- Amazon.co.jp ・本 (290ページ)
- / ISBN・EAN: 9784062136051
感想・レビュー・書評
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「一瞬の風になれ」の第2巻。
再読。
あいかわらず、新二の横で話を聞いているような錯覚がある。
その時々、気持ちの全部を打ち明けてもらっているような錯覚。
いつのまにか力をつけ、陸上部の主戦力の一人となり、とても頼もしくなっている新二に少しジーンとなる。
健ちゃんのくだりでの無力感、目の前が真っ黒になるほどの絶望感は、一度読んでわかってはいても衝撃だし悲しかった。
全編を通して、谷口さんがかわいい。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
好きなものに打ち込み、心身共に成長してゆく姿が凛々しくも切なくもあり、爽快。
下巻、更に期待。 -
きっと、健一に何かが起こるだろうとは思っていたけれど、こういう形で変わるとは思っていなかった。
走ることそのものが尊いと気づけた新二は、また走り始めるのだ。 -
2011/12/24 読了
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(感想は1巻と最終巻に)
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俺はお前と駆けっこがしてえんだよ
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冬のオフシーズンを経て、高校2年生に進級した新二。冬場のフォーム作りが実を結び、スピードは着実に伸びている。天才肌の連も、合宿所から逃げ出した1年目と違い、徐々にたくましくなってきた。新入部員も加わり、新たな布陣で、地区、県、南関東大会へと続く総体予選に挑むことになる。
新二や連の専門は、100mや200mのようなショートスプリント。中でも、2人がやりがいを感じているのが4継(400mリレー)だ。部長の守屋を中心に、南関東を目指してバトンワークの練習に取り組む新二たち。部の新記録を打ち立てつつ予選に臨むのだが、そこで思わぬアクシデントが……。 -
この本は、私にとって親友のような存在。当時高校生だった私はこの本に救われ、前を向くことができた。
おそらく誰もがそうであるように、私にも自分の人生に対する後悔があった。それは何かにつけて思い出される暗い闇であり、その闇は時間をかけて私の心を蝕んでいった。正確に言えば、思い出されるという表現は不適切かもしれない。その後悔は何年経とうとも私の中で現在進行形の出来事として存在していた。
そんな私の誰にも言えぬ心の傷みを、まるで私という人間の全てをわかっているかのように理解し、慰め、檄を飛ばしてくれたのがこの作品だった。
きっとこの作品に救われたのは、私だけではないだろう。
爽やかな青春小説でありながら、人の人生を変えるほどの大きな力を持つ作品だと思う。 -
たしか、おととい読了。三部作の第二部。
健ちゃんってそういう役どころだったのか…。新二もだけど、第三部で彼がどういうふうに変わるのかも、気になる。
なんか、走りたくなるなぁ。 -
爽やか。好きです。
位置についてってことばは、未来に向かっていて、力強くて、好きな言葉だなぁと思う。 -
話に広がりと奥行きが生まれ、引き込まれるまま読みました。
重なる挫折にも、希望が途切れる事なく淀みなく緩急をつけて、
訴えかけてきます。 -
3部作のうちの第二巻。あまりの面白さに一日で読み終わってしまった。
主人公の新二は2年生になり部長に選ばれ、より高みを目指している。最初は絶対に勝てないと思っていた連にも段々追いつけるようになってきた。もっと速くなろう!と決意した矢先に不幸な出来事が起こる・・・。
この不幸な部分を読んでいるときがとても辛かった。本人にはあまりにも大きな出来事なので何に対しても嫌気がさしてしまう。
しかし、仲間の存在はやはり大きかった。どんなときでも支えてくれる仲間を作るには長い期間、苦楽を共にした者同士でないとなれないだろう。それが部活動の魅力の一つである。
そしてこの作品は陸上について事細かに書いてあるので知識の部分でもためになる。なにより自分が走りたくなる衝動に駆られる。
この本を読むと部活動に入っていた時期はとても充実していたんだな、と強く実感した。 -
健ちゃんにまさかの試練!早く次を読みたい。
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1巻を読んでから2巻を読むまでに間隔があいたので、なんだか不思議な感覚。
「あれ こんな描写だったっけ?」 -
なんとみずみずしい小説なんだろう。高校陸上部のスピード感とリズム感を見事に描いている。
最高のスパイクを買ってくれる兄。
種目変更を勧められた、谷口が無念の中、「走るの、好きなんだ」というセリフ。
卒業ミーティングで絶句して、しゃべれなくなってしまった守屋さん。
部長であるにもかかわらず、戦線を離脱してしまった主人公が部に戻るまでの軌跡。
どのシーンも、爽やかで、「がんばれ!!」と応援したくなる。そんな気持ちにさせてくれる宝箱のような小説です。 -
「ヨウイ」のサブタイトルが、この2巻の内容を良く表していると思う。
1巻を読んでから、時間がだいぶ空いてしまったのもあり、
最初は脱字が多いような感じを受けるけれど、
単純に私にとっての心地よさとは違うだけなのだろう。
後半に向かい、ぐいぐい引っ張られるのは、まるでトラックを駆け抜ける疾走感。
3巻まで、走れ!