親鸞(上) (講談社文庫)

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  • 講談社
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  • Amazon.co.jp ・本 (368ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784062770606

感想・レビュー・書評

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  • 伝説の人親鸞の、激動の人生。比叡山を降りる決心をするまでの上巻。生まれながらにして才能を持っていたとはいえ、幼少期での偶然の出会いが運命を大きく変えていく過程が丁寧に描かれている。ロマンス要素や大事な人の救出劇等、見所が髄所にある。身分を不要とし、動物がごとくものに執着しない心持は自分の生き方において指針になり得ると考えた。 人間本来が持つ様々な欲を抑制しつつ悩む過程は他の宗教偉人小説に必ず出てくる要素ですね。

  • 友情、勝利、努力、愛情、争い、裏切り、悲劇的な別れなど、色々あり大変スペクタクルで面白かった。まだ親鸞は親鸞ですらない段階ですが。

    親鸞、とても優秀で努力を怠らない上に周りの人望も熱い割に世俗的な悩みに囚われていて好感が持てる。

  • なんでしょう…
    若干、ドラゴンボール(Zではない方)風味を、感じたのは私だけ?

  • もっと坦々と語られるのかと思ったら、かなりドラマチックに親鸞の少年時代が描かれています。
    「善人なおもって往生を遂ぐ、いわんや悪人をや」親鸞といえば……という歎異抄の一節ですが、小説もそこを軸に語られています。

  • 幼少期からその間様々な経験と思念により成長する姿を描く。他の人より感受性が高い分、行動も異なってくるのだろう。2017.12.14

  • 若き日の親鸞は、馬糞の辻で行われる競べ牛を見に行き、怪牛に突き殺されそうになります。
    その時浄寛と名乗る河原の聖に助けられ、以後、ツブテの弥七や法螺房弁才などの河原者たちと知り合い、彼らの暮らしに徐々にひかれていきます。
    叔父の家から寺に出されようとしたとき、親鸞は比叡山へ行くことを決意します。
    若き日の親鸞の葛藤も描かれ、読み進むにつれ、どんどん引き込まれていきます。

  • 終わりに鴨川で弥七?が言い放った「こんな世間を変える為に僧になったんちゃうか」みたいな台詞がこれからをワクワクさせる。

  • どこまでが実話?すべてが物語?よくわからないが、引き込む力はすごいと思う。これから、どうやって浄土真宗が興ってゆくのか先が気になるが、単なる青年僧の成長物語として読んでも面白い。

  • 忠範の頃から比叡山に入って範宴となり、比叡山を出ると決意するまで。
    難しい本なのかと思ったら、すごく読みやすいし面白いし、登場人物の魅力がすごくある!
    下巻も楽しみ。

  • 活劇色が強すぎて、リアリティが無い。親鸞は、期待に反し普通人であった。なるほど、親鸞とはこの様な人物であったかと、納得する人物像を描いて欲しかった。

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著者プロフィール

1932年、福岡県生まれ。作家。生後まもなく朝鮮半島に渡り幼少期を送る。戦後、北朝鮮平壌より引き揚げる。52年に上京し、早稲田大学文学部ロシア文学科入学。57年中退後、編集者、作詞家、ルポライターなどを経て、66年『さらばモスクワ愚連隊』で小説現代新人賞、67年『蒼ざめた馬を見よ』で直木賞、76年『青春の門筑豊篇』ほかで吉川英治文学賞、2010年『親鸞』で毎日出版文化賞特別賞受賞。ほかの代表作に『風の王国』『大河の一滴』『蓮如』『百寺巡礼』『生きるヒント』『折れない言葉』などがある。2022年より日本藝術院会員。

「2023年 『新・地図のない旅 Ⅱ』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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