- Amazon.co.jp ・本 (448ページ)
- / ISBN・EAN: 9784062171267
作品紹介・あらすじ
最初で最後の決定版伝記。いま明かされる、カリスマのすべて。
感想・レビュー・書評
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ちょうどアップルがマックを売り出していたころ、社内SEをしていたので、当時の状況を懐かしく思い出した。
DOS/Vパソコンとか、DOSプロンプトとか、ベーシックとか、ユニックスのWSとか、GUIとか、WISWIGとか、ロータスとか。
アップル社自体に興味も関心もなかったけれど、どうしてあの会社が製品はいいものを作るのに、経営がめちゃくちゃなのか?とか、windowsはマックの真似をして儲けて大丈夫なのか?とか、なぜ追放されたジョブズが歓迎されて復活し、その後はスターになったのか?等の理由がよーくわかりました。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
すさまじいほどのこだわりで
ものづくりに取り組んだジョブズ。
AppleでMacintoshがどのように制作されたのか
興味があり手に取ったんだけど、
は〜、こういう人だったのか!と驚く。
コンピュータを普通の人が家庭で使うことを念頭に、
使いやすさ、見た目の親しみやすさなどを
フォントからウィンドーバー、ウィンドーの角の丸みまで、細部に渡るまで作り込む姿勢。
すごいとしか言いようがない。
(ただし、読んでいて感じたけど、このこだわりは
あくまでもジョブズ自身の好みというか、
手に取る人間のことを思いやって…というものではない気がする。Macをヒットさせた時に「市場調査はしたのか?」と尋ねられ、「ベルは電話を発明する前に市場調査などしたか?」と答えているし。
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読めば読むほど、スティーブ・ジョブズって変わり者だなぁ、という思いが深くなる本。
図書館で借りた。
iPhoneユーザーでMacの購入も検討中だから、いい機会だと思って読んだ。
いろんなエピソードでお腹いっぱいで、最後まで読みきれず。
下巻も借りたが読まず…。 -
本著は、スティーブ・ジョブズの出生からAppleを追われピクサーが軌道に乗るまでの伝記である。
私は、スティーブ・ジョブズ関連本として、本著よりも「Think Simple」が好き。
本著はスティーブ・ジョブズが追求していたシンプルさが足らない。
スティーブ・ジョブズの陰の部分は興味をそそる。
Appleを追われた前後も詳しく知ることもできた。
ビジネス権化のラリー・エリソンと仲がよかったのも意外だった。
でも読む前に期待していたワクワクさの方向性が違う。
スティーブ・ジョブズの破滅的人間らしさがもたらすワクワク感が違った。
伝記だからかな。
ま〜、大切な言葉を知ることはできた。
スティーブ・ジョブズは素晴らしい。
間違いない。
さらにスティーブ・ジョブズについていった人たちも同じく素晴らしい。
スティーブ・ジョブズのビジョンを実現したんだから。
続巻Ⅱに期待。 -
iPodやiPhone、iPad、Macなどを生みだした"Apple(アップル)"の創業者の一人、スティーブ・ジョブス。
先日、10/5に癌でなくなった彼自身が公認した自伝との事で、発売前から話題でした。
読もうかどうか悩んでいたのですが、店頭に平積みされていた表紙の視線に負けて購入。
全2冊のうちの前編にあたるのかな、アップルの創業からピクサーでの「トイ・ストーリー」を出した辺りまで。
余談ですが、アメリカ版は全1冊で定価35ドルとの事ですので、上下合わせて4,000円というのは手ごろに感じました。
この厚さであれば分冊してもらった方が読みやすいですし、、2冊同時発売にして欲しかったところですが。。
個人的には、情報の一元化だけならいいのですが、それ以上のUI全てをも統一規格に包み込もうとする、、
その志向性が肌に合わないことが多く、アップル製品はiPod touch しか手に取ったことがありません。
本書で綴られているエピソードを読んでいくと、まぁ、変わってます。
一言で表現するなら"奇人"、でも強烈な"想い"に皆が引きずり込まれてしまう、といった所でしょうか。
そのカリスマ性は"現実歪曲フィールド(原語:reality distortion field)"と表現されています。
言わんとする事はわかりますが、もうちょっとこう、なんというか上手い訳しかたはなかったのかなぁ、、なんて。
それでも非常に面白く楽しく読めたのは、光も影も余す所なく全てを、描いているからかもしれません。
彼の言葉で好きなフレーズは"stay hungry, stay foolish"、シンプルに染み込んできました。
元ネタはホールアースカタログという雑誌らしいです。
- 人文科学と技術の交差点で生きるのが好きなんだ
このフレーズにいろいろと考えさせられながら、後編を楽しみに待ちたいと思います。 -
正直なところ、書籍と一緒にiPhoneやiPadでも読めるように電子書籍としても出して欲しい。なんとなくだがそれがジョブズ氏に対するお礼のような気もするからです。
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アインシュタインの伝記を描いた人が
生前に選ばれて執筆。
そばにいられなかった理由を子どもたちに伝えたいという思いから綴られたこの伝記は、読みやすくわかりやすいです。
図書館は年末のおやすみで4週間貸してもらえたので、ゆっくりお借りして読ませてもらいました。
読みやすい翻訳だと思いましたが、
いろんな息詰まる攻防がとてもリアルで、
読み進むのが怖くなるときも幾度かありました。
評判などでは決してわからないことが
たくさんの人の証言なども添えられながら伝えられていて、
まるでそばでおなじ状況を歩いているかのようでした。
こどもたちも大好きなピクサーやディズニーを護ってくれて感謝します。
ジョブズさんがこの本のおかげで神秘的じゃなく、ひとりの愛あるひとになりましたO(≧▽≦)O
PS 2015 10月 終章が追加されました。ダウンロードすれば読むことができます。 -
宇宙に衝撃を。
何度も読み返したい。 -
取材嫌いで有名だった故スティーブ・ジョブズ氏が初めて全面的に取材に協力したといわれる公認の評伝です。この本には様々な評価がございますが、彼の矛盾に満ちた人物像が浮き彫りになっていると思っております。
いわずもがなこの本はジョブズ本人がその作成に全面協力し、本人や関係者への詳細なインタビューをはじめとする膨大な資料を基に作られたものです。本人が他界してしまったので、その話題性だけが一人歩きしているような気がしましたが、一読して、訳が数々の「ジョブズ本」を手がけてきた井口耕二氏の手によるものだったので、すっとその世界に入っていけたということと、アメリカの中でも飛びぬけてぶっ飛んだ人たちが集まってくるというカリフォルニア州で、その中でもビジネスの分野で特に優秀かつ変人が集まってくるといわれるシリコンバレーの住人の中でも、ジョブズは生涯、彼らの中でもいろいろな意味で飛びぬけてぶっ飛んだ存在だったんだな、ということが改めてよくわかりました。
象徴的だったのは収録されてある彼の写真の中で、20代の彼と、妻であるローリーン・パウエルと二人で写っている写真の中でジョブズは裸足で写っているものがあって、西欧の人たちは普段、ベッドに入る以外は靴を脱がない、と聞いたことがあったので、
「あぁ、やっぱりこの人は変わっているんだなぁ」
ということをまず思ってしまいました。
肝心要の内容ですが、ここには彼の前半生。生い立ちから幼少期、高校から大学時代。中退してのアップル・コンピュータ(後のアップル)創業。最初のヒット作となったアップル2の製作秘話。彼の前半生最大のハイライトといえる初代マッキントッシュの誕生。しかし、彼の専横によりジョン・スカリーと対決しアップルを去る。で、彼が「アップルを見返したい」一心で設立したネクストとジョージ・ルーカスから買い取ったピクサーがトイ・ストーリーで成功を収めるまでのことが描かれています。後半はアップルに戻っての「華麗なる復活」です。
ここまで読んでまだ半分かと思いたくなるほど浮き沈みの激しい、ジエットコースターさながらの人生と、彼が「無能だ」と感じた人間に対する人を人とも思わない言動や、自分が
「このまま一生砂糖水を売り続けるか、それとも僕たちと一緒に世界を変えるチャンスを得るのか?」
とまでいってペプシから引き抜いたジョン・スカリーに対して対立が深刻化したときに彼の目の前で泣き出したり、そういう場面を見ると、やっぱり、彼の存在はアメリカ。しかもシリコンバレーだったからこそのことで、もし彼が生まれた場所が日本であったら、まず企業社会ではやっていけなかっただろうな。というのが読み終えての感想でした。
ほかにも、生みの両親や生き別れになった妹であるモナ・シンプソンを長じてから探したり、禅に傾注したり、インドに旅をしたりと、青年期の自己を確立しようとする時期に関しても、興味深いものがございました。彼の人生や存在そのものには、やはり、多くの矛盾が含まれているということを改めて知りました。しかし、その多くの矛盾を抱え、ひとつになっているからこそのスティーブ・ジョブズであり、比類なき個性を生み出しているのかな、と考えております。 -
上巻の読了が下巻の配信(11月1日15時)にぎりぎり間に合った。
これまでの本人未承認の(伝記のような)書籍とは一線を画し、記載内容がとても深くてリアリティがあると思う。1970年代後半から80年代前半のマイコンブームで起きた事実、Windows、OS/2、NeXTに関してこれまで語られていることや、2005年のスタンフォード大学でのスピーチと照らし合わせて読むと、ジョブズの視点、アップルの視点、アップルを取り巻く外部環境からの視点の3つから事実を観ることができ、これまで外面的に語られてきた出来事の背景がより深く理解でき大変興味深い。
また、特にジャン=ルイ・ガセーについては、BeOSの開発者としてこれまで捉えていたが、Mac事業部門を統括していたジョブズが追い出されたあとの後任であった上に、Mac OS Xにつながる後継OS選定(NEXTSTEPかBeOSか)時の負けっぷりからも、ジョブズとの明暗の対比が鋭角的に描かれており、後継OS選定時のPC雑誌の記事をリアルタイムで読んでいた記憶と照らし合わせると、これまた大変感慨深い。
パーソナルコンピュータを、その成立の背景を深く理解しながら一連の歴史として理解できる貴重な一冊であると思う。