日本中枢の崩壊

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  • 講談社
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  • Amazon.co.jp ・本 (386ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784062170741

感想・レビュー・書評

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  • 著者は古賀茂明。
    経産省大臣官房付。公務員制度改革を訴え続けた。

    結構広告されてたし。あと政治のなぜ?がたくさんあって。

    感想。
    読んで良かった。でも長い。
    痛感したのは選挙の大切さ。もっと投票率が上がらないといけない。ぐたぐだと文句を言って真剣に投票しない結果が今の日本を許してしまっているんだと。投票権を行使した人のみ利益を享受できているんじゃないの、と。


    備忘録。
    ・官僚の優先事項は省利省益の拡大
    ・省利省益、具体的にはポストの増加、天下り先の確保拡大、権力の強化
    ・年功序列と不透明な人事評価が、省利省益優先の思考を維持させている
    ・政治主導ってなにか。
    ・官僚の省利省益と各種団体や族議員の利害関係が一致してしまうともう大変。
    ・著者は、政策、人事、予算の決定力を内閣に持たせる事で改革を、と。

    なんか、良かった。

  • 元・中の人が書いた官僚機構の実態。古賀さんを支持する若い官僚たちに期待。

  • 与党も野党も、今、政治生命をかけてやることは「公務員制度改革」。
    中枢の仕組みが変わらなければ、税収が増えても、税が必要なところに回らない。

  • ずっと読みたかった本が実家にあったのでもらって読む。奇しくも読んでいる間に筆者と同じ経産省の幹部がインサイダー取引で逮捕された。本書中の役人の困った実態について読んでいたので、逮捕された幹部は氷山の一角なのではないかと思わざるを得ない。
    筆者のように身分が保障されている身でそれに案じず、流されず従前備えていた感覚を鈍らせないでおくことがどれだけ難しいかを考えると、内容云々以前にこういう本が出版されたことをまず素直に賛辞したい。すごい!
    改革派とよばれる官僚の目からも国家戦略室が動きようもないお飾りだったという話はオドロキだった。
    ・官僚を一人首にして五人の失業者を救うなどというのは政治家が人気取りでぶち上げる類の話であり、必要ないし、そんなことで国がよくなるとは思えない。
    何とかしなくてはいけないという筆者のメッセージは十分に伝わってきた。一般市民はどうすればいいのか?ただ傍観するしかないのか?その辺をもう少し聞いてみたかった。

  • 政治に興味がなかった人たちのための新しい課題図書。読んで考えろ、ということです。

  • 省の利益のみを考えて行動する官僚。それは評価方針にも理由がある。官僚が国民の為に行動する為の制度設計が必要。

  • 去年話題だった本。誰が考えてもこの人の言ってることは正論だと思うんだけど、霞ヶ関っていうのはこういう人が生きていけない所なのか。暗い気持ちになるなー。

  • 結局干されて辞めることになった古賀氏。

    本文にある公務員制度改革を何としても推進してほしかった。
    それなしに増税はあり得ない。賛同します。

    初めは日本国を思ってなった官僚が数年もすれば、ダメダメ官僚に。
    仕組みを変えるしかないが、これが言うが易し行うが難し。

    ほんと何とかならんものか。

  • 話題の書。
    官僚批判として一般に言い古されたことが列挙されており、それ自体新しさはないが、現役官房付が書いているという点でエピソード自体はどれも新鮮であり、迫真的である。
    民主党非難としても共感する部分が多く、菅政権の無能ぶりがよく分かる。
    また、彼が提案する回転ドア方式の官民交流案、逆農地解放、東電処理案などの改革案は興味深い。
    ただし、書いてある官僚非難のうちの数点は、著者がたまたま経験した悪い点を過度に全官僚に一般化しているきらいがあり、その点が本書全体の説得力にも影響している。押さえて書けばいいのにとおもう部分が多い、ということ。
    新書「官僚の責任」とほぼ同内容であり、両方読む必要性は乏しい。

  •  昨年2011年のベストセラーとなった本でしたので、なんとか去年中に読んでおこうと思って、遅ればせながら年末に読みました。
     古賀氏の事はニュース等で知っていたものの、彼の主張をちゃんと読んだのは初めてでしたが、日本の公務員制度の課題を要点をついて指摘されており、実態を理解するには非常に有益な本でした。
     ただ逆説的に、この確固たる公務員制度を改革するために必要なパワーの大きさを思い知らされました。少なくとも、今の政治にはその力はなさそうです。日本が財政破たんしてIMFの管理下に置かれるような事態にならないと、大変革は起きないのかもしれません。

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著者プロフィール

1955年、長崎県生まれ。東京大学法学部を卒業後、通商産業省(現・経済産業省)に入省。産業再生機構執行役員、経済産業政策課長、中小企業庁経営支援部長などを歴任。2008年、国家公務員制度改革推進本部事務局審議官に就任し、急進的な改革を次々と提議。09年末に経済産業省大臣官房付とされるも、11年4月には日本ではじめて東京電力の破綻処理策を提起した。その後、退職勧奨を受け同年9月に辞職。著書・メルマガを通じ活発に提言を続けている。『官邸の暴走』(KADOKAWA)、『日本を壊した霞が関の弱い人たち』(集英社)など著書の累計発行部数は100万部を超える。自身が企画・プロデュースし、本書が原案となったドキュメンタリー映画『妖怪の孫』が2023年3月に公開され、大きな話題を呼んだ。





「2023年 『分断と凋落の日本』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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