- Amazon.co.jp ・本 (352ページ)
- / ISBN・EAN: 9784062734486
感想・レビュー・書評
-
とんでもないものを読んでしまった。読了後、自宅の床にごろんと四肢を放り出し放心状態だった。この作品が好きだなんて、誰彼構わず言うことは絶対にできないけれど、後半からの緊張感、何が起こるのだという先を読む期待にも似た緊張感がたまらない。弥生も邦子もヨシエも大嫌いなのは、わたしが雅子に似ているからなのか。
詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
上巻を読んだ後、「獣の奏者」を読んでいたので、ちょっと遅くなってしまった。
女性の犯罪者が主人公のストーリー。
貧困が人間を狂気にさせる。
悲惨、最悪、どん底な世界に入りたい方はどうぞ。
文章力は流石です。 -
女達のクライムサスペンス
一度闇落ちすると止められなくなる -
おもしろいという割にはそうでも、、、
-
ミニコメント
夜の弁当工場で働く仲間の日常が壊れていくサスペンス
桃山学院大学附属図書館蔵書検索OPACへ↓
https://indus.andrew.ac.jp/opac/book/364475 -
帯にはついに第二の次第解体とあり、上を読んだだけでは誰が死ぬことになるのか、なぜそうなっていくのか想像もできないが、さすが桐野作品と言えようか、期待、想像を超える展開が待っている。
ラストまでどうなるのか、死ぬのか生きるのか読めない展開が非常に面白い。
-
20年ぶりの再読。最後まで読んでみて、佐竹という人物に抱いた感情がドラマを見た時のそれとは少し異なることに気づく。原作の佐竹の方が何故か人間味があるように感じたのは、ドラマの柄本明が怖すぎたからかもしれない。
4人の女のうち3人は実にわかりやすく人物描写がされているが、主人公である香取雅子という人物が最後まで掴みどころがなかった。結局、かのじょはなぜ山本弥生のために死体損壊・遺棄を手伝ったのだろう。少し消化不良ではあるが、やはり抜群に上手い物語構成と筆致であっという間読んでしまった。 -
それぞれの人生を生きていた女たちが、ある殺人をきっかけに、地獄への道を共に歩むようになる。
欲望、居場所、利用するものされるもの…
別の道を歩んでいた人々の人生が収斂されていく様は、圧巻。良くも悪くも、人との出会いは、小さな偶然によって形成される。そこに、リアルがある。
頭の回る女性から、献身的な女性、欲に呑まれる女性、さまざまな「女」を鮮やかに描き上げる作者の、人間観察力が素晴らしい。
ラストシーンは、個人的にあまり好みではなかったが…
手に汗握る物語だった。