教育の力 (講談社現代新書)

著者 :
  • 講談社
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感想 : 64
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  • Amazon.co.jp ・本 (256ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784062882545

感想・レビュー・書評

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  • ディベートに関する記述(超ディベート)には反対ですが、他の部分、特に教育の目的には、なるほどと納得。
    一読の価値ある本です。

  • 反転授業,学び合い,時間の弾力化,学びの個別化…
    それぞれ「捉え方によっては」いい部分もあるのだろうが,現状のシステムにおいてどれも最適とは考えられない。また,予想していたが子供の事実に関する記述がない。

    反転授業一つとっても,そもそも家庭で学習できない状況の子にどうするかという視点が欠落している。
    また,はじめに自宅での学習ありきになっているのはそもそもどうなのだろうか。

    著者は,「教育はとかくさまざまな対立が渦巻く世界」として,「不毛な対立を克服し,教育を建設的に考え合い…」と書いているが,対立ではなく,よりよい教育を求めての論争は必要だと思う。
    あれもよいこれもよい,ではなく,「あの実践よりもこの実践の方が優れている。そしてそれは子供の事実に裏付けされている」という根拠をもった論争こそ必要なのだ。決して「不毛な対立」などない。

    しかし,「自分たちのやり方が一番で他のやり方は間違っている」と決め付けてかかるのはもちろんよくない。
    自分の核となる考えをもちつつ,他の考え,方法も柔軟に取り入れられる教師でありたいし,教育界全体がそうであるべきである。


    教師自身が学び続けること,それを行政が支援することには共感できる。

  • 教育方法学のテキストとしても使えるくらい論旨明確であり,必要な情報が収められている。多様さに応じた「よい教育」とは何かを考える機会を提供するだろう。
    ゼミのテキストにするかなぁ。単純化した議論に陥らないようにする姿勢も学生は学べるか。

  • 教育に対する不毛な議論に終止符を打って、もっと子どもたちと未来のために建設的な教育論議を重ねていきましょう。その礎になる良書です。

  • 学び続ける力が求められている。
    現代社会においてはプロの専門知さえも、いやむしろ専門知こそが、変わっていかざるを得ない。絶えず学び続けなければならない。
    今日プロフェッショナルとは、省察的実践化のことを指す。

  • 閉ざされた学校から開かれた学校へ。学びの個別化、協同化、プロジェクト化。これからの教育をどう構想・実践していけばよいか。不毛な対立を越えて、より「よい」教育のあり方を提示します。OPAC → http://t.co/4W9lRzWl3K

  • これからの学びは、「個別化」「協同化」「プロジェクト化」していくことが大事であると筆者は訴えている。現行学習指導要領でも取り上げられていることであるがなかなか進んでいない。教師の力量がいることであるのでなかなか一足飛びにできないことだろう。

  • よい教育とは何かを原理から解き、これからは個別化・協同化・プロジェクト化が求められることを明らかにし、そのための学校や教師のあり方、さらには今後のビジョンまで記した、きっと名著と呼ばれるようになる書。教育にかかわる人にはぜひ読んでほしいです。
    この前に読んだ菅野・西川両氏を引いてあるのも、私の考える教育の方向性が間違っていないのを裏打ちしてくれたようで、うれしいです。

  • うれしい名著。

    ・<自由>に生きるための<教養=力能>を身につけること、<自由の相互承認>の感度を高めることを目的とする

    ・政策オリエンテーションの開発
    ・時間は必要なのか重要なのか
    ・成長を信頼する
    ・教師の支援

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著者プロフィール

哲学者・教育学者。1980年生まれ。熊本大学大学院教育学研究科准教授。博士(教育学)。早稲田大学教育学部卒業。同大学院教育学研究科博士課程修了。専攻は哲学・教育学。経済産業省「産業構造審議会」委員、熊本市教育委員のほか、全国の多くの自治体・学校等のアドバイザーを歴任。著書に『学問としての教育学』(日本評論社)、『「自由」はいかに可能か』(NHK出版)、『どのような教育が「よい」教育か』(講談社選書メチエ)、『勉強するのは何のため?』(日本評論社)、『はじめての哲学的思考』(ちくまプリマ―新書)、『「学校」をつくり直す』(河出新書)、『教育の力』(講談社現代新書)、『子どもの頃から哲学者』(大和書房)など多数。

「2022年 『子どもたちに民主主義を教えよう』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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