不機嫌な職場~なぜ社員同士で協力できないのか (講談社現代新書)

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  • Amazon.co.jp ・本 (208ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784062879262

感想・レビュー・書評

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  • 企業が社員の一生を面倒見切れなくなった、と言う言葉が印象深い。
    たしかに私も「ここが嫌なら辞めていけばいい」と思ったり「ここがダメになったら辞めてしまおう」と思ったりしてた。
    そして「なんで私がこの仕事をしなくちゃいけないの」とも考えたことがある。
    まさにこの本の言う通り。

    経営者視点で書かれているので、根本的解決法は平社員の私がどうこう出来るレベルではない。
    しかし少しでも理解をすることでメンタル的に働きやすくなった。

    面白い本だと思う。

  • 社内で協力できない会社が増えていることを題材にした書籍。
    2008年と13年前に発売されたものだが今も大して変わっていないというかコロナ禍でそれが加速している気がする。

    お互い自分の仕事にしか集中しない、情報が共有化出来ていないなどの問題をどう取り除くかを他の会社からの成功例を例えに探っている。

    どこの会社にも起こりうることだが、成功するのにはとても有能な経営者が率先でもしないと上手くは行かないと思う。

    お互いがお互い興味を持てるようになるにはそうとうの努力が必要で根気がいる。
    本文にも書いてあるが最低限の感謝は必要であるということ。

    それもなかなか難しい。会社ってほんと難しい

  • 成果主義によってフリーライダーが排除された。成果主義導入以前では指摘をしたように声の大きな人が評価される。実行力は低いが頭の良い人が評価をされるなど、仕事の成果とは異なる評価が行われてきた。それが成果主義によって排除され、組織内の効率化が進んだ。

    会社の海外教育留学等の後に会社を去ったり上司が教えたスキルを盗んで会社を辞めるなどの裏切り問題の解決に必要なこととしては1つ目にお互いに資源を持っていること2つ目にお互いが資源をやり取りするのを最上と思う事がある。

    Googleに入りたいと考えるエンジニアは彼らの提示する理念に共感して入社してくるその彼らに働くインセンティブとは次のような形であろうと想像できる。働きやすい環境世界でトップ水準の仲間お互いが認知される風土これらがエンジニアにとっての価値のある報酬となっているこの報酬を永続的に受け取るためにはGoogleと言う会社を永続的に存続させることである。それを本能的にわかっている彼らは寝食を忘れて仕事に没頭する。もっとできることが彼らにとっての報酬でありかつその報酬を将来にもわたって保障するものとなっている。

  • なぜ職場がうまく回らないかその対策含めて書かれています。また、うまくいっている企業の事例も書かれていて役に立つ内容です。

  • 「横浜生まれでカープファン」の経営コンサルタント・高橋克徳、「ケビン・ ワン」とのペンネームで出した「ニワトリを殺すな」(2003)でビジネス寓話ブームを起こした人事コンサルタント・河合太介、社会.心理学と社会神経科学を専門に海外の大学で教鞭を執る渡部幹、異文化マネジメントと人的資源管理を研究する永田稔の4名による共著。「新しい企画に参加してくれない」・「隣の席の人どうしがメールで会話する」・「派遣社員・パート社員を名前で呼ばない」... こんな職場は要注意 !! 仕事を阻害する要因を分析し、ギスギスした職場を協力し合う組織に変革するための方法論。

  • 共感ポイント
    個人成果への圧力、ひたすらこなす、他者にかかわらない、防御反応、モチベーション低空飛行。
    仕事を減らすことが最も難しく、増やさないことが楽なので、防御が得意な者が重宝される。
    空白が生まれやすい、課題に近寄らない、自浄作用を失い、偽装・捏造・欠陥問題へ。
    規程を守らせるよりも、おかしいことに気づいたら発言して行動しやすいことがリスクを減らす。
    協力は1人の意識の問題でなく、組織の問題。一方、仕事の定義化と専門性の深化が進み、タコツボ化が進んだ。評判情報流通がとまり、個人のスキルアップ以外のインセンティブがすすまなくなった。
    グーグルの人材の見極めは、周囲とうまくやっていけるか(コワーク)と自分で動けるか(セルフスターター)の2つ。アイデアサイトの投稿とレビューで企画(評判情報とインセンティブ)。その上で公私混同の職場環境のデザインが同僚へのリスペクトや一体感をつくる。
    共通目標や価値観の共有は、手を抜いた時点で崩れる。それでも人が協力する重要な資源である。
    経験した仕事は苦労がわかるので、協力心理が働きやすい。これは異動の効果の一つ。
    自分の仕事で最高の仕事をしたかったら、周辺分野の知見を併せ持つこと。
    自分の行為に効力感を得て、喜びを享受できると、行為に自信を持ち、さらに能動的に働きかけていくようになる。感謝と認知もフィードバックしよう。
    現代は認知飢餓社会だが、ネットでは感謝と認知があふれている。
    不信の原因を取り除くには、客観的な事例を通じて認識を共有して、素直な感情を出し合うこと。さらにありたい姿を共有することで、心の壁をこわすこと。

  • ギスギス、というワード。よく使うようになったキッカケ?

  • ちゃんと「ありがとう」って言おう。

  •  この本の大前提として、職場がギスギスしているのはよくないというのがあるわけですが、本当にそうなのか、それが問題だと思いました。

     単に和気藹々としていて仲がいいというだけでは、やはり困ることもあるだろうし。

     第四章の「協力し合う組織に学ぶ」で、グーグルが取り上げられているのが面白いですね。単純に真似はできないと思いますが、考えさせられました。

  •  若者の他人(社会的他人)をみくださす状況をその心理的要因として自己の自信のなさをあげている。その自己は傷つきやすく、自己と親しみのある世間からは抜け出せないでいる。自分の存在価値を上げるため相対的に世間の外の社会的他人に対してみくだす態度をとっている。としている。
     自分の価値を受け入れているように見える世間(特定な友人)に依存しするしかないのだ。それがかりそめであってもだ。その友人が唯一の自己承認欲求を満たしてくれるのだ。本人にしてみれば。そこまで、現代社会の若者は追い込まれてあるんだと感じている。

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