天才! 成功する人々の法則

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  • Amazon.co.jp ・本 (354ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784062153928

感想・レビュー・書評

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  • OUTLIERS(THE STORY OF SUCCESS)
    天才!成功する人々の法則(マルコム グラッドウェル、勝間和代訳)
    天才、生まれながらの天才なんてい無い。
    たった一人で成功した者はいない。ビルゲイツやスティーブ・ジョブズも1950年代に生まれて、コンピューターにであって今がある。天才は才能に恵まれて、環境や出会う人に恵まれ、10000万時間の努力ができて初めて天才と呼ばれる人が生まれるのだ。
    成功者、天才は歴史と社会、好機と遺産の産物である。
    成功した人は自分が努力したからと思ってる人が多いが、努力しても成功出来なかった人は多い、本人の努力はもちろん必要だが、環境、時代背景、周囲の人に、祖先に支えられて初めて成功するものである。
    成功者の『努力と個人的資質が全てを決める』という考え方は間違っている。
    どんなに個人の能力が高くても環境が悪い時就職氷河期に当たった人達はその後不遇な人生を送ってる人は多い。これが現実だ。
    全て本人の努力不足と言う人は傲慢だ。
    そしてどんな天才もモーツァルトもビートルズも『1万時間』のスキル習得のための時間は必要であった。生まれてすぐに全て出来たわけではない。この『長期にわたってトレーニングを積める機会』こそが、『並外れた好機』なのである。今の若者にこのチャンスが失われている事が問題なのだ。
    どんなにIQが高くても父母が貧しかったり、理解がなくそれを発揮する機会が与えられなければ、成功するチャンスは減るだろう。
    我々が出来ることはそのような若者のチャンスを減らさないよう、むしろ増やしていけるようにする事だろう。能力が有っても機会に恵まれない若者を救う『ミスター•チャンス』
    (タイガーマスクみたいな)になる事が必要だ。
    我が国では今、相対的貧困家庭(年収が全国民平均の年収の中央値の半分に満たない家庭)に生まれる子供は全体の15%もいる。これが母子家庭に限っていえば、なんと60%にも達している。他の国にも貧困家庭に生まれる子供はいるが、主要OECD諸国で唯一税金の再配分後でも貧困率が上がる国となっている。これはおかしい話だ。 

  • 成功者は本人の才能もさることながら努力(1万時間)や環境(文化)や支援者(理解者)、さらには生まれたタイミング(学年末や時代)など外的な要因も無視できないほど重要だという点をデータを使いながら解説した本です。翻訳は、同性婚で話題を集め、最近離婚を発表して世間を騒がせたカツマー。

    特に第1章から8章まではとても興味深い考察が展開されています。
    例えば、天才だった2人の人生の差・・個人指導官を毒殺しようとして精神病院にまで入れられたオッペンハイマーが最終的には成功と名声をつかむのに、もう1人の天才クリス・ランガンは母親が奨学金の申請を忘れたために放校され日陰で生きている・・の話は悲しい。(P109)
    また、大韓航空の異常な事故率の原因からわかったコミュニケーション能力の重要さ(P208)は面白かった。
    韓国の権力格差指標は高く(上下関係のこと)、福操縦士が上司の操縦士や無愛想な管制官に遠慮して問題点を明確に具申できないという恐るべき事態が明らかに。(P214)
    燃料切れで緊急事態で着陸したいときにも管制官に「燃料がなくなりつつあります」という悠長な報告を副操縦士はしたのだが、もしこれがアメリカ人なら愛想の悪い管制官には「マダム、前世で僕と結婚していましたか?」とジャブを放ち、着陸順を後回しにされるようなら「いいから聞け、着陸しなきゃならんのだ」と明快な意思表示をするだろう。(P216)

    ある仮説から真実に近づこうとする作業は、著者の得意分野のようで、本書で例示されるサンプルも面白く一気に読めます。一読をお勧めします。

  • わかりやすくて面白い。エピソードが多すぎて本筋が見えにくくなるところはあるけれど、仮説として十分に興味深いし納得感もある。大韓航空のくだりは、ドラマのような描写と繰り返しの強調で印象的。チャンスという概念も少し変わった。「急に売れ始めるには〜」より圧倒的に読みやすくて面白く感じた。
    解説が長めで、勝間さんの気合いを感じた。

  • 名作なのかもしれないけれど、個人的にはハウツー本でもないし、今後に活かせるものを感じなかった。データも、極論なように感じる。
    具体例が多くて(そして無知なのか名前も知らない人たち、、)途中から飽きてしまった。

  • 「〈誰でも、持っている人は更に与えられて豊かになるが、持っていない人は持っているものまでも取り上げられる〉」

    天才に共通するのは何かに焦点を当てた本。スポーツマンとして成功するためには、年度の早めに生まれる必要がある。小さいことは、1年で肉体的も知的にも大きく成長する。だから、日本で言えば、4月生まれが有利で、3月生まれは圧倒的に不利だ。そして、体格がより成長しているものは特別レッスンを受けられ、その中で才能があるものはより伸びる。3月生まれでは才能があってもそれを開花させてもらえない。

    環境が大事なのはとてもわかった。そして、環境が整えられている前提で、人より努力する必要がある。それが1万時間の法則だろう。

  • スポーツ選手に一月生まれが多い、というのは大変にわかりやすい例だが、水田と数学テストの関係、になると、煙に巻かれた感が。天才は自分の成功は努力の結果と思いたがるフシがあるが、環境要因が大きく作用するということかな。

  • 努力ですな、やっぱり大切なのは。

  • 何度も読み直してしまった。膨大な統計、ダイナミックな仮説と検証そして何より著者の心意気「世の中を少しでも良くしたい」がひしひしと伝わる一冊。グローバル化って具体的にどういうこと?英語で会話すること?そんなテーマからも前提にしたい良書です。

  • 天才と呼ばれる人たちによる「成功」は、個人の実力だけなのか、それとも、社会やシステムによるものなのか、非常に興味深い一冊でした。

    特に「1万時間の法則」と呼ばれる理論はかなりおもしろい。なんでも、その道に精通するには、1万時間を練習や鍛錬で費やさなければなだないという説です。社会システムによって作られた環境によって、天才と呼ばれる人たちは、この1万時間をクリアしていく条件を、他の人よりも人生の圧倒的に早い段階で与えられることになる。

    故に、マタイ効果と呼んでいる現象が起こるようです。

    誰でも、持っている人は更に与えられて豊かになるが、持っていない人は持っているものまでも取り上げられる。(マタイによる福音書25・29)

    最近頻繁に思うことですが、

    自分の長所を煮詰められなくなるまで濃くあぶりだすことが重要なんだろうなと。
    人生濃ゆ~く行った方が、いいんだと思います、やっぱり。

  • アウトライター・・・初めて目にした言葉である。 桁外れ、それも良い方に桁外れた才能を持っている。 一種の天才であるが、それは成功を全て意味するものではない。 「生まれながらの天才などいない」

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著者プロフィール

1963年イギリス生まれ。
カナダ・トロント大学トリニティカレッジ卒。
『ワシントン・ポスト』紙のビジネス、サイエンス担当記者を経て、現在は雑誌『ニューヨーカー』のスタッフライターとして活躍中。邦訳には『天才!』『ニューヨーカー傑作選』ほかがある。

ある製品やメッセージが突然、爆発的に売れたり広まったりする仕組みを膨大な調査とユニークなフレームワークによって解き明かした最初の著書『ティッピング・ポイント』(邦題『急に売れ始めるにはワケがある ネットワーク理論が明らかにする口コミの法則』)、人間は、長時間考えてたどり着いた結論よりも、最初の直感やひらめきによって、物事の本質を見抜くという仮説を検証した2冊めの著書『ブリンク』(邦題『第1感 「最初の2秒」の「なんとなく」が正しい』)は、いずれも世界で200万部を超える大ベストセラーになっている。

「2014年 『逆転! 強敵や逆境に勝てる秘密』 で使われていた紹介文から引用しています。」

マルコム・グラッドウェルの作品

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