- Amazon.co.jp ・本 (320ページ)
- / ISBN・EAN: 9784062937689
作品紹介・あらすじ
新潟の祖父・喜一に米作りを教わりに来た翔太は、毎朝五時起きで田んぼを見にいくことに。新米農家・里美、いけすかない兼業農家の光太郎、農家の仲を取り持つまさるらに辟易としていた翔太は、ある日喜一の米を食べ目が覚める。土の匂い、稲の顔色、放たれた鴨―田んぼの様子はめまぐるしく移り変わり、小さな出来事が稲に大打撃を与える。喜一の勘が、経験が、稲を最高の米へと導いていく。
感想・レビュー・書評
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すごい良かった!!
浜口さんの作品で
「22年目の告白~私が殺人犯です~」
を読んだ事があり、面白かったので
この本も手に取りました
自分が携わってない仕事を知れるのは本当に面白いし、感謝の気持ちも爆上がりになる。
自分は料理しないんですが、道の駅等で地元の野菜や卵を見ると興奮してお土産に買って帰ります
自分は動物や植物も好きなのと、前の趣味筋トレも基本が「育てる」事なので
農作物を見ると生産者の生きざまを感じるというか…滾るんです(笑)
このお話の 喜一じいさん
カッコよすぎです。
自分(44)には秋田に年齢が離れた従兄弟(70すぎ)がいます
米をつくってて2ヶ月に1回は30キロのお米を届けてくれる
自分が結婚してから23年たち今現在送り続けてくれ…
先日娘は社会人に、息子は高2に…
簡単に言うと お米を自分で買った事が無い!
なんなら精米済の米をハムスター2匹がオヤツとしてあげてる(贅沢)
本当に ありがたい…
時々 従兄弟はいつまで米づくり出来るのか…と心配してますが…
この本を通じてさらに
大変さを知り、感謝し
泣きました。
現代の若者よ!
「他人が握ったお握りは自分食べられないので…」とか言ってられない!
是非読んでほしいです!!
※だから結局俺が何を言いたいかって言うと
【自分は寝るまで仰向けで読書してるんだけど…5分もたたずに眠気に襲われ、毎回顔面に本が落ちてくる度に全身でビクッ!!ってなってるよ】って事!!詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
読む本が無かったのでなんとなく手に取りました。
今の世の中はまだまだホワイトカラーの方が優遇されているというか上に見ているような感がありますが、ブルーカラーって大事な仕事だよなって思います。特に、手に職を持つとか物を作るって素晴らしいことだよね、と読んでいて思いました。学校ももっと教諭陣に色々な人生経験を積んだ人を迎えるべきだよなぁ。大学まででて教師になった人しかいない環境だと生徒に多種多様な就職案内とか人生設計を説くことなんてできないだろうしなぁ。実際、将来何をしたいか、自分にどんな職業が向いているのかわからない学生も多そうだし、職業適性なんてのが相談できる所があれば目標の無い子はそれちょっとやってみるかなぁみたいな気分になるかもしれないし。
この主人公は米作りに出会った訳ですが。とりあえず主人公よりも美味しいお米に命を救われて米が作りたい!と単身引っ越してくるヒロインの方が正直、スゴイと思う。こっちの方が主人公みたいだ。
主人公は口が悪い事と行儀が悪そうな所がどうかなぁとは思いますが性根は悪い人では無さそうなのが救い。単純で素直そうなのも農作業に向いていたのかもしれない。農協の役割とか、地元の対応とか色々な立場の視点からの意見も挟まれていて面白かったです。そりゃあ一枚岩でも無いし、絶対正義も絶対悪も無いよなぁ… -
ラストで涙がこぼれた。
喜一さんの寡黙で不器用な愛情が心に沁みました。
過保護にするだけが愛情じゃない。
黙って見守る事も大事なんだね。
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泣いて笑って腹が減る。仲間と耕す稲作ドリーム!
翔太は新潟の祖父・喜一のもとで米作りを教わることになった。毎朝5時起きの田舎生活にウンザリする翔太。だが、喜一の作った米を食べた瞬間、その旨さに衝撃を受ける。翔太の「神米」への挑戦が始まった!