一瞬の風になれ 第二部 -ヨウイ-

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  • 講談社
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  • Amazon.co.jp ・本 (290ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784062136051

作品紹介・あらすじ

少しずつ陸上経験値を上げる新二と連。才能の残酷さ、勝負の厳しさに出会いながらも強烈に感じる、走ることの楽しさ。意味なんかない。でも走ることが、単純に、尊いのだ。今年いちばんの陸上青春小説、第2巻。

感想・レビュー・書評

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  • 「一瞬の風になれ」第二部。
    時期としては一年生冬~二年生秋?ぐらいだろうか、約1年間ぐらいが描かれている。
    オフシーズンの地道なトレーニング、春になり新たに入部してきた新入生、新体制で挑むインターハイ予選、先輩の引退、キャプテン就任、そして兄の怪我…
    ざっくりこんな時系列、出来事で構成されている。
    全3部ということで、ストーリーの展開スピードに無理がなく、主人公の成長やその時々の心情が丁寧に描かれていて、非常に読み応えがある。
    こういう作品って、急に主人公がチート級に成長するみたいなことがありがちだが、この作品はそういうことがなく、主人公が一歩ずつ、失敗と成功を繰り返してもがきながらリアルに成長していくのが見れるので、個人的には好きです。
    さて、次は最終の第三部。おそらく引退までを描くなのだろうが、どんな結末になるのかが楽しみ。自分もこんな真剣な気持ちで学生時代部活に取り組めていたらなぁとしみじみ思う今日このごろ。

  • 健ちゃんが!!
    いつも自信に満ち溢れ、太陽のように輝いていて
    冒頭では新二に、思いを込めて最高級のスパイクを買い与え、
    ジュビロにスカウトされてからも努力を惜しまず、
    永年のジュビロファンにも歓迎され、愛されていた、あの健ちゃんが。。。

    筋肉オタクで、プロテインとチタンテープと関西弁を駆使する桃内にお腹を抱えて笑い

    イマドキの女子高生っぽさが全くない谷口若菜ちゃんの清楚な風情にきゅん♪とし

    部活を引退していく守屋先輩の誠実さと包容力に胸打たれ、感動に浸っていた矢先に

    プロの世界で輝かしい一歩を踏み出し始めていた健ちゃんを襲った悲劇に愕然とするけれど

    『イチニツイテ』では、合宿で他校の選手に声援を送ることにすら違和感を抱いていたのに
    限界にチャレンジして走ることそのものが尊いのだ、と
    走る者すべてに共感を感じられるようになった新ニに

    試練を乗り越え、ようやく心の準備をすませて
    君は今、ついに『ヨウイ』が出来たんだよ!あとは心のままに走るだけだよ!
    と力いっぱい声援を送りたくなる、第2巻。

    • マリモさん
      わぁわぁ♪早速読んでいただいてうれしいです!
      私が読んだのはだいぶ前なんですが、とても思い出深い本です。
      ベタだけど、高校生の心身の「成長」...
      わぁわぁ♪早速読んでいただいてうれしいです!
      私が読んだのはだいぶ前なんですが、とても思い出深い本です。
      ベタだけど、高校生の心身の「成長」をこんなに丁寧に描いた作品って、あるようであまりないようにも思います。
      まろんさんのレビューと引用を読んで「そうそうそうだったー!」とほろりとしました。
      3巻も駆け抜けるように読んでください!
      2012/10/03
    • まろんさん
      マリモさん☆

      娘には「ほらほら、さっさと寝なさ~い!」と言っておきながら
      昨夜3時過ぎまでこっそり灯りをつけて、読んでしまいましたよ、最終...
      マリモさん☆

      娘には「ほらほら、さっさと寝なさ~い!」と言っておきながら
      昨夜3時過ぎまでこっそり灯りをつけて、読んでしまいましたよ、最終巻!
      ラストシーンでは、真夜中なのに朝の眩しい光を浴びたような感動で
      寝なきゃ寝なきゃと思うのに、目が冴えてなかなか眠れませんでした(笑)

      マリモさんが薦めてくださらなかったら、3冊という分量に気後れして
      たぶん読み進められなかったと思います。
      素晴らしい本と出会わせてくださって、ほんとうにありがとうございます(*'-')フフ♪
      2012/10/04
  • 主人公は天才サッカー選手の弟。
    常に兄と比べられ、自分もサッカーをしていたが限界を知る。
    そこで高校から陸上を始めて・・・。
    非常にさわやかな、気持ちの良い物語でした。
    あだち充氏の「タッチ」のような感じでしょうか?
    ちなみに「タッチ」は子供に読ませようと保存していたので、全巻 持っています。
    子供には読ませたので、次は孫に読ませるために保存しようと思っています。

    この「一瞬の風になれ」は子供を含めみんなに読んでもらいたいと思います。

  • 第1部につづき、第2部もぐいぐい引き込まれた。

    2年生になった新二と連。
    先輩の最後のインターハイ予選。連はケガをしてしまい4継にでれなくなった。今まで他人のことなどどうでもいいというような態度だった連の4継に対する熱い思いがひしひしと伝わり、じ~んとした。

    3年が引退し 新部長になった新二。
    精神的、肉体的にもつらい試練を乗り越え少しずつたくましくなっていく新二の姿が瑞々しく書かれている。
    部活っていいよな~青春だな~みんながキラキラ輝いてるのがいい!!

    第3部はいよいよ最後のインターハイ。
    4継で勝つことができるのか、新二は連に勝つことはできるのか・・・
    気になる~

  • 感想は3巻に記載。

  • きっと波乱が用意されていることは覚悟していて
    それが連なのか…健ちゃんなのか…ハラハラして読んでいましたが、覚悟していてもキツかったです。やっと自分の走りに気づき始めたのに。せっかくここまで頑張ってきたのに。

    辛さを乗り越えて第3部はどう飛躍するのか。楽しみです。

  • 少しづつ力つけていく、まるでゲームで経験値が上がっていくように。こういう話は嫌いじゃない、天才は生まれながらではなく、苦しい努力を続けきる才能が天才だという事を証明をしてほしい。健ちゃんの怪我気になる。

  • 神谷、連、桃内、仙波

  • ナイス青春

  • 感想やらなんやらは第三部にて。
    20120514読了。

  • 新二たちも2年になり、後輩も入り、新二は部長になる第2巻。

    若菜に相談を持ちかけられて、新二が自分の恋心を意識し始める過程が読んでて楽しい☆
    (やっぱり人のイロコイ話は楽しいなぁ)
    引き継ぎ時は、泣かない守屋さんの涙にうるっとき、泣きながらも1時間以上しゃべる浦木さんに苦笑。
    この本に出てくるキャラは、みんな大好きだー!

    新二の兄、健一に起こった出来事が意外な展開でびっくり!これからどうなるんだろう、ドキドキ。
    新二も連に追いつく事が出来るスタート地点に立てたようで、ほっとひと安心していた時だったのに。
    うー、3巻が早く読みたいです!!

  • あたしはこの作品を読んでいただけなのに、なんだか涙の出るツボでも押されたかのような感覚で、うっすら涙が、、、こらえきれなかった。陸上の、4継の、競技の緊張感とか、あたしなんか味わったこともないのにリアルに伝わってくるし、どこか共感できたりして、心地よい。主人公と他のいろんな登場人物との、人間同士それぞれのつながりが、とても好きだと思った。人としてのつながりというより、魂とかその辺の、深いところでつながっているようで、じんとくる。

  • 一瞬の風になれ2巻です。
    最近陸上小説ばっかり読んでいる気がします。
    陸上…もっとも苦手なスポーツです。

    2巻は個人的に1巻より好き。
    うるってくるシーンが何箇所かあります。
    あのやる気ない連の4継に対する思い。
    守屋先輩の引退。
    健ちゃんの事故。
    鳥肌が止まらなくなりそうでした。
    連はいいとこもってきますね〜さすが!
    最後のかっけことかもジーンときました。
    クールなのにみっちゃんに週一で3食のレポート出してたりするギャップが…たまりません!笑
    新二と連の信頼関係がすごく好き。

    やっぱり部活っていいな〜。
    無理だけどもう1回高校時代戻って部活したい!
    2巻は青春っぷりがやばいです。
    あとみっちゃん(先生)がまたすごくいいんですよね。
    部の話やコンプレックスの話はすごく共感できました。
    みっちゃんのような生徒に光を与えることが出来る先生になりたいと思いました。

    健ちゃんが気になる…!
    このまま3巻も読みたいと思います。



  • 図書館にて。
    面白かった〜!!最高っす。
    鈍足の私でも、一緒にどんどん速く走れていく気がして
    夢中になって読んだ。
    推理物のように犯人が気になるわけでもないのに、
    読んでいたくて仕方なかった。
    売れている本、ってだけで今まで手に取らなかったことを
    心から後悔。

  • 青春4継ストーリー。

    バトンを繋ぐってすごいことだ。

    走ることもそうだけど、先輩から後輩へ、そしてさらに後輩へ、
    バトンと一緒に心が繋がっていく。


    とても読みやすい本なので、大人はもちろん小学校高学年児童でも読めるかも。
    読み始めたら、ダダダーーーと一気に読めますよ。

  • 泣きそうになった。とにかく熱い!一生懸命さが伝わるし、そしてまたこの本を読んで自分も主人公のように頑張っていた時期を思い出したのと同時に、また頑張ろうと思えるようになった。本当にいい本だ。第二部は高校二年の話が中心で、主人公の成長が嬉しく、またもっともっとその世界に浸っていたいと思った。

  • 読みやすくて面白いのですぐに読み終わりました。
    続きが楽しみ。
    早い方だと1日で3冊とも読めるかも

  • 高校で陸上デビューの青春ドラマ。練習の成果が出てインターハイを目指そうとする中、波乱万丈に遭遇してしまう。逆風にさらされながらも仲間と分かち合って苦難を乗り越える姿に感動しました。

  • 3.5

  • 自分の記録用にストーリーのほぼ全部のあらすじ描書いてます

         ↓

    兄の健一がJリーグに入るとともに,家を出る。
    谷口若菜から、中距離に変わろうと思うと相談され,薦める。
    神谷新二も連も、2年になり、桃内など後輩が入ってくる。と、ともに先輩は引退していく。
    新二は、3年生たちから部長に任命され、春高陸部の部長としてメンバーを見るようになる。
    (とはいえ、新二は結構ちゃんと周りを見てる子だったからね。それもあって任命されたんであろう)
    インターハイ予選で、連が怪我をする。
    でも走ると言い出すのをみんなで止める。
    4継(リレー)は、予選敗退。それでも、連の休場は正解だったとみんなは考えていた。
    恒例のバーベキューで、肉を安く売ってくれたみっちゃん(先生)の陸部時代の同僚に聞いた、みっちゃんの過去。
    谷口若菜と、健二の試合を見にいく。
    ほんのり恋愛要素はじまる?
    健二や連のような,天才肌を見て自分も追いつきたいから死ぬほどしんどい個人メニューを作ってくれと先生に頼むが、先生はその必要はないと。
    ただ、少ししんどめのメニューを作ってくれた。
    夏休み中なので水泳なども取り入れ、個人的でなく希望者には部員全員できるように。でも、脱落していく。連なんて,プールに遊びに来たみたい。
    新人戦が始まる。
    途中で入る健一の交通事故情報に戸惑う。
    よりによって、なんで健ちゃん。俺だったらよかったのに
    と、落ち込んで部活に出られなくなる。
    ある朝,学校に行こうと家をでると、谷口若菜がいて、次の駅伝,応援に来て欲しいと言われる。
    ずっと部活に出てない自分がいくのか?いや、部長としていかなきゃ?でも?
    部のバスには乗らず個人で私服で応援にいく。走ってる春高選手が新二をみて、にっこ笑って走っていく。
    新二は,やっと泣けた。健一が怪我をしてからずっと泣けなかった。でもいま、蛇口が開いたかのように泣けた。
    そこに連がきた。
    「お前がいないと、つまらない。お前とかけっこがしたい」
    あんなに天才的に早く走る、憧れの走りをする連の走りを「かこっこ」って。
    でも、ちっちゃい頃からずっと二人は走ってたなー。競争じゃなくても,走ってた。歩くなんてなかった。
    新二は、涙が止まったらみんなのところに行く、と言った

    2年になって、新二くんは確実に色々成長している。守屋達が部長に任命するのもわかる。
    この子はちゃんといろんな子を観ることができるし、責任感も人望もある。
    連との関係もいいなー。
    男子だから、そんなにベタベタしないけど、唯一無二の親友って感じるし、信頼もしている。
    互いにピンチの時はフォローしあえる。

    3巻も図書館にあるようなのでさがしてきます

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著者プロフィール

1962年東京都生まれ。1989年、「サマータイムで」月刊MOE童話大賞を受賞しデビュー。『イグアナくんのおじゃまな毎日』で98年、産経児童出版文化賞、日本児童文学者協会賞、99年に路傍の石文学賞を受賞。ほかの著書に『しゃべれども しゃべれども』『神様がくれた指』『黄色い目の魚』日本代表リレーチームを描くノンフィクション『夏から夏へ』などがある。http://www009.upp.sonet.ne.jp/umigarasuto/

「2009年 『一瞬の風になれ 第三部 -ドン-』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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