- Amazon.co.jp ・本 (240ページ)
- / ISBN・EAN: 9784062936736
感想・レビュー・書評
-
結婚はけっこうかわいくないよね
山内マリコさんの、地方と東京、男と女、結婚と仕事、独身と既婚みたいな対比構造と、それらが両方の視点から批判的に書かれているのが、読んでいて気持ちよい!詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
【かわいい結婚】
けれどひかりは、もうまーくん以外の男の人と口をきいたりするのが面倒でならない。男の人の、こちらを査定するような冷たい視線や、下心と直結したわかりやすい態度に、いちいち小さく傷ついたりしたくないのだ。変な女と思われないように自主規制して振る舞う、窮屈で空虚な人間関係なんてまっぴら。
でも、まーくんの前でなら自由だ。だって結婚したし。
まーくんの前でだけ、ひかりはありのままの自分でいられるし、ありのままの自分でいることは気持ちのいいことだった。ありのままの自分とは、家事が苦手だったり、下品だったり、どうしようもなくくだらないことを言ってしまう自分のこと。そういう、誰にも見せられない部分を解禁できる男の人の生活はとても楽しい。だから青山くんが地元に戻って来ようが、ひかりが結婚したと聞いてガッカリした顔を見せようが、そんなのはどうでもいいことなのだ。 -
かわいい結婚、が皮肉になるくらいには結婚はかわいくない。
毎日繰り返される家事という仕事を、当たり前のように方法も提示されずに一任される。
女として生きていく障壁を理解されないまま女として生きていかなければならない。
友情は人生に寄り添えるけど人生を規定できない。
3作ともポップで読みやすいけれど、わたしたちが直面している理不尽の現実的解決策は提示されない。
どうしたらいいのかな?
どうしようもできない。
でも、それを理解し著してくれるマリコフ先生は希望。 -
現代日本で女である絶望を描いた短編集、であってますか?
にしてはちょっと古臭すぎる。2015年刊行とのこと、10年前がどうだったかもう思い出せないけど、そんなに状況は変わったのかな。
と言っても、現在も女が楽になったわけじゃなくて、男が辛くなっただけだけど。 -
単純におもしろいし登場人物がみんな愛おしい。
-
結婚したら幸せとは限らないだろう。可愛い表紙に惹かれた。アイスを食べながら読む、もう夏はそこ。2023.6.28
-
想像してたよりコミカル。
山内まりこさんの小説に出てくる女の子たち、みんな家柄良さそうよね。 -
おもしろかった。
んーなるほどぉー
だったり、
うんうんわかるわかる
だったり、
身近な本。 -
2話目の、起きたら女性になってた!が好きだったなー
お腹がすいたらイライラするとかは女性のほうがそうなるとか、あるのか、、、???
など、自分でも気づいてなかったことがらいろいろあった。
-
働くor専業主婦?
女の幸せって何だ?ってヤツをフェミニズムっぽい感じではなく描いていて
社会に説教垂れるような語り口ではなく
男女の生き方や思うところの違いを淡々と描いていてよかった
最後のエピソードの、不動産会社の子 仕事し過ぎてしまうのやば共感してしまった
成果が付いてくるときはいいけれど
自分です好きなもの買って満たして自立しているのは
経済面だけであって
心は自立しないんだなあ、、むずい