天才! 成功する人々の法則

  • 講談社
3.66
  • (162)
  • (251)
  • (232)
  • (55)
  • (22)
本棚登録 : 2598
感想 : 313
本ページはアフィリエイトプログラムによる収益を得ています
  • Amazon.co.jp ・本 (354ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784062153928

感想・レビュー・書評

並び替え
表示形式
表示件数
絞り込み
  • 【内容】
    俗に、天才と呼ばれる人々は本人の力だけで、大成功を得られたわけではない。
    周りの環境に左右される。
    知性(IQ)も一定以上であれば、それ以上は環境に左右される比率が高くなる。
    才能は必要だけど、才能だけでは成功しない。
    例えば、カナダのアイスホッケー選手が成功するには、生まれ月が早いほうが才能を伸ばしやすい。
    カナダでは少年のチーム編成を1月1日で年齢を区切る、1月1日生まれと12月31日生まれには1年の差異があり、少年時代の1年の差は体格に大きく影響する。体格の大きい少年がより早く機会を得ることで才能を開花させていく。
    逆に、IQ195と高い知性を持ち合わせていても、環境に恵まれないと、大学に入っても成功できないことがある。

    【得たもの?やってみること】
    子供には機会が必要。
    何をどうすればいいかわからないけど、自分の子供に機会を与えたい。

    【感想】
    言われてみれば、だけど、考えたことがなかった事実。
    才能がある程度でも、機会があれば成功できると思うか、才能があっても機会がなくちゃ成功できないと見るか。
    自身に当てはめると、才能だけではだめということはわかるが、機会って自分ではどうにかできないのでは?
    機会(環境)に恵まれないと、頑張っても成功できない?
    事実だろうが耳が痛いな。

  • 成功するフレームワークを紹介

    天才なんていないというグラッドウェル

    成功 ≠ 天才・才能

    を多くの例えや調査を繰り返し証明している

    中でも「1万時間」のフレームワークは面白かった

  • バイオリニストの調査において、世界レベルの実力を持つ学生達の練習時間が1万時間に達したということである。一方で、アマチュアのグループではその半分以下の練習時間だったそうだ。ピアニストにも同じ傾向が見られるらしい。その中には、他の人より少ない練習時間でトップレベルの実力を出した者もいなければ、練習時間が多いにも関わらず成果が出なかった者もいなかったそうだ。特に頂点に立つ人間は、他の人よりも圧倒的な努力を重ねていたらしい。要は熱心に努力するかどうかが大切だということである。

    それから、1万時間という数値は他の分野にも適用されるらしい。何の分野であれトップレベルの実力をつけるには1万時間が必要なのだそうだ。ビル・ゲイツも中学・高校の頃から相当な時間をプログラミングとコンピュータに費やしていた。イーロン・マスクも同様のことを言っていた。1万時間の間何かに熱中し続けることは容易ではない。これを才能と呼ぶなら、確かに才能なのかもしれない。

  • はっときたり、考えさせられたり…気づきが多い1冊。反対に言えば、気づきが多すぎて読み終わる頃には「何に気づいたんだっけ?」というアホな事態に。

  • どんな才能や技量も、一万時間練習を続ければ“本物”になる。天才の中で、「成功」している人はどんな人なのかを解説する。

    プロローグ ロゼトの謎

    第一部 好機
     第一章 マタイ効果
     第二章 一万時間の法則
     第三章 天才の問題点 その一
     第四章 天才の問題点 その二
     第五章 ジョー・フロムの三つの教訓
    第二部 「文化」という名の遺産
     第六章 ケンタッキー州ハーラン
     第七章 航空機事故の“民族的法則”
     第八章 「水田」と「数学テスト」の関係
     第九章 マリータの取引
    エピローグ ジャマイカの物語

  • 天才は才能ではなく偶然と環境が作り出す。非常に面白い考察だし、それがデータからも現われている。中でも1万時間の法則は非常に納得。ただ2部はちょっといまいちだったかな。それでも本全体の評価としては面白かったです。

  • 時代の環境や文化の視点から天才と呼ばれる人たちについて述べられた本。その人自身の能力、努力だけではなく、その時代や文化が後押ししていることが分かった。そういう点で考えると、その好機に巡り会えるのも奇跡であり天才と呼ばれる人たちはなるべくしてなったんだと思う。
    一方で天才であっても好機に巡り合うことができないケースはとても悲しいことだと感じた。

  • マルコムは三冊目だけれど、膨大な資料、調査に基づく考察がすごくおもしろい。
    「天才」はどのように生まれるのか?
    常識が覆される。
    子育てにも生きるな、と。

  • 天才! 成功する人々の法則/マルコム・グラッドウェル/2012.5.28(18/97)
     成功は社会やシステムによって決められる。EX)日本は4月生まれに近いほど、米加では、1月生まれに近いほど。
     マタイ効果:誰でも持っている人は更に与えられて豊かになるが、持っていない人は持っているモノまでも取り上げられる。=成功している人は特別な機会を与えられる可能性がもっとも高く、さらに成功する。チャンスの差、わずかなアドバンテージが将来を左右する。=累積するアドバンテージ
     成功者とそうでない者を決めるにあたり、社会が非常に大きな影響を及ぼしている。
     圧倒的に沢山の努力を重ねているか否か。天才になるために必要なトレーニング量=一万時間
     好機が与えられているか否か。同じような好機があっとしても、その好機のタイミング次第で、成功が大きく分かれる。(EXビルゲイツが早く遅く生まれても、成功はしない)=親、先生、時代等々たった一人では成功しない。
     成功した一部の人は、当時うまくいっていた人々の仲間に加われなかった、加わらなかったからこそ、成功できた。
     IQと成功の関係が成立するのは、あるい程度の段階まで。全員が利発な少年だった場合は何の役にも立たない。
     実践的知能:誰に何を言うかを理解し、どのタイミングで言うか、そしてどのように言えば最大の効果があるかを承知している。物事の進め方を知っている。
     共同育成:中産階級の親業のスタイル。積極的に子供に才能や考えや技能を育み、評価する。⇔貧困家庭:自然な成長による結果を待つ。
     文化的優位点。
     親の職業と属する社会階級
     人口の谷間の優位点。
     数学は忍耐。能力ではなく態度。
     成功とは、人間が自分のために行う決断や努力の単純な総和ではない。むしろ、贈物である。成功者は、好機を与えられた者、そしてそれをつかむ強さと平常心とを兼ね揃えた者。(EX、アイスホッケーのプロは一月生まれ、ビルゲイツは、タイミングの良い年に生まれ、中学校でコンピューターという贈物を得た、ビートルズは、ハンブルクで演奏しまくった機会を与えられた。)歴史、社会、好機の産物。
     天才は本人の才能だけでなく、才能を開花さえるために至った経緯がもっとも重要。=努力すれば必ず報われる、のではなく、環境要因もある。

  • 北米では、1月生まれのアイスホッケーや野球選手はプロで活躍できる。ビートルズの成功は無名時代のハンブルクでの演奏があったから。ビル・ゲイツにとって生まれた年、当時は極めて珍しかった中学校でのコンピューター端末を使い放題できた環境が幸運をもたらした。環境が天才を作り出す。もちろん本人が優れていることは重要だ。しかし極端に飛びぬけている必要はない。事実IQが190でも人生が上手くいくとは限らない実例がある。様々な周囲の手助けや偶然と環境がヒーローを作り出すのだ。その他、重大な航空事故の発生は副操縦士が操縦している場合より機長がしている時が圧倒的に多い。それは機長に強く命令できる副操縦士が少ないから(副操縦士が操縦しているなら、機長が強く誤りを指摘でき、重大な事故にならない)である。とか、数学が得意な国は数字の発音が容易で、水田(麦作に比べはるかに手間とノウハウと時間が必要)の文化がある東アジアの国である。アメリカで低所得者地域にも関わらず、数学の成績が良い中学の秘密は授業時間と宿題量と夏休み学習量がとても多い(著者いわく水田方式学習)ためで、地域の殆どの両親は大学を出ていないが、生徒の80%が大学に進学できている。などなどこの本を読めば人間には環境がいかに大切であるかが判るのである。

全313件中 91 - 100件を表示

著者プロフィール

1963年イギリス生まれ。
カナダ・トロント大学トリニティカレッジ卒。
『ワシントン・ポスト』紙のビジネス、サイエンス担当記者を経て、現在は雑誌『ニューヨーカー』のスタッフライターとして活躍中。邦訳には『天才!』『ニューヨーカー傑作選』ほかがある。

ある製品やメッセージが突然、爆発的に売れたり広まったりする仕組みを膨大な調査とユニークなフレームワークによって解き明かした最初の著書『ティッピング・ポイント』(邦題『急に売れ始めるにはワケがある ネットワーク理論が明らかにする口コミの法則』)、人間は、長時間考えてたどり着いた結論よりも、最初の直感やひらめきによって、物事の本質を見抜くという仮説を検証した2冊めの著書『ブリンク』(邦題『第1感 「最初の2秒」の「なんとなく」が正しい』)は、いずれも世界で200万部を超える大ベストセラーになっている。

「2014年 『逆転! 強敵や逆境に勝てる秘密』 で使われていた紹介文から引用しています。」

マルコム・グラッドウェルの作品

  • 話題の本に出会えて、蔵書管理を手軽にできる!ブクログのアプリ AppStoreからダウンロード GooglePlayで手に入れよう
ツイートする
×