為在葵這裡聞到同樣的煙草香味(蓮枝薰),內心中的鬼ーお春就跳出來了,葵因而被殺。鋪陳了這麼多線卻留下一堆待續,兇手卻是外來的人,是一個令人難以釋懷的結局,湊屋的線還留下一些,該不會想在連載的第三集裡解決吧?

    每一個刻畫的小人物都很棒,但結局就像非得做個結尾不可的結尾,是個說服力不足的殺人事件。儘管這是一本打開就不忍釋卷的小說,以宮部さん的筆力,我想這本書去掉推理成分也會是一本好書,但反而被非得要存在不可的殺人事件纏住,造成一個很突兀的結局。

    **

    我讀了好些其他作者的時代小說,看宮部寫「江戸」的時代小說反而覺得不夠味。當然寫「人」還是寫得很不錯,但是總覺得「江戸味」不夠,時代小說的味道不足,究竟是什麼原因呢?我其實也不太清楚。或許受池波江戸味十足的作品影響太大,我也不禁開始用高標準來看其他的時代小說?和池波、藤沢甚至和我才讀了兩本的山本周五郎(光看他筆下的庶民講話就覺得厲害非常!)比起來,總覺得宮部的時代小說和這些大師還有一段距離…。

    這本書裡有兩個地方,妻子叫了丈夫「あなた」。不知道江戸時代的太太們會不會這樣稱呼丈夫?有人說這個說法起源於江戸時代,但也有人說明治時代以後才有這種用法。無論如何,這比起「おまえさん」、「おまえさま」、「旦那様」,是比較具現代感的用字,也會讓作品比較沒有那麼古風的感覺。

    (373page)

  • 2005年5月27日読了。

  • 何度となく読み返してしまうシリーズ。
    シリーズ前作の『ぼんくら』が見つからなかったので、こっちを再読。
    登場人物がもうすっかり自分の中でなじんでしまっていて、
    長屋の一角で、井筒さまやお徳さんや、弓之助ちゃんやおでこちゃんの
    どたばたぶりを眺めている気持ちになれて、ほっこりできる。
    また、しばらくたったら読み返すであろう本。
    早く続編が出てくれないかなー。

  • 2005年7月31日読了。

  • (ネタバレ)
    葵が殺された。一番怪しいと思われたおふじではなかった。もちろん、佐吉でもない。では、誰なのか?何故、葵は殺されねばならなかったのか?
    いつもながら、おでこと弓之助が大活躍。みんな勢揃いで、犯人から鬼を追い出すために、大芝居をうつ。

    「子盗り鬼」で葵の事が好きになりかけていただけに、因縁のあるおふじや湊屋関連の人物が犯人でないなら、本当に葵は殺され損じゃないか、と悲しくなった。
    色んなものが掛け違えて人は過ちをおかす。それでも、おまんまを食べて、業とか罪とか色々なものを抱えながら生きていく。これから、おでこ、弓之助、佐吉夫婦、お徳、彼らがどう生きていくのか楽しみです。彦一とお六の仲も…。

    もうすぐ、続編「おまえさん」が出るので、また読み返した。やっぱりおもしろい。

  • 「ぼんくら」続編。こちらだけ読んでも読めないことはないけれど、本筋は前作「ぼんくら」から引き続いた物語なので、併せて読むに越したことはなし。今回も連作短篇が続いた後、中篇「日暮らし」に繋がるという構造。この構成は、見事というほかない。
    やっぱりキャラクターが魅力的だなあ。前作からの引き続きキャラはもちろん、今回登場するキャラにもそれぞれ味があって、かなり引き込まれる。そして人情味溢れるストーリーもなんともいえない。特にメイン「日暮らし」での事件解決法。これには感動。弓之助凄すぎるよ。

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著者プロフィール

1960年東京都生まれ。87年『我らが隣人の犯罪』で、「オール讀物推理小説新人賞」を受賞し、デビュー。92年『龍は眠る』で「日本推理作家協会賞」、『本所深川ふしぎ草紙』で「吉川英治文学新人賞」を受賞。93年『火車』で「山本周五郎賞」、99年『理由』で「直木賞」を受賞する。その他著書に、『おそろし』『あんじゅう』『泣き童子』『三鬼』『あやかし草紙』『黒武御神火御殿』「三島屋」シリーズ等がある。

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