- Amazon.co.jp ・本 (498ページ)
- / ISBN・EAN: 9784062155106
感想・レビュー・書評
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長い、そのわりには大したストーリーでもない・・・。
近未来の生活を扱っているのは興味深いものの、ちょっとだれます。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
単純な火星探検の話でなく、宇宙船内の心理状態だったり、初の火星有人船とその政治利用だったり、大統領選挙の工作が複雑に展開するのだが、じくじく暗い話が続く
火星探査はもっとスカッと壮大に展開てもらいたい -
読むのは『決壊』に続く2作目。どちらも時代のテクノロジーと人間との関係をうまく切り取っているのと、文章が小気味よいのが印象的だった。今作は子供のいる父親として感傷的だったり感動的だったりもした。
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初の有人探査飛行の成功。
この大々的な成功には影があった。
乗組員の精神異常…
女性乗組員の妊娠…
果たしてその相手は…?
宇宙船という閉鎖空間で起こる人間と人間の共存と摩擦。
現実的な未来描写によって描き出される作中の雰囲気は一読の価値あり。
一つ残念なのが、
物語の主軸が実は大統領選挙であり、
火星探索飛行は一つのスキャンダルとして扱われてるに過ぎない印象が残る。
宇宙船内などの描写はあまり多くなく、SF的展開や宇宙の表現が見たい人、好きな人にはあまり好まれない可能性がある。 -
2/23
ちょっと面白すぎるんじゃないでしょうか。
通底する問題意識を、時代を進めることで顕在化/偏在化させている(ネットと顔の問題)。
ディヴ(dividual)の使い分け、可塑整形や《散映》といった技術を登場させて(それが可能な、という意味での時代設定が上手いことをふれつつ)、しかしより身体的な、individualな関係づくりを目指す。 -
問題作「決壊」の後に宇宙飛行士の話とは・・・平野啓一郎の懐の深さに脱帽です。壮大な火星探索の話だと思ったら船内のクルー達の心の襞を一枚一枚剥がしてゆく素敵な心理カウンセリング本でした。
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2033年、人類で初めて火星に降り立った宇宙飛行士・佐野明日人。しかし、宇宙船「DAWN」の中ではある事件が起きていた。世界的英雄となった明日人を巻き込む人類史を揺るがす秘密とは?愛はやり直せる。
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個人的には苦手な分野の本で、時間がかかりました。
もう1回読み返してみると、かなり面白く読めると思います! -
なんてみじかいタイトル。
-100118 -
まだ消化しきれていない。
それなのに、5★にしたのは「平野啓一郎」だから。
わたしは、この作家さんが好きなのだ。
近未来の姿として、社会は複数のカメラによって監視・記録されていて、その記録を誰でも見ることが可能。
ある特定の人物の姿を追うことも出来る。
ある人と別れた後に、誰と会っているのかを、どんな顔で会っているのかを調べることが出来る。
その未来の姿は、怖くもあり、自然であるようにも感じる。
家族と話しているときの私と、
会社にいるときの私、
学生時代の友達といるときの私、
好きな人の前にいる私。
肉体はひとつでも、
一緒にいる人によって表情や態度は変化している。
誰と接していても、同じであるということは、未熟であり、
その場その場のコミュニティに合わせて態度を変えることは
大人になるにつれて、身に着けていく所作のひとつだ。
大切なのは、考え方や取り組み方等、
自分を形成していると自分自身で認識しているものを
変化させないことだと感じた。
☆留めて置きたい☆
・複数の分人dividualが合わさって、個人individual。
・悪いことを告白するよりも、
恥ずかしいことを告白することの方が難しい。