- Amazon.co.jp ・本 (170ページ)
- / ISBN・EAN: 9784062153638
感想・レビュー・書評
-
「幸せ最高ありがとうマジで!」
本当に幸せな人ならば絶対に吐かないこの台詞。
他人を巻き込み、不幸へと追い詰める、自由奔放な悪魔のような女。
どれほど平和で善人であっても、不幸は風のように理不尽に訪れる。
白日の下に晒されるグロテスクな生々しい人間たちの秘密は、
やはり同じように人間である私たちにとっても痛ましい。
狂気に潜む繊細な心こそ、恐ろしい現実を連れてやってくる。
その現象に理由などない。
理不尽極まりなく、人間味溢れる毒々しい一冊。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
ホント最高!
本谷有希子万歳!!!!!
明るい人格障害か。目指そう私も。
『病むなら病むで元気に病めばいいじゃない!』
という言葉がすごくね。なるほどって思ってしまった。
リスカに対する考え方は私もそう思います。
メモしたい言葉がたくさん。
これ本当に舞台で観たかったなー。
永作さんの生の声で明里の台詞が聞きたかった!
良い本です。 -
同名でパルコ劇場をはじめとしたいくつかの劇場で公演された芝居の戯曲。
とある新聞配達所に、ぶちキレちゃった女がやってきて配達所内の人間関係をひっかきまわす、ぶっとんだ内容だ。出てくる人物、全員が全員、どっか振り切れちゃっていて普通じゃない。読んでいると、もう、普通って何よ?という気持ちになってくる。
本谷有希子の芝居って観たことがないけど、どんな雰囲気なんだろう。
このぶちキレ女を永作博美が演じた、というのも想像を超えていて(でも意外にはまり役な気がする)観てみたかったなぁ、と思う。 -
今回読んでわかったのは、
私はこの人の書く登場人物の開きなおりっぷりが嫌いなんだな、ということ。
それはそのまま、作者の開きなおりっぷりでもあるんだろう、きっと。 -
公演観たかったマジで!
-
独特の発想、脚本なので、配役が記してあり、非常に興味深かった。どのくらい引き込まれたかというと、あやうく電車を乗り過ごしそうになるぐらい。
表紙写真は永作博美。彼女には見えないぐらい役に入っている。
以前の教員ものと同じぐらいのインパクトがあった。 -
僕にとっては初めて読む戯曲なんですか、それにしても装丁が昭和の社会派青春人倫小説みたいですね、ってそんなジャンルないけど、パッと見、内山理名かなと思ったんですけど永作さんでした。
さくさくっと書かれているのでさくさくっと読めます。おそらく演劇を見てみないと半分以上わからない部分があるのでしょう。演出についての記述が極めて少なかったので、現場の演技が気になります。なんかハッピーになれました。全肯定する気は金輪際ないだろう作品なのに。 -
生きていく強さであったり、有事に人(特に家族)はつながるという希望。絶望に裏打ちされた、希望。