- Amazon.co.jp ・本 (288ページ)
- / ISBN・EAN: 9784062737692
感想・レビュー・書評
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探偵ミロの短編集。本書の題名にもなっている「ローズガーデン」が一押しである。桐野夏生の真骨頂はエログロの世界で発揮されるのである。
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旦那目線の方が面白かった
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ミロはあれで探偵なのか…。甘すぎる気がする。そして、善三にびっくり。
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ミロシリーズ短編集。シリーズに於いて表題作は是非読まなければならない一作で別格。他はミロの短期解決事件話でどれもなかなか面白く、捨て話がなかったので★4つ。
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初期作で、『ダーク』でぶっ壊れる前の村野ミロの事件簿。ゲイやビアンや薹がたったババアがやたら出てきて、この頃(90年代初頭)からすでに著者がマイノリティーに愛着を抱いていたことがわかる。
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最初の章は桐野作品だなぁという感じでしたが、ミロの章になってからは軽めの桐野作で今の気分にあっていた。こういう短編ならたまに読みたい。新宿歌舞伎町、二丁目を舞台にした探偵の話。
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『天使に見捨てられた夜』『顔に降りかかる雨』等で桐野作品ではおなじみ、「女探偵ミロ」を主人公とした短編集。
ローズガーデン…書き下ろし(2000/6)
漂う魂…1995/8
独りにしないで…1994/7
愛のトンネル…1993/10(「天使のような私の娘」を改題)
の4作が収められている。
好みで言えば書き下ろしはちょっと…_(._.)_
あとの三作は、初期の桐野さんらしいミステリー。
新宿二丁目の住居兼事務所を拠点としているという設定からも分かるように、ちょっと裏社会のダークな感じを売りに、クールな主人公が謎を解く少しもの寂しい物語がつづられている。
けれど同じころ、比較的近著「リアルワールド」と「柔らかな頬」を読んだので、
比べるとやはり少し物足りない。…かも。
桐野作品に初めて触れる方にはオススメ。1本が短いので読みやすい。 -
桐野夏生のローズガーデンを読みました。
顔に降りかかる雨などの作品に登場する女性の探偵、村野ミロが登場する短編集でした。
美人で性的に奔放であるが落ち着いた雰囲気の女性が主人公で、探偵事務所に持ち込まれるダークな事件を解き明かしていきます。
以前の物語を読んだときは物語がピンと来なかったのですが、今回は短編集と言うこともあり、面白く読みました。 -
短編4作、すべてミロシリーズものであるが、
表題作を除いては、どれも面白いけどそれほど強い印象を残さない。
ミロの情けない調査屋ぶりが、読後に親近感を残すというかんじか。
すごいのは表題作。これはねえ・・・あとの3作がかすむくらいすごい。
シリーズを読んでるから「すごい」って言葉が出るのであって、もしかしてこれだけ読んだらたいしたことないのかもしれないけど。
主人公の博夫に同情するよ。こんな女にかかっちゃね・・・
昔の女との関係に心が囚われたまま、自分の性的欲望までそこに飲み込まれて。
内容もエロい。何がエロいって、想像力でセックスを支配するそのやり方が。
(セックスってそもそも、そういうもんなんだろうけど・・・)
桐野さん、想像力というか妄想がすごすぎる。
たぶん、もともとは主人公ミロの自殺した夫っていう設定のみだったんだろうけど、この元夫を主人公にして物語を作ったとき、読者の想像を超えた妄想(というか想像力)が広がったんだろう。
ミロシリーズの「ダーク」が前2作と違っているその理由がよくわかった気がする。
こういうキャラを作っちゃって、キャラが一人で爆走してるような・・・
ああ、ダークももういちど読まなきゃ! -
村野ミロシリーズ四作目。だが、表題作を含む四つの短編集である。表題作はミロの亡くなった夫である博夫がジャカルタに赴任中の話とミロとの出会いから結婚に至るまでも描かれているが、かなりショッキングな内容であった。後の三作も面白いが、短編だけあって、弱冠軽めである