- Amazon.co.jp ・本 (290ページ)
- / ISBN・EAN: 9784062173223
感想・レビュー・書評
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『盤上のアルファ』でデビューした作者の2作目です。
相変わらず関西のノリでテンポよく、楽しみながら読める作品でした。
仕事と恋人を一気になくした女性が、放浪の旅の途中、ある老人と知り合い、弱小貧乏オーケストラを立て直す手伝いをすることになる話。
キャラがそれぞれに立っていて、特に主人公の女性はまるでライトノベルや少年漫画に出てくる勝気な女の子のよう。
主人公を取り巻く脇役たちもそれぞれに思わず感情移入してしまう、魅力的なキャラクターたちでした。
作者が新聞記者なだけに、作中での新聞というメディアの使い方が印象的。
演奏の描写もお見事でした。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
解雇されたての女性とひきこもり指揮者が経営ガタガタの楽団を立て直す話。
ぶっとんだ展開ながら、主人公がグイグイ引っ張っていくのでテンポ良く読めた。周りの登場人物もそれぞれ良い味を出していて魅力的。
演奏のシーンは、文字なのに実際に音が流れたように鳥肌が立った。
読了後は楽器に触れてみたくなる、そんな1冊でした。 -
「盤上のアルファ」に続くデビュー2作目。「盤上〜」を読んだ時は、面白い作家がデビューしたなとワクワクしながら読んだ。そして「女神のタクト」も期待通り面白かった。「盤上〜」より肩の力が抜けた感じで、相変わらずキャラもたっているし、関西弁での掛け合いもテンポが良い。
ただ、抽象的な言い方だが、個人的にはハートにガツンとくるものがなかった。
色々言いたいことはあるが、評論家ではないのでやめておく。次の作品も楽しませてくれることは間違いないのだから。 -
主人公が強い。脇役が濃すぎる。
すぐに話に入り込んでしまった。
笑いあり、しんみりありで大満足。
前作のキャラがちょこちょこ出てくるのも楽しかった。
それにしてもYASUSHIの破壊力はすごい。
次回作も期待してます! -
昔の作品もいろいろ読んでみようキャンペーン。
音楽モノとしては、音楽描写がふわふわしていて物足りないけれど、引き出しがたくさんある作家さんなんだなぁ、という新鮮な気付き。
2019/7/8読了
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(2019-05-26L)
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ドラマ化する漫画みたいな小説。
登場人物の会話が私好み!うけた!
ドラマ化するならあの役はあの人かな?とプロデューサー気分になった。
謎だった劇団の運営事情が見えて都会でもそうなのかー、と業界が不憫に思えた。
遠雷と蜂蜜を読んだ後だからか、出てくる楽曲を聴きたいと思わせるほどの曲に対する熱量、表現力は感じなかった、というか作者はそこは得手じゃない気がする。
まあ、んなはずあるかいっ!と思いつつ、痛快で読んでしまう。キーマンのマエストロの描きが浅い。落ちたわりには簡単だなって。