わたくし率 イン 歯ー、または世界

著者 : 川上未映子

• 講談社 (2007年7月26日発売)

感想・レビュー・書評

[Aaa**さんの感想 · 2011年11月4日]

単行本で読んだ時は川上未映子さんが芥川賞受賞されたとき、
そのときはさっぱり意味わからなかったし、まず読めなかった。息つく暇もないその文章に圧倒されただけだった。だけど今は川上未映子さんの文章にもなれ、その句読点の使いかたもすき。
選考で川上弘美さんが妄想話で終えて欲しくなかったとあったけど、わたしは好きです。このぐちゃぐちゃな感じ。過去にしがみついておかしくなっちゃった感じ。わかるなー

[ぱくすぃーどさんの感想 · 2011年10月18日]

一人称の叙述と彼女の書く日記で独特の世界観に進んでいって。
相変わらず奇抜な関西弁並べやがって、面白いけど、こういうのかいときゃ読者が喜ぶみたいなトリッキーなのに騙されないからねーとか冷めつつ、やっぱり喜んでしまう。

そして中盤からの加速。というのか減速というのか。
創り上げた世界観、ひっくりかえしていきます。

えげつないけど、すごい。
後味よくないです。醜い。
ルナティックな人間のなかみから見る世界とは
かくも歪んでいるのか!!ってゆー。

読む覚悟のあるひとは、きちんと読んでみましょう。
哲学がたくさん隠れてます。

[sparrowhawkさんの感想 · 2011年10月18日]

風邪の最悪体調で読んだら妙なグルーヴ感。

[yamamoto-masaakiさんの感想 · 2011年9月19日]

川上未映子さんって関西弁で書いちゃうから、度肝抜かれました！（汗）
自分は関西出身なので、読みやすかったです☆

自我はどこからを問うた小説。
脳？それとも細胞？主人公は”歯”ではないかと言いだす。
歯は年齢推定にも使われるし、大体、歯ではないことは証明できてない以上、歯としてもいいだろうと豪快な展開にびっくりした。
その勢いのまま、クライマックスを迎える、スピードある展開と不思議な感覚に襲われる本作品は読んでて、次作品もよみたくなった。

[yfuさんの感想 · 2011年9月10日]

主人公なんか気持ち悪い感じするな～と思っていたら、やっぱり「気持ち悪い」で正解だったことに安心。
いや別に安心はしないか。

内向的な人が、悩んで悩んで、悩みつくしてぐちゃぐちゃしてたら、
いきなり他人に怒られてあっさり開眼、みたいな話。話がふたつ入ってるけどどっちも。

でも人の意見聞くのって大事だなー、と思った。
特に年かさの女性に相談すると、スパンっと解決することがあるよね。たまに。
うじうじしがちな私にはそういうのが大いに必要です。

ということを思った本でした。
…途中から本の感想ではなくなっている気がする

[piu_serenoさんの感想 · 2011年9月3日]

2011/09/02　読んではみたけど、エッセイよりさらに文章もプロットも乗り切れなかった。

[yurinippoさんの感想 · 2011年8月8日]

言葉のリズムが楽しい。私も5歳くらいの時にこういうこと考えて、人に言っては怪訝な顔されてたのでよーくわかります。もう奥歯でいいよ、奥歯で。

[hariorioさんの感想 · 2011年5月25日]

最近読んだ本の中でいちばん印象に残っている本。
まず書き出しからしてぐいぐい持ってかれる。
テンポがいい上に独特の関西弁がかぶさってあっというまに川上さんの世界の中って感じ。あの文章の区切り方がまた！
読み終わってしばらくは川上節が抜けませんでした＾＾笑

話も怒涛の展開で、最後らへんはまさに「衝撃のラスト」！！
なんだかいろいろ考えさせられるような、いや逆に考えずに読めばいいのか、もはや何がなんだかよくわからないんだけどもとにかく脳内にガッツリ残ってくる作品です。

読後、もやっとイヤ～な気持ちになることまちがいなしなので、苦手な人はホンマに苦手かな、ということで★４つ。

[kesaranbasaranさんの感想 · 2011年5月19日]

よみづらかった、世界を見る目は、自分の子供の感覚と似ていて、痛くて、すこし救われた。

[seanさんの感想 · 2011年4月8日]

ほんと訳分からん、と思いつつ読みながら
突然投げかけられる他人からの目線
そういうことかと納得し、あまりの悲惨さが惨すぎる

著者プロフィール

大阪府生まれ。2007年、デビュー小説『わたくし率イン　歯ー、または世界』で第1回早稲田大学坪内逍遥大賞奨励賞受賞。2008年、『乳と卵』で第138回芥川賞を受賞。2009年、詩集『先端で、さすわ さされるわ そらええわ』で第14回中原中也賞受賞。2010年、『ヘヴン』で平成21年度芸術選奨文部科学大臣新人賞、第20回紫式部文学賞受賞。2013年、詩集『水瓶』で第43回高見順賞受賞。短編集『愛の夢とか』で第49回谷崎潤一郎賞受賞。2016年、『あこがれ』で渡辺淳一文学賞受賞。「マリーの愛の証明」にてGranta Best of Young Japanese Novelists 2016に選出。2019年、長編『夏物語』で第73回毎日出版文化賞受賞。他に『すべて真夜中の恋人たち』や村上春樹との共著『みみずくは黄昏に飛びたつ』など著書多数。その作品は世界40カ国以上で刊行されている。

「2021年 『水瓶』 で使われていた紹介文から引用しています。」